暑寒別岳(1491.6m) ![]() |
ポイント 箸別コースはお花畑が楽しみ。暑寒コースは変化に富んでいる。両コース共、林道は完全舗装で、大型駐車場やトイレも完備している。登山道の手入れも行き届いている。ただし、蚊やブヨが物凄い。 国土地理院地図 周辺地図 |
箸別コース |
アクセス 増毛市街を過ぎ箸別に入り「ホテル○鈴」の看板から右折すると大きな道標がある。道標に従い右折し箸別川沿いの道を辿り山へ向かう。 途中で、箸別川と湯の沢川に挟まれた尾根に大きくカーブし「ふるさと林道箸別線」に左折しする。延長8.301mの全線舗装された林道を進むと、終点に普通車8台の3列、バス1台の大きな駐車場がある。終点には箸別避難小屋とトイレが完備されている。 |
7月8日 <2000(H12)年 登り3:23 下り3:13 > 山遊詩:へびのお家は花の下 |
今日は、天気図から判断して北西しかないと思い、暑寒別の花を見に行くことにする。箸別からの道路は工事中で通行禁止だったが、留萌側の国道から入る迂回路があった。箸別の1つ留萌側の道路から入るように、看板が案内していた。林道路はさほど悪くなかったが、本来の林道にもとる地点から登山口近くまでが、まだ工事中だった。この道は子供の拳大の玉砂利が転圧せず敷いたままだったので、普通車では大変だった。 人が少ないだろうと思い、裏玄関の箸別コースを選んだのだが、なんとなんと人が多かったこと。自衛隊の野外演習も行われていた。始め、自衛隊のケーン小杉見たいな若いのに会った時には、何事がと思いう。装備は模擬装備だと思うのだが、フル装備のようで、自動小銃に手榴弾など登山道には似つかわしくない雰囲気だった。林道脇に自衛隊の指揮車両が止まっていなかったら、もっとびっくりしたと思う。装備の中で、日本的だと思ったのが蚊取り線香をぶら下げていることだった。わがアソビホロケール隊は蚊取り線香が品切れで、虫に刺されるは刺されるは、ひどかった!高圧電流のバトミントンラケットでバチーン、バチーンと応戦するも惨敗でした。愛棒は防虫網を被り、満足していたが、軍手の上から指を刺された模様で、3本の指が膨れ上が ってしまった。 8合目から登りにかかった、お花畑のまっただ中のことだった。あまりにも花が綺麗だったので、キョロキョロ見ながら上がって行ったが、愛棒がけたたましい叫び声を上げて振り返るではありませんか。何事かと思ったら、どうやら蛇が出迎えてくれていたようでした。蛇もびっくりしたのか、慌てて、お花畑に逃げ込んだ。しかし、その後、逃げる素振りは見せず、頭だけ振り返って、われわれの方を見ていたで、記念に写真を撮す。蛇の目は切れ長で、澄んだ目をしていて、流し目もなかなか色っぽかった。情報収集活動の舌を出すでもなく、極めて好意的だった。1.5m位の細身のなかなかの美人で、色は茶色だった。 山頂に辿り着いて山頂標識と記念写真を撮し、山頂に陣取ると、目の前の山腹に雪渓の文字が浮かんでいた。目の前には西暑寒別岳が見えバックに雄冬山らしい山影が浮かんでいた。 |
花園とヘビ | 山頂 | 雪渓の文字 | 西暑寒別岳 |
帰りは、花々を見ながら下って行く。天気は良くなかったが、花は待ってくれていた。8合目付近のお花畑は紫色の小さなフデリンドウ、ポーピのような赤い小さなエゾツツジも綺麗だった。トウゲブキ、ハイオトギリ等も咲いていた。 |
フデリンドウ | エゾツツジ | トウゲブキ | ハイオトギリ |
コガネギク、イワギキョウ、ミヤマアズマギク等の咲くお花畑を見ながら7合目へと下って行く。 |
コガネギク | イワギキョウ | ミヤマアズマギク | お花畑 |
シナノキンバイソウ、タカネシオガマ、カラフトハナシノブと見ながら下って行くと、7合目付近のお花畑は黄色、薄い青紫、白い花が一面に咲いていた。 |
シナノキンバイソウ | タカネシオガマ | カラフトハナシノブ | お花畑 |
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タチカメバチソウ、シナノキンバイソウを最後にお花畑を後にする。 帰りは、蚊に追い立てられるように下って行く。 |
8月17日 <1997(H9)年 登り3:06 下り2:32 > |
登山口から展望の無い林の中に延びる平坦な登山道を、ひたすら歩くので長く感じられる。6合目を過ぎた当たりで展望が得られるようになる。7合目からお花畑になり、9合目から頂上が直ぐそこに見えて来るが、中々着かない。頂上にたどり着いて、山頂標識と記念写真を撮す。頂上からは羊蹄山、手稲山、定山渓の山々、大雪山系が雲の上に浮かんでいた。近くには西暑寒別岳、群別岳が間近に見えていた。西暑寒別岳の山肌は厳しく見え、愛棒はこんなに山らしい山は無いと驚いていた。頂上で少し昼寝をするが、風があり寒くて直ぐ起きる。 |
コブから山頂 | 山頂 | 群別岳と尾白利加岳 |
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雨竜沼湿原、南暑寒岳は煙っていた。帰りは、キバナシャクナゲ、チングルマ、コケモモ、ウラシマツツジ、ガンコウランを見ながら下って行く。 |
10月23日 <2005(H17)年 登り3:27 下り3:03 > |
