羊蹄山(1898m)
コース 比羅夫 真 狩 喜茂別 京 極

 ポイント
 展望は最高、噴火口も必見に値する。雪融け時期には幻の火口湖が現れる。別名は後方羊蹄山(しりべしやま)、蝦夷富士、マッカリヌプリと呼ばれている。三角点は真狩岳(1892.74m)と北山の雲泉(1843.42m)の二つがある。
 比羅夫コース:登山口にキャンプ場、半月湖散策も
 真狩コース:羊蹄山の表玄関的存在で、登山口に立派なキャンプ場があり、近くに温泉もある。
 喜茂別コース:直登、登山口が分かり難い
 京極コース:直登 京極町から希望者に登山証明書が送付される。近くに温泉あり。
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
京極コース

 アクセス
 京極町を目指して国道276線を走り、京極市街から「ふきだし公園」の東側を走る道道97号線に入る。尻別川に架かる京留橋を渡り、「ふきだし公園」からの道が合流する手前に大きな看板がある。羊蹄山目掛けて上がって行くと、T字路になり右折して直ぐ左に駐車場がある。駐車場にはトイレが無い。
国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帳「2014.7.29」へ 周辺地図

大きな看板
 7月29日(旧山小屋跡・母釜・子釜周遊 往復12.89km)
<2014(H26)年 登り山頂まで4:46 周遊1:15 火口壁から下り2:19 往復8:20>
 ページがばらばらになってしまったノートの中に、空白のページを見付けて記入する。駐車場から、煙っている羊蹄山を眺めながら登山口に向かう。今日は、pm2.5がやや多いとの予報だが、朝霧かもしれないと淡い期待を持ちながら農道を登って行く。登山口からは薄暗い森の中を登って行くと、林道を横断する。
登山届 駐車場から羊蹄山 登山口 林道横断
 一合目をしぎると、再び、林道を横断する。真っ直ぐ延びている登山道が、珍しく道が僅かに右にずれると二合目が見えて来る。展望の無い道をひたすら登って行くと、アワフキムシを見つける。この泡、カメムシの様な虫のおしっこの泡だというから、中の住人の顔を見ないでそっとしておく。
一合目 林道横断 二合目 アワフキムシ
 道端にはエゾアジサイが咲いているが、他の花は見当たらないので、合目の標識が楽しみになる。たまに、ハイオトギリが咲いている。五合目に到着すると、ご夫婦が下山して来ていた。山頂では、pm2.5で煙っていて、全く遠望が利かなかったようで、pm2.5の話しをしながらすれ違う。山の話題も、随分変わったと思う。実際、綺麗な青空は最近お目にかかっていない。今日も天気予報は晴れだが、pm2.5がやや多いので晴れではない。天気予報もpm2.5を要素にいれて予報してもらいたいと思いながら登って行く。
三合目 四合目 ハイオトギリ 五合目
 下界を見ても霞んでいて、平野部すら見えない。ただ、もくもくと登って行くと、道端にコガネギクやヤマハハコが顔を出す。ようやく、六合目になり、ハイマツも現れる。六合目を過ぎたあたりから、暑さでバテバテになりペースが落ちだす。
コガネギク ヤマハハコ 六合目 ハイマツが
 七合目からは、椅子取りゲームの様に、適当な幹を見付けては座ってしまう。ようやく、八合目に辿り着くと、合目の看板にウラギンヒョウモンが止まっていた。ゴゼンタチバナも顔を出してくる。
七合目 八合目 ウラギンヒョウモン ゴゼンタチバナ
 八合目を過ぎると、潅木帯になり風が吹き抜けていた。花々を見ながら、暑さに少し開放されて登って行く。
コガネギク ウメバチソウ エゾオヤマノリンドウ ヨツバシオガマ
 目の前にガレ場が現れ、もう直ぐ外輪山かと期待してしまう。ガレ場には、心もとないトラロープが垂れている。振り返ると、下界は相変わらず霞んでいた。やっぱり、pm2.5が多いときには来なければ良かったかと思いながら登って行くと、アカバナのイタドリが咲いていた。一番赤い花は、登山道の外にあるので、足元の赤そうな花(種)を見る。これが、メイゲツソウなのだろうか。
