余市岳(1488.0m)
コース名 常盤登山口
(林道閉鎖前)
常盤林道 キロロゴンドラ 白井川右股林道
(廃道)
往復 〜キロロスキー場
キロロゴンドラコース

 ポイント
 小樽・札幌近郊で一番高い山なので、展望は最高だ。お花畑も隠れた所にあり、折角登ってもお花畑を見ないで帰る人が多い(貴重なお花畑なので、踏み跡から外れないよう注意)。朝里岳の平坦な尾根道(通称飛行場)を辿って行く最短コース(ゴンドラは季節運行)。

 アクセス
 赤井川村のキロロリゾートの奥に、マウンテンセンターがあり、その前の駐車場に駐車する。センターの裏側にゴンドラの山麓駅があり、チケット(往復1,500円)は乗るときに買い、登山届を出す。。山頂駅までは15分程度かかる。ゴンドラの運行時間は、以前は6時30分から15時30分(下り最終16時15分)だったが、今回は9時00分から15時00分(下り最終15時30分)となっていた(キロロの電話番号は0135-34-7111)。
  国土地理院地図  周辺地図
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
 8月17日<2003(H15)年 単独 登り1:30 下り1:00>
 ゴンドラはおよそ15分で山頂駅に着く。山頂駅に着いたら、一番初めにニイサキロロの鐘が目に付き、何故か近づいて、鐘を鳴らす。
ドンドラ山麓駅へ ゴンドラから山麓駅を ゴンドラ山頂駅 ニイサキロロの鐘
 ニイサキロロの鐘の前からは、正面に余市岳、カムイミンタラ(愛称:プリン)という小さい台形の山、羊蹄山の頭が見える。その右側にはニセコも連なって見える。高山植物園には数種類の花が咲いていた。
余市岳 カムイミンタラ ピレオギク モイワシャジン
エゾノマルバシモツケ アジュガ チシマフウロ エゾハナシノブ
エゾルリソウ チシマギキョウ
 愛棒が登るかどうか迷っていたが、結局、膝の具合が悪いので、私の登山届だけ書いて止めた。私一人で出発する。道標は500m毎に出て来る。始めは雨で流された跡がある登山道を歩くが、右に大きくカーブしだすと、快適な登山道となる。この登山道は両側背の高い笹に覆われているので、標識だけが楽しみだ。
登山口案内板 登山届ポスト 快適な登山道 頂上まで3.5km
 所々で余市岳が顔を出す。振り返ると飛行場といわれるだけあって平坦な朝里岳が広がる。
頂上まで3.0km 余市岳が頭を出す 平らな朝里岳が後 頂上まで2.5km
 やがて、常盤林道コースの登山道が右から上がってくる。分岐も景色が良く正面に余市岳、振り返れば、定天などの定山渓の山々が見える。ここから一旦、コルへ下る。
頂上まで2.0km 常盤林道コース分岐 余市岳 山頂まで1.7km
 目の前のジグを切る登山道を見上げながら下って行くと、下りきったあたりで白井コースが合流する。白井コースは荒廃しているようだが、分岐のところは良く手入がなされているようだった。
 コルから登って振り返ると、白井コースの分岐が良くわかる。花や実が顔を出し、展望も一段と良くなる。定天が間近に、その左に烏帽子岳、神威岳、右に八剣山が見えて来る。
ジグを切る登山道 白井コースの分岐が 白井コースの分岐を 烏帽子神威 定天
 花や実を見ながら登って行くと、やがて、道は沢沿いの石原になる。
コガネギク ツバメオモトの実 ユキザサの実 沢沿いの道
 山頂まで後500mの標識もでてくる。道端の実や花を見ながら展望の無い沢道を登って行く。
山頂まで後500m サンカヨウの実 クロマメノキ ミミコウモリ
 花に励まされ、登って行くとハイマツ越しに手前の山頂が見えてくる。
シラネニンジン? ハイオトギリ コガネイチゴ? 手前の山頂へ
 展望が開けて来たので、振り返ると定山渓天狗岳が見えていた。手前の山頂に近づいて行くと、以前来た時よりもケルンは立派になったような気がする。観音様も無かったような気がした。この山頂からは羊蹄山が見えて来る。
 奥の頂上へ行くためハイマツのトンネルに入り、これを抜けると、再び、羊蹄山が正面に見えてくる。目の前の頂上に向かって足早になってしまう。
定天 前の山頂 頂上の途中で羊蹄山 頂上を
 頂上にたどり着くと、頂上標識の後ろに羊蹄山が見えていた。頂上には三角点も設置されていた。頂上からは、烏帽子、神威、定天、八剣山、南岳、無意根山、尻別山、羊蹄、ニセコ、阿女鱒、積丹が、遠くには恵庭、ホロホロ・徳舜別等主要な山々が見渡せた。
