余市岳(1488.0m)
コース名 常盤登山口
(林道閉鎖前)
常盤林道 キロロゴンドラ 白井川右股林道
(廃道)
往復 〜キロロスキー場
常盤林道〜キロロスキー場コース

 ポイント
 小樽・札幌近郊で一番高い山なので、展望は最高だ。お花畑も隠れた所にあり、折角登ってもお花畑を見ないで帰る人が多い(貴重なお花畑なので、踏み跡から外れないよう注意)。
 常盤林道コースはH17年6月から常盤林道のゲートが閉鎖され、徒歩で登山口まで行かなければならなくなっている。
 キロロスキー場内にはマウンテンセンターから作業道とゲレンデを繋いで登山道が延びている(白井川右股林道コースに次ぐロングコース)。
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=

 アクセス
 キロロリゾート(赤井川村)の一番奥に位置する「マウンテンホテル」横に伸びる「常盤林道」を目指す。簡易舗装した林道入口にはゲートが下りていた。ゲートに取り付けられた看板を見ると、H17年6月から閉鎖されているようだ。仕方が無く、「マウンテンホテル」の駐車場の一角に停めさせていただく。
国土地理院地図 GPSトラックは「山の地図帳2008.7.1」へ 周辺地図

閉鎖されている林道
 7月1日<2008(H20) 一周19.105km 登り3:41 下り3:37>
 簡易舗装の林道は直ぐに砂利路になるが、以前のように雨裂もなく立派に整備されていた。何故、整備されている林道が閉鎖されたのか理由がわからない。展望の無い林道を辿って行くと、道端には白いオダマキが咲き、シマリスも顔を出してきた。気分が紛れて、林道を辿ると、行く手に三角形のアポロが見えてくる。
立派な林道 白いオダマキ シマリス(大×) アポロを見ながら
 ジグを切りながら作業道を登って行くと、分岐に差しかかり、「余市岳登山口→」の道標が立っている。左に行くと917m峰に行けるが、道標に従い直進する。黄色いゼンテイカ(カンゾウ)を見ながら登山口へと下って行く。以前は、登山口ある立派な水洗トイレが開放されていたが、今回は閉鎖されていた。一段高いトイレの階段からは余市岳と山頂が平らなプリン(1159m峰)、直ぐ右に三角形のアポロ(1218m峰)が良く見える。
作業道分岐(直進) ゼンテイカ(カンゾウ) 余市岳とプリン アポロ
 不思議な地形のプリンとアポロ付近を「カムイミンタラ:神々の遊ぶ庭」と呼ばれている。
プリン                 アポロ
 登山口で登山届を書いて、ケートをくぐり余市川の右岸沿いを進む。暫し、余市川の清流と共に辿って行くが、道が潅水しているところもあり、登山靴を濡らさないように歩いていたら、カエルが泳いでいた。登山道は崩れた崖の道になる。
登山口 余市川 カエル 崩れた崖の道
 渡渉地点には朽ちかけた木が置かれていたので、飛び石伝いのステップにするが、二人とも次の石を踏み外してしまう。幸い浅かったので余り濡れることはなかった。渡渉地点には黄色いミゾホオズキ、モミジカラマツ、マイズルソウが咲いていた。
渡渉地点 ミゾホオズキ モミジカラマツ マイズルソウ
 1014m付近で大木が出て来る。更に、登って行くとプリンとアポロが見え出す。山頂も望めるようになる。振り返ると余市のシリパ岬や積丹の山々が望まれる。
大木 プリンとアポロ 山頂を望む 余市と積丹
 ようやく、見晴台(ゴンドラT分岐)に着くと、無意根山や登山道の延びる山頂が見え出す。下って行くと定山渓の白井からの道が合流する白井分岐になり、少し下がるとコルに着く。
見晴台 無意根山を望む 山頂を望む 白井分岐
 コルから再び登り出すと、道端にツバメオモトが顔を出す。一息入れながら振り返ると平らな朝里岳が見えていた。朝里岳の斜面には二つの残雪があり、まるで目の様に見える。平らな山頂付近にはタケノコ園の通路が碁盤の目に見えている。「朝里岳」の右手前には「白井岳」「定山渓天狗岳」「定山渓小天狗岳」、奥には烏帽子岳、神威岳と二重に連なって見える。白井コースの登山道も良く見えていた。白井コースの小沼も望めるようになる。
ツバメオモト 朝里岳を 白井・定天 小沼
 登山道は涼しい枯れ沢の中を辿るようになる。枯れ沢を抜け、振り返ると手稲山が遠望される。平らになり出した道端にはミツバオウレン、ゴゼンタチバナなどの高山植物が見られるようになる。
枯れ沢 手稲山 ミツバオウレン ゴゼンタチバナ
 背の低いハイマツの中を辿ると、高山植物が現われる。イソツツジ、コケモモ(アイヌ語はフレップ)、花冠が8裂でふっくらとしたツマトリソウが咲いていた。花を見ながら辿っていたら、目の前にケルン現われ、その奥に羊蹄山が見えていた。愛棒は山頂宣言をしそうになるが、ハイマツのトンネルの中に入り奥の山頂へ向かう。
ハイマツの中を イソツツジ コケモモとツマツリソウ ケルンと羊蹄山
 ハイマツのトンネルを抜けると、見通しが良くなり、羊蹄山を見ながら枯れたハイマツの道を進む。山頂に着くと羊蹄山が望まれる。
