ニトヌプリ(1080m)
コース別 五色温泉 西口 大谷地⇒西口

 ポイント
 沼巡りの通過地点のピークで、ニトヌプリだけを登る人は少ないかもしれない。山頂からの景色は良が、羊蹄山がアンヌプリの陰に隠れて見えない。南峰へ行けば、アンヌプリの後ろに羊蹄山が見えるはずだ。登山口は五色温泉、西口、大谷地の三か所ある。五色温泉(お花畑)からは一番ポピュラーで、西口は単調で、岩が多くて歩き難いが最短で登れる。大谷地からは大沼や湿原、お花畑と一番変化に富んでいる。チセヌプリやイワオヌプリとセットで登る人も多い。
五色温泉(お花畑)コース

 アクセス
 ニセコ町から道道(58号)ニセコ倶知安線を走り、お花畑の駐車場か五色温泉インフォメーションセンターの駐車場(WCあり)に停める。
 国土地理院地図  周辺地図
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 7月18日<2012(H24)年 往復5.378km 登り2:03 下り1:27> GPSトラックは山の地図帖へ
 お花畑の案内図に目を通して、青空に映えるイワオヌプリを見上げて、ニセコアンベツ川へと岩を下る。小さな沢を越えると林の道が続く。
お花畑地図 イワオヌプリを ニセコアンベツ川へ 遊歩道を
 道端にはシロバナニガナやニガナの花は咲いているが、イソツツジのお花畑には、遅咲きのが数輪見られる程度だった。今は、アカモノの花が最盛期のようだ。
シロバナニガナ(大×) ニガナ(大×) イソツツジの道 アカモノ(大×)
 展望が開け登山口のある台地に上がって行く。愛棒が登山届けを書いている間、目の前に広がる五色温泉やアンヌプリを見て待っていた。
登山口へ 登山届け 五色温泉を アンヌプリ
 記帳がおわったので、丸太の階段を登って行く。愛棒は自分でステップの高さを決められない階段登りに弱いので、息を荒くして登っていた。それでも、階段の段数を数えて登っていた。登り終えて、二人で確認すると直線部分が130段、曲がって3段で133段だった。丸太の階段の奥にはガレ場が待っていて登り難い。道端には、まだマイヅルソウやゴゼンタチバナが咲いていた。
133階段 ガレ場を マイヅルソウ(大×) ゴゼンタチバンア(大×)
 林の中を抜けると、展望が開け、二コブのニトヌプリが見えて来る。広場にはベンチや大沼の道標があるが、ここで何時も、ニトヌプリの分岐を見落としたかと考えてしまう。確認のため少し戻ってみるが、分岐は見落としていないことが分かり先へ進む。この道標にイワオヌプリとニトヌプリを付け加えて欲しいと思う。再び、林の中に入ると「沼めぐりコース/イワオヌプリ」と朱書されていた。イワオヌプリの分岐の広場に出るとイワオヌプリが見えて来る。
ベンチの広場 大沼の道標 岩の道標 イワオヌプリ
 イワオ分岐から大沼方向へ辿って行くと、直ぐ、ニトヌプリの分岐が現れる。ニトヌプリへの道は、少し無精ひげが生えた感じですっきりしない。目の前にニトヌプリが見え出すと、一直線にサレ場が下っている。小石を踏むと滑るので、ロープを頼りに慎重に下って行く。
イワオ分岐 ニトヌプリへ ニトヌプリが ザレ場を
 ザレ場を下り終えると、小イワオヌプリが良く見え、山麓はロックガーデン風で綺麗だった。マルバシモツケが咲き、イソツツジにエルタデハがとまっていた。
小イワオヌプリを ロックガーデン風 マルバシモツケ(大×) エルタデハ(大×)
 奇岩を見ながら辿って行くと、ニセコアンベツ2号川の源頭部分の沢を渡る。渡りきると、奇岩が一段と間近に迫ってくるが近づくことはできない。道の両側がイソツツジとガンコウランのお花畑になっていて、遅咲きのイソツツジがちらほら見えていた。
奇岩を 奇岩を お花畑
 お花畑を過ぎると、急登になりジグを切って登り出す。この登りは遮るものが無いので、まともに日差しを受けるので、何度も休んで特製ドリンクを飲む。休みながらイワオヌプリの方を見ると、魚の骨が透けたようなほそまひ雲が浮いていた。山頂手前のコブに上がり振り返ると、イワオヌプリとアンヌプリが見えていた。コブから下って行くと、岩塔のある山頂が見えて来る。
ほそまひ雲 イワオとアンヌ コブから下る 山頂を