 頂上の近くには酪農学園大学のケルンが反対を向いて鎮座している。私は山屋でないので、どういう状況で亡くなられたのか分からない。 
頂上標識と羊蹄山 頂上と三角点 ケルン 銅板
 再び、枯れたハイマツの道を歩き、ハイマツのトンネルに入る。手前の山頂に戻って、お花畑を見に行く。お花畑への道は正規の道はなく踏み跡だ。下を覗くと、名前の付いていない沼が雪渓越しに見え、その奥に豊羽鉱山や無意根山が見える。
山頂の枯れハイマツ ハイマツのトンネル 手前の山頂
 エゾオヤマノリンドウやトリカブトの咲く笹薮を漕いで、小径を下って行くとエゾシオガマ、カンゾウ、チングルマ等の咲くお花畑になる。
エゾオヤマノリンドウ ダイセツトリカブト エゾシオガマ チングルマ
 チングルマ、ミヤマキンバイソウ、ウメバチソウなどを見て、チングルマの咲く斜面を眺めると羊蹄山が御花畑の中に映えていた。
チングルマ ミヤマキンバイソウ ウメバチソウ 羊蹄山
 定山渓天狗岳や、無意根山を見ながら山頂へと引き返す。お花畑からの帰りがけ、上を見るとお花畑と青空のコントラストがまた感動的だった。
 山頂を後にして下山しだすと、目の前に定天が枯れハイマツ越しに見えて来た。ゴンドラの山頂駅も見えて来る。
定天 無意根山と沼 枯れハイマツと定天 ゴンドラの山頂駅
 コルになると、白井コースの登山道が丸見えで、荒廃している感じはなかった。どうやら、分岐の見える範囲だけが良いようだ。標識も迷わないようにしっかりと付いていた。
 最後に、退屈な平坦な道を歩いて、登山口へ着き、愛棒とゴンドラで下る。
白井コースの登山道 白井コースの分岐 ゴンドラで下る
 8月27日<2017(H29)年 往復8.792km 登り2:32 下り2:03>
 駐車場に辿り着くと、今にも雨が降りそうな雲行きだった。しかし、日曜日ということもあるのか家族連れも登山の準備をしていた。われわれも、行けるところまで行こうかということになって、マウンテンセンターに入ると切符はゴンドラ駅で買って下さいと言われる。ゴンドラの山麓駅で切符を買い登山届に記入しゴンドラに乗る。ゴンドラは867mの峰を越える時に一度下って行く。約15分位で山頂駅に着く。駅から登山口に向かうと、真新しい余市岳登山口の看板が設置されていた。登山口からはブルで押したような道が旧展望台まで延びていてた。旧展望台を過ぎた辺りから、登山道に垂れる笹が目立つようになるので、剪定ばさみで可能な限り切って行く。
ゴンドラ 867mの峰を 登山口 旧展望台
 雨水が流れ抉れた登山道を辿って行くと、「←ゴンドラ駅舎まで0.5km・余市岳山頂まで3.5km→」の標識が現れる。以前は「←駅舎まで0.5km・頂上まで3.5km→」だったが、詳細に記入されている。次に、「←ゴンドラ駅舎まで1km・余市岳山頂まで3km→」の標識があり、500m間隔で道標が設置されているようだ。登山道の角度が変わって、真っすぐ余市岳を目指すようになっても、余市岳は厚い雲の中だった。朝里岳に延びる登山道は平らなので、所々で水浸しになっていた。「←ゴンドラ駅舎まで1.5km・余市岳山頂まで2.5km→」の標識も現れる。
山頂まで3.5km 山頂まで3km 水浸し 山頂まで2.5km
 登山道脇にはエゾオヤマノリンドウが咲いていた。紫の花を見ると、山はもう秋なんだと実感する。「←ゴンドラ駅舎まで2km・余市岳山頂まで2km→」の標識も現れる。距離的には半分だが時間的にはまだ1/3といったところだ。分岐には「←ゴンドラ駅舎まで2.44km・余市岳山頂まで1.56km→/旧登山道入口」の標識が設置されていた。常盤コースは旧コースの表示になっている。
エゾオヤマノリンドウ 山頂まで2km 常盤T分岐 山頂まで2.44km
 分岐を過ぎると厚い雲が取れ、山頂が見えて来る。「←ゴンドラ駅舎まで1.5km・余市岳山頂まで2.5km→」の標識が現れると、間もなく白井T分岐になり「←余市岳山頂まで1.12km・ゴンドラ駅舎まで2.88km→/定山渓登山道入口」の標識が設置されていた。白井コースは道床は確りしていはいるが、藪になっていて廃道状態だった。
山頂が 山頂まで2.5km 白井T分岐 藪に