奥の山頂へ 羊蹄山を見ながら 枯れたハイマツの道 山頂
 だだっ広いケルンの山頂の左には烏帽子岳、神威岳、定山渓天狗岳、小天狗岳、札幌岳、空沼岳、恵庭岳と広がっている。
                               ←大
朝里岳     ケルンの山頂 烏帽子 神威 定天 小天狗  札幌 空沼 恵庭
 更に、遠くには三つのコブに見える白老三山、双頭のホロホロ山と徳瞬瞥山、手前に双頭に見える無意根山と中岳シルエットの尻別岳、少し雲のかかった羊蹄山、何か工事の行われている裸地が剥き出しの本倶登山、煙っているニセコ連峰、阿女鱒岳が続く。
                               ←大
白老三山 ホロ・徳瞬 無意根 中岳 美比内 尻別 羊蹄山 本倶登山  ニセコ 阿女鱒
 海側には積丹の山々、赤井川村のカルデラの最高峰大黒山、余市のシリバ岬、遠藤山越しに小樽港の赤岩山、毛無山、朝里岳越しに吹上が頭を出し、海の向うに増毛の山々が望めた。
                               ←大
積丹      大黒山   シリパ岬  遠藤山 小樽 毛無山   朝里岳 増毛
 日本画の様な羊蹄山を見て山頂を後にする。山頂近くにある酪農大のケルンにもあいさつをしてケルンの頂上へ向かう。ケルンの頂上からはまだ羊蹄山が綺麗に見ていた。石原にシートを敷いて腰掛け、定山渓天狗岳、烏帽子岳、神威岳等を見ながら昼食とする。
羊蹄山 ケルン ケルンの頂上 定天を見ながら
 昼食後、私だけ、お花畑を覗きに行く。お花畑から羊蹄山が良く見えた。お花畑は、まだ時期が早いのか一部分だけで咲いていた。シナノキンバイソウを撮していると、熊の掘り起こしと思われる跡が数か所あり、定山渓天狗岳や下にある沼を撮して、早々に立ち去る。
お花畑から羊蹄山 シナノキンバイソウ お花畑から定天 お花畑から沼
 ケルンに戻って、コケモモ(フレップ)、花冠が7裂の少し尖ったツマトリソウ、全開のミヤマオダマキを撮して山頂を後にする。
コケモモ(フレップ) ツマトリソウ ミヤマオダマキ 山頂を後に
 帰りは、ゴンドラ駅を目指して平らな朝里岳(通称:飛行場)を下る。タケノコ園は閉園になっているので、誰も居ない。展望の利かないネマガリダケの道を辿って行く。振り返ると、余市岳の頭が辛うじて見える程度だった。山頂駅近くになって、真新しい朝里岳展望所があるので、登ってみたら、無料の望遠鏡が2台設置されていた。望遠鏡で見ようと思うが、展望がないので何処を見たら良いのか分らない。展望所を下りて行くと、一人の男性が丸腰スニーカで登って来た。何処から来たのか尋ねるとゲレンデを上がって来たと言う。登山道を抜けて砂利道に出ると、余市岳の登山口だった。
朝里岳から山頂を 飛行場の道 朝里岳展望所 登山口を振り返る
 ゴンドラ山頂駅に立ち寄り、高山植物園を見るが、オダマキばかりが目についた。「ニイサキロロの鐘」を鳴らし、余市岳やカムイミンタラを見る。帰りは作業道を下らずに、ゴンドラ下に延びる草原を下って行く。最初は快調だったが、途中から刈られたばかりの笹原になり、高刈りされているので、足が左右にブレ歩き難い。ようやく、作業道に出てほっとする。作業道を辿って行くと、常盤林道方向に行ってしまうので、途中から、また、ゲレンデを下るとマウンテンセンターが見えて来る。
ゴンドラ山頂駅へ ニイサキロロの鐘 ゴンドラの下を マウンテンセンターを
 途中、朝里橋を渡り、ようやく下りてくると、朝里沢川遊歩道の道標が目に付いた。黄金岩の滝に通じているのではと思い、愛棒を誘って辿って見る。直ぐに、「朝里沢川」に架かる橋を渡り、右岸沿いの道を進んで行く。道は登り出し、山へと向かうので、愛棒は疲れたので帰ると言う。仕方が無く、私だけが行くことにする。遊歩道はようやく下りだし、再び、橋を渡ると、そこは、黄金岩の滝のある公園の一角だった。大きな岩壁を見ながら、黄金岩の滝に向かう。滝は右岸から流れ落ちている滝だった。
朝里沢川遊歩道 橋を渡って 岩壁 黄金岩の滝
コース名 常盤登山口
(林道閉鎖前)
常盤林道 キロロゴンドラ 白井川右股林道
(廃道)
往復 〜キロロスキー場

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 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2008(H20)年7月1日(火) 晴れ 一周19.105km 登り3:41 下り3:37
 7:10林道ゲート→8:06分岐(直進)→8:17登山口→8:32渡渉点→9:45ゴンドラT分岐→9:56白井分岐→10:45ケルン→10:51頂上10:55→11:07ケルン11:34→12:09白井分岐→12:31ゴンドラT分岐→13:08展望台→13:23山頂駅13:30→14:21朝里橋→14:38朝里沢川遊歩道→14:55黄金岩の滝14:5815:06駐車場