 コルからガレ場になり、展望が開けると、目の前に崩れた岩塔が見え出す。岩場にはハイオトギリが最後の花を咲かせていた。岩塔の傍を回り込みながら登って行く。
ガレ場 崩れた岩塔が ハイオトギリ(大×) 岩塔の傍を
 崩れた岩塔に上がり、ナンウプリと記念写真を撮す。岩塔の脇には昔の鉄パイプ製の道標が無造作に置かれていた。この岩塔は、昔は三角で大きな岩ったが、今は崩れて数個に岩になっている。愛棒はさっさと目の前の山頂に上がり、山頂標識の所に座り込んでいた。今日は誰も来ないだろと思い、山頂標識の所で陣取り麦芽風味の炭酸飲料を一気に飲み干す。
崩れた岩塔 記念写真(大×) 山頂へ 山頂
 今日は、山頂へは行かず、山頂標識の辺りでパノラマを楽しむ。チセヌプリを真ん中に、左に霞んだ幌別岳、眼下にニセコパノラマライン、右には岩内岳が覗き、岩内の市街地が見えていた。
                     ←大
幌別岳 パノラマライン          チセヌプリ 岩内岳       岩内市街
 反対側にはイワオヌプリを真ん中に、左にワイスホルン、遠く霞んだ余市岳、右側にはアンヌプリが見えるが、ニトヌプリからは羊蹄山が見えない。昔、南峰に登れたが、その時は、アンヌプリの肩越しに少し見えたような気がしていた。
                     ←大
ワイスホルン    余市岳      イワオヌプリ        アンヌプリ
 アンヌプリと南峰の間には、真ん中にモイワ山が、遠く霞んで貫気別山、有珠山、昆布岳が見えていた。何時も、南峰に登山道の痕跡を探すが見当たらない。
 山頂標識の所で休んでいたら、西口の方から後続者が登って来た。地元の方のようで軽装で羨ましい。われわれは早々に下山を開始する。
                     ←大
アンヌプリ      貫気別山  モイワ山 有珠 昆布岳    崩れた岩塔  南峰
 崩れた岩塔を見上げ昔の面影を追い、現実のイワオヌプリを見ながら下りだす。コブを過ぎるとアンヌプリ、昆布岳と入れ替わり見ながらジグを切って下って行く。愛棒が何か足が進まないと言い出す。
崩れた岩塔 イワオヌプリを見ながら アンヌプリを見ながら 昆布岳を見ながら
 昔の道標が横たわる沢に差し掛かり、地層の良く見える沢を渡ると、イソツツジのお花畑になる。お花畑の出口で、腰掛けるのに丁度良い木が横たわっていたので、具合の悪くなった愛棒を腰掛させる。休んでいたら一匹のスズメバチが纏わり付いて来たので、愛棒は脱兎の如く走るがスズメバチは纏わり付いているので、その後ろから殺虫剤を噴射しながら追いかける。時折、私の方に向かってくるが、団扇で扇いで飛行体勢を乱す。ようやく、スズメバチが居なくなりほっとするが、目の前にザレ場の急登が待ち受けていた。
昔の道標(大×) 沢を イソツツジ(大×) ザレ場を
 どうにか、ザレ場をクリアして、分岐から五色温泉へ向かう。大沼の標識のある広場に辿り着き、愛棒がベンチで休もうと登って行くと、無情にも登って来たおじさんに座られてしまう。仕方が無く、次の広場の岩を目指す。ようやく岩に座り、特性ドリンクを飲み黒砂糖飴を食べながら休むが、一向に良くならない。少しでも、負荷を軽くしようと、リュックサックを外し私が担いで下る。
 途中の岩の上にミヤマフキバッタが居たが、小さくて黒っぽいので撮すのに苦労する。最後のガレ場を曲がると、3段+130段の階段に出て昆布岳に向かって階段を下って行く。
五色温泉へ ミヤマフキバッタ(大×) ガレ場を 登山口へ
 駐車場に辿り着き、時間は早かったが、昼食にする。暑い時の登山は、熱中症に気を付けなければとつくづく思う。
コース別 五色温泉 西口 大谷地⇒西口

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 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2012(H24)年7月18日(水) 晴れ 往復5.378km 登り2:03 下り1:27
 8:13お花畑駐車場→8:22登山口→8:53イワオヌプリ分岐→8:56大沼分岐→8:57沢→9:34コブ→10:16頂上10:18→10:31コブ→10:47沢→11:07大沼分岐→11:09イワオヌプリ分岐→11:39登山口→11:45お花畑駐車場