 登りにかかり一息入れながら振り返ると、朝里岳、白井岳、奥にアンテナ群のある手稲山、ヒクタ峰、その奥に烏帽子岳、一際目立つ定山渓天狗岳、手前に毒矢峰、後ろに空沼岳が見えていた。
                     ←大
         朝里岳         白井 手稲山 ヒクタ 烏帽子 定天     毒矢峰    空沼
 登山道は枯れ沢の中へと延びているが、僅かながら水が流れていた。ハイマツのトンネルを抜けると観音さんとケルンが見えて来る。そこには「山頂まで300m」の道標が設置されている。奥に頂上に居る人が見えていた。ここから、ハイマツを潜ると、焼け枯れて白くなったハイマツの道になる。人の居ないうちに記念写真を写す。
枯れ沢 ケルン 山頂まで300m 頂上
 山頂からは定山渓天狗岳が少し遠くに見える。空沼岳は雲に隠れてしまっていた。羊蹄山も雲の中だった。
                     ←大
白井岳 手稲山  ヒクタ 烏帽子 定天   毒矢峰
 早々に、三角点とケルンを写し観音さんとケルンのピークに下る。ケルンのピークは山頂から見ると山頂よりも高く感じるが、反対側からは山頂が高く見える。ケルンの傍に腰を下し、久しぶりにおにぎりを食べ、麦芽風味の炭酸飲料を飲む。
三角点 ケルン ケルンのピーク ケルン
 一瞬、雲が薄くなったので、羊蹄山の方向に目をやると、ようやく山麓が覗いていた。その前に光るものがあるので、目を凝らすと揚水発電所の調整池だった。お花畑を見ようと思ったが、もう遅いようなので、沼だけを覗いて来る。ピークに帰り、定山渓天狗岳を見ると、左に烏帽子岳、右に神威岳が見えていた。いきなり寒い風が吹いて来たので、早々にピークを後にする。最後にフレップの赤い実を写して下山を開始する。
揚水発電所 烏帽子・定天・神威 フレップの赤い実
 枯れ沢に入る前に、フレップの中から小さな白い実が見えた。ゴゼンタチバナはてんこ盛りに赤い実を付けていた。枯れ沢を通り過ぎると、上二股峰山と赤岩山が見えて来る。朝里岳の山腹には白井コースの登山道がはっきりと延びていた。
白い実 ゴゼンタチバナ 上二股峰山と赤岩 朝里岳
 朝里岳の登山道では、ヤマハハコやイワツツジを眺めながら歩いて行く。旧展望台に上がって見ると、山頂駅や余市の天狗岳と思われる山が見えていた。
ヤマハハコ イワツツジ 山頂駅 天狗岳
 霞んではいるが余市のシリパ岬(尻場山)も見える。改めて、登山口に設置されている注意書きを見る。登る時には見えなかった余市岳がニイサキロロの鐘越しに見えていた。駅舎に入るとニイサキロロの鐘の由来が書かれた看板が設置されていた。
シリパ岬 注意書き 余市岳と鐘 ニイサキロロの鐘の由来
コース名 常盤登山口
(林道閉鎖前)
常盤林道 キロロゴンドラ 白井川右股林道
(廃道)
往復 〜キロロスキー場

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 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2017(H29)年8月27日(日) 曇り 往復8.792km 登り2:32 下り2:03
 9:37登山口→9:41旧展望台→9:53山頂3.5km→10:09山頂3km→10:23山頂2.5km→10:36山頂2.0km→10:48常盤T分岐(山頂1.56km)→10:52山頂1.5km→11:03白井分岐(山頂1.12km)→12:01ケルン(山頂300m)→12:09頂上12:13→12:20ケルン12:38→13:23白井分岐(ゴンドラ2.88km)→13:39常盤分岐(ゴンドラ2.44km)→13:48ゴンドラ2km→14:00ゴンドラ1.5km→14:11ゴンドラ1km→14:16ゴンドラ0..5km→14:29旧展望台→14:33登山口

 2003(H15)年8月17日(日) 晴れ 単独 登り1:29 下り55
 7:43登山口→7:50頂上3.5km→7:55頂上3km→8:07頂上2.5km→8:13頂上3km→8:15常盤T分岐(1.7km)→8:17白井分岐→8:50頂上0.5km→9:07ケルン→9:12頂上9:16→9:23ケルン(お花畑)9:47→10:05白井分岐→10:15常盤分岐→10:16頂上2km→10:21頂上2.5km→10:32頂上3km→10:37頂上3.5km→10:42登山口