ミヤマリンドウ ガレ場の鎖場 霞んだ下界 メイゲツソウ
 イワブクロの群落を後にして、再び、潅木帯に入ると九合目だった。道端に、イワブクロが咲きだすと、再び、ガレ場になり外輪山の縁が見えて来る。
イワブクロ 九合目 イワブクロ 外輪山の縁が
 メアカンキンバイの咲く岩場を登って行くと、ようやく外輪山に到着する。外輪山の分岐には「山頂(岩場経由)/キモベツ下山」「キョウゴク下山」「マッカリ下山/ヒラフ下山」の標識が接地されていた。早速、父釜を覗き、奇岩を見ながら山頂を目指す。
メアカンキンバイ 外輪山の縁 父釜 奇岩
 途中、三角点:真狩岳がある。三角点から山頂を見上げてイワギキョウの咲く登山道を登って行く。山頂は込み合い、山頂標識で記念写真を撮し合っていた。
三角点:真狩岳 山頂 イワギキョウ 山頂
 山頂からの展望は霞んで全く無く、下界の平野すら見えなかった。山頂から父釜の中を覗いて、早々に京極の山頂標識のあったピークに戻る。
                     ←大
父釜の中
 山頂を振り返り、イワブクロを見ながら京極のピークに向かう。京極のピークには、「←山頂」の道標があり、その傍に、昔の山頂標識の粉々になった棒杭が置かれていた。父釜を眺めながら、少し早い昼食を食べる。
山頂 イワブクロ 京極のピーク 父釜
 愛棒に、山頂到着の一報を入れるが、喉が掠れているのに初めて気がつく。山で喉がかれたのは初めての経験だった。pm2.5なのか脱水症状なのかは分からないが、とにかく、麦芽風味の炭酸飲料は美味しかった。休んでいると、バッタが体当してくる。左手から、山頂、岩場の外輪山を見回す。
                     ←大
山頂        岩場の外輪山                 父釜
 マッカリ方向、小屋跡、母釜、サレ場の外輪山を眺めながら、外輪山の一周はバテた体では無理だと思う。ここから、大人しく下山しようかと思っていたら、マッカリ方向からご一行さんがこちらに近づいて来る。見る見る内に近づいて来るので、旧小屋跡から新しくなった避難小屋を見てみたいと思い直し、腰を上げる。
                     ←大
マッカリ方向       小屋跡    母釜       サレ場の外輪山
 分岐には「マッカリ下山/小屋」「火口中央道/頂上」「ヒラフ下山」の標識がある。火口中央道を辿ると母釜と子釜が見えて来る。道沿いには、小さいながらお花畑もある。
分岐標識 母釜 子釜 お花畑
 お花畑には、イワギキョウ、メアカンキンバイ、チシマフウロなどの花が咲いていた。気の早い葉は紅葉しているのもある。分岐には「山頂/ヒラフ・マッカリ下山/小屋(旧小屋経由)」の標識が接地されている。分岐から真っ直ぐ、チシマフウロの咲く火口中央道を登って行く。
お花畑 メアカンキンバイ 分岐 チシマフウロ
 旧小屋跡はかなり崩壊が進んでいるようで、板状にコンクリートが積み重なって見える。旧小屋跡に辿り着くと、「マッカリ下山/山頂/ヒラフ下山」の看板が設置されていた。外輪山の縁に立つと、新しい避難小屋が見えていた。
小屋跡 分岐 小屋跡 新しい避難小屋
 帰りは、ヒラフ側に下ってみる。旧小屋には門柱もあったようだ。旧小屋跡を振り返ると、火口中央道、京極のピーク、山頂が見えていた。
                               ←大
火口中央道 京極のピーク 山頂         小屋跡
 北山の岩場が見えて来ると、比羅夫からの登山道が合流してくる。分岐には「山頂/ヒラフ下山」「旧小屋跡」の標識がある。北山へ登山道を登って行くが、母釜の縁の道を辿るはずだったが、踏み跡があったので間違って沢に入ってしまう。母釜の道が見えていたので上がり、分岐まで戻ってみると、「ヒラフ下山」「火口中央道/山頂」の標識が設置されていた。
北山の岩場 道標 北山の登り 火口中央道に
