長官山(choukanzan)(254m)文学台230m
コース 登山口 BA文学台 KB伏古斎場 CC馬追温泉
縦 走 長沼スキー場→BA→KB CC→新道→BA→送電線下→KB
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 ポイント
 馬追山は南北に大小のコブが連なった長い丘陵になっている。その丘陵は馬追自然の森と呼ばれ、遊歩道が延びている。長官山の登り口は長沼スキー場やマオイリゴルフゾートを経由する文学台BA、伏古斎場・送電線下KB、馬追温泉・新道CCがある。主なピークは長官山と文学台で、低山の割には花が多い。
 国土地理院地図  Google Map
遊歩道案内板 自然の森案内図
CC→新道→BA→送電線下→KB縦走コース

 アクセス
 馬追温泉(廃業)の駐車場に停め、CC入口のから入り、途中で新道を登り子午線標経由で山頂に上がる。山頂から送電線を潜り、BA入口の文学台(駐車場がある)に下る。再び、送電線に戻り作業道を辿り、伏古斎場(墓場)のKB入口に下る。
 4月25日<2022(R4)年 歩行距離4.885km 登り42 下り1:01>
 馬追温泉の前にある駐車場から、遊歩道の入口を目指す。入口にはトイレと案内板があった。遊歩道に入ると、カツラの大木が鎮座していた。道端にはエゾエンゴサクが咲いていた。
馬追温泉 入口 カツラ エゾエンゴサク
 「長官山山頂(1200m)/馬追温泉(302m)の道標が設置されていた。これを過ぎると、分岐になる。左へ行くと遊歩道、右の沢に入ると新道だが、ピンクテープで通せんぼをしている。テープの中は小沢で最後に、函状地形になる。ここから沢を渡って尾根に取り付く。取り付きの尾根に白花のエゾエンゴサクが咲いていた。
山頂1200m 沢分岐 小沢 エゾエンゴサク
 尾根は細めだが、道は遊歩道に劣らず整備されていて、以前からあるような道だった。道端にはナニワズやスミレサイシンの花が咲いていた。
尾根を ナニワズ スミレサイシン 見出し標
 尾根には、見出し標や山標石も見られる。回りのササの背が高くなりだすと、山頂直下に子午線標が見えて来る。
山標石 山頂直下 子午線標
 プレートには「第一号/子午線標/地理調査所」と刻まれていた。天場の子午儀を置く台座は天場に置かれている状態だった。以前は藪漕ぎだったが立派な道が山頂まで延びていた。山頂には、北海道標石があり、子午線標に向かって、少しササを刈った跡があった。
プレート 天場 山頂 北海道標石
 櫓に上がって山座同定をしようとするが、生憎の天気で展望が利かない。天測点のある瀞台は近くに見えるが、地平線の白い山々を眺めると樽前山、風不死岳、恵庭岳、空沼岳、札幌岳、無意根山、余市岳、手稲山が何となく見えるようだ。
                     ←大
瀞台      樽前 風不死   恵庭    空沼 札幌   無意根 余市 手稲
 山頂から90段ある丸太の階段を下って行き、文学台を目指す。分岐から駐車場に入り、奥に進むと文学台が見えて来た。
文学台分岐 駐車場 文学台 鳥瞰図
 今日は少し見通せるので、鳥瞰図と照らし合わせて三座同定を楽しむ。
                     ←大
馬追原野
 最後に、文学碑の碑陰に嵌められたプレートを眺めて、文学台を後にする。
 辻村とも子は明治三十九年(一九〇六)
二月十一日、岩見沢市志文に生まれた。
日本女子大学を卒業した昭和三年に創作
集「春の落葉」を処女出版、十七年五月
(三六歳)には長編小説「馬追原野」を世
に送って第一回樋口一葉賞を受けた。(昭
一九)この作品は、父直四郎をモデルに長
沼町の開村前夜の開墾を描いたものであ
り、以来、作者は石狩の野に生きた人間
を愛情をこめて描きつづけた。二十一年
(一九四六)五月二十四日、病のため四十
歳と三ヵ月の若さを惜しまれつつ郷里岩
見沢にて永眠したが、死の床にさいごの
短編集「風の街」がおくられた。
 強慾な冬の力に反抗するやうに、時折、ぱあ
っと、明るい名残の陽ざしが顔をだすのだが、
その光は明るい割に弱々しく、すぐ灰色の雲に
押しのけられて、ガラス屑のやうな硬いこまか
な雪片が風と一緒に横なぐりに野面をおほって
しまふ。
 馬追の開墾地の人々は、まだ畑に堀り残して
あった馬鈴薯の残りを、総がゝりで小屋に運ん
でゐた。
              小説「馬追原野」から
 この文学碑は、郷土長沼町の文
化遺産である小説「馬追原野」を
顕彰して先人の遺業を偲ぶとと
もに、新しい町づくりの暁鐘と
して建立したものである。
昭和47年8月5日
 文学碑「馬追原野」設立期成会
 下りは、送電線下に延びている作業道を下って行く。作業道は、遊歩道よりも整備されているように見える。白い花弁が落ちている下から見上げるとキタコブシのはなが咲いていた。遊歩道との合流地点が近づくと、小沢がありミヤマエンレイソウが咲いていた。
送電線下 キタコブシ 小沢 ミヤマエンレイソウ
 ニリンソウも沢を埋めていた。沢から遊歩道へと登って行くと、フクジュソウも咲いていた。最後の鉄塔は真っ直ぐ行く道もがるが、左へ行き遊歩道にでる。遊歩道には「火葬場口方向」とか「長官山山頂(1600m)/火葬場口方向」の看板が設置されていた。
ニリンソウ 遊歩道へ フクジュソウ 山頂1600m
 最後の鉄塔から真っ直ぐ行く道も合流していた。火葬場口には案内看板が設置されていた。墓場の境界には、この世とあの世の境界に西を向いて半分埋まった石仏が鎮座していた。神聖なお墓に魔が侵入するのを防ぐためらしい。愛棒に電話をすると、斎場の入口に路駐していると言うので、舗装道路を下って行く。
送電線分岐 案内板B 石仏 駐車場
 
コース 登山口 BA文学台 KB伏古斎場 CC馬追温泉
縦 走 長沼スキー場→BA→KB CC→新道→BA→送電線下→KB

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 二人の山行記録(遊びの時間を含む)
 2022(R4)年4月25日(月) 晴れ 単独 歩行距離4.885km 登り42 下り1:01
 7:33馬追温泉駐車場→7:39山頂1200m→7:40新道分岐(真っ直ぐ沢へ)→7:45渡渉→8:04山標石→8:11子午線標→8:15頂上8:19→8:28文学台→8:37送電線下→8:46鉄塔→8:50鉄塔→8:55鉄塔→9:02渡渉→9:07鉄塔→9:10遊歩道へ→9:12分岐(山頂1600m)→9:14入口→9:20斎場の路上