 母釜n中を覗きながら火口中央道へと辿って行く。
                     ←大
母釜
 火口中央道の登りでは、ウメバチソウ、コケモモの実を見ながら登って行くと、京極のピークが意外と遠くに感じられた。子釜を覗き、京極の下山口を目指す。トンボは飛んでいなかったが、キアゲハ、カラスアゲハ、ウラギンヒョウモン等の蝶が飛んでいた。羊蹄山の蝶は警戒して直ぐに飛んで行ってしまうので、写真には撮せなかった。
ウメバチソウ コケモモの実 京極のピーク 子釜
 外輪山から下る時に、再び、愛棒に電話をする。下って行くと、八合目の手前に大きな岩があり、門のようだと思い振り返る。七合目を過ぎると下界が望めるが、霞んでいて良く見えない。農道が見え出したと思った瞬間、何か足を引っ掛け薮に向かってタックルしてしまう。転んだ拍子に、両足がこむら返しなってしまう。極力、ふくらはぎを伸ばし気味に起き上がり、ストレッチして治まるのを待つ。登山道には笹や木の根がループ状になっているので、引っかからないようにと思っていたが不覚だった。農道に出ると、トラクタで施肥カルチベータを牽引して豆の中耕除草をしていた。
岩の門 下界 農道へ 豆の中耕除草
 9月14日<1997(H9)年 登り3:59 下り2:59>
 駐車場から畑の脇を通って行くと、登山口に着く。ここで登山届に記入する(後日、町長から登山認定が届く)。
 その後は、ひたすら登る。途中で林道を2回、小さな沢を一回越えるが、平らな所は一つもない。登っている最中は霧がかかっていたのと、林の中なので展望はない。六合目からは大きな石が出てくる。八合目を過ぎるとガレ場になり、ロープを伝って登る。九合目からは1893mの山頂の人が見えて来た。火口壁に出て分岐となり、右に行くと1893mの頂上(現在山頂標識は無く、「←山頂」の道標があるのみ)、左に行くと1898mの山頂になる。
 山頂からは定山渓天狗岳、無意根山、恵庭岳、駒ヶ岳、昆布岳、尻別岳などが見えた。ニセコ方向はガスで見えなかった。
 山頂標識が2本(現在は1本)あるので、頂上を移動する場合は自分の登ってきたコースを覚えておこう。私は一瞬、喜茂別コースと間違った。 
1893m頂上(大×) 1898m頂上(大×) 父釜 頂上から平野を望む(大×)
コース 比羅夫 真 狩 喜茂別 京 極

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 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2014(H26)年7月29日(火)
 pm2.5霞 登り山頂まで4:46 周遊1:15 火口壁から下り2:19
 6:04駐車場→6:11登山口→6:17林道横断→6:23一合目→6:24林道横断→6:38二合目→6:57三合目→7:21四合目→7:55五合目→8:28六合目→9:13:七合目→9:39八合目→10:23九合目→10:39火口壁→10:50頂上11:01P1898m11:23→11:31中央火口道へ→11:37母釜分岐→11:45山小屋跡→11:53比羅夫分岐→母釜で道に迷う→12:05中央火口道へ→12:14火口壁へ→12:27火口壁から下る→12:33九合目→12:47八合目→12:57七合目→13:13六合目→13:34五合目→14:06四合目→14:11三合目→14:17一合目→14:37登山口→14:46駐車場
 1997(H9)年9月14日(日) 曇り、霧 登り3:59 下り2:59
 登り:駐車場→10登山口→8一合目→16二合目→15三合目→22四合目→28五合目→32六合目→28七合目→35八合目→24九合目→11.1893m頂上(3:49)→10.1898m頂上(3:59)
 下り:1898m頂上→8分岐→14九合目→26八合目→15七合目→23六合目→21五合目→20四合目→14三合目→21一合目→10登山口→8駐車場(2:59)