普通車24台、大型バス1台が駐車できる広い駐車場にポツンとわれわれの車だけ停めて、箸別避難小屋方向にある登山口を目指す。登山口も良く整備され大きな案内板もある。案内版の地図には、箸別コースが頂上の奥から取り付くようになっている。実際は、頂上手前から暑寒コースと合流するのだが、古い地図でも参考にしたのだろうか。登山届ポストで記帳して出発するが、登山口には「暑寒ダムと南暑寒荘の間で土砂崩れが発生し、復旧の見込みが無い」との看板か立っていた。 |
広い駐車場から登山口へ | 避難小屋 | 整備された登山口 | 案内図 |
落ち葉を踏み締めながら平らな登山道を登って行く。1合目までは平らなので中々標高を獲得できず、時間がかかる。 |
落ち葉を踏み締めて |
1合目を過ぎると山頂方向が望まれてくる。途中の登山道は盛りが過ぎたとはいえ、紅葉の名残があり綺麗だった。 |
1合目 | 山頂方向を望む | 紅葉の名残道を |
2合目には1合目にあったお願いの看板が横たわり、不法投棄やめて!の看板が立っていた。この看板は3合目にもあり、こんな所にも捨てに来る輩が居るんだと驚く。すっかり葉が落ちてしまった冬木立の傍を通り、4合目に辿り着く。 |
2合目 | 3合目 | 冬木立 | 4合目 |
4合目を過ぎて振り返れば増毛の海が僅かに望まれてくる。空の上では、白鳥が編隊を組んで鳴きながら飛んでいた。棒状になったり、V字になったり、気流が悪いのかコの字に乱れたりして次々と山々を越えて行った。5合目を過ぎた辺りから6合目にかけて、登山道に川原のように漬物石がゴロゴロと現れ、歩き難くなる。 |
増毛の海を望む | 5合目 | 漬物石が | 6合目 |
引き続き、川原の様な登山道が続いていたが、何時の間にか背の低い笹原となる。7合目はお花畑だが10月では当然咲いている花は無く、一面黄金色に枯れていた。8合目辺りで、チーという鳴き声がする。どうもナキウサギの鳴き声のようだった。 |
川原の様な | 背の低い笹 | 7合目 | 8合目 |
9合目を過ぎ、強風に吹き飛ばされそうになりながら、「山頂・南暑寒別岳、暑寒、箸別」の分岐に到着するが、山頂方向を視認できない。ようやく、道標を見てやや左方向へ少し下る。少し下って頂上稜線を辿ると、見覚えのある奇岩が現れる。 |
9合目 | 暑寒・箸別分岐 | 頂上稜線の岩T | 頂上稜線の岩U |
その奥の頂上を目指し、ようやく到着したら、十数人が既に頂上の岩陰に座っていた。誰も居ないと思っていただけに、びっくりする。われわれも手頃な岩陰を見付けて座り、昼食をする。昼食をしている間、段々指先が凍えてきてしまう。先客も次々と下山して、われわれだけになったので、早々に下山を開始する。 |
頂上 | 暑寒・箸別分岐 | 9−8 | 八合目のコブを |
強風に吹き飛ばされそうになりながら、「山頂・南暑寒別岳、暑寒、箸別」の分岐に到着するが、山頂方向を視認できない。ようやく、道標を見てやや左方向へ少し下る。 少し下って頂上稜線を辿ると、見覚えのある奇岩が現れる。その奥の頂上を目指し、ようやく到着したら、十数人が既に頂上の岩陰に座っていた。誰も居ないと思っていただけに、びっくりする。われわれも手頃な岩陰を見付けて座り、昼食をする。昼食をしている間、段々指先が凍えてきてしまう。先客も次々と下山して、われわれだけになったので、早々に下山を開始する。 8合目のコブを過ぎるあたりから、風が当らなくなりほっとする。落ち葉に下に隠れた石や木の根に足を取られながら下山する。順調に合目を減らして登山口に辿り着いてほっとする。 |
6−5合目 | 5−4合目 | 4−3合目 | 登山口へ到着 |
暑寒コース |
アクセス 増毛市街の大きな登山口の看板に従い舗装された道路を進むと、立派な暑寒別荘に辿り着く。駐車場やトイレも立派だ。 |
10月11日 <1998(H10)年 登り3:22 下り2:44 > |
登山口までの道路は一部未舗装で、最後は一車線の舗装道路になり、舗装された駐車場に辿り着く。駐車場でキャンプをしていた人もいて満車だった。暑寒別荘も立派で、傍のトイレも立派だった。3合目までの登りで8パーティを追い越す。3合目までは結構時間がかかったが、その後は順調に登って行く。登って行くと、早々とハイマツが出てきたのには驚いた。ハイマツが出てくるとキバナシャクナゲも現れる。滝見台に到着すると、対岸に滝が見えていた。8合目までは晴れていたが、頂上が近づくにしたがい霧が出てきた。霜もまだ融けていない所もあり、風が吹くと寒くなる。最後に登山メモを書こうと、メモ用紙を探すが、無くしたことに気が付く。頂上まで整備の行き届いた道に感謝して、山頂に辿り着く。 滝見台からは対岸の滝が見える。登山道は標識が多く整備の行き届いた道だ。頂上からは隣りの西暑寒別岳、南暑寒岳、雨竜沼湿原、群別岳、尾白利加岳などが見える。南暑寒岳へ延びる登山道もはっきりと見えていた。遠くの山々は霞んでいて良く見えなかった。頂上で近所に住む女性と出会い、一緒に記念写真を撮す。 |
南暑寒岳方向 | 頂上 | 群別と尾白利加 |
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帰りは、コブから山頂を見上げ、紅葉の中を下って行く。 |
10月21日 <1999(H11)年 扇風岩(8合目)まで 登り2:58 下り2:21 > |
今日は休暇を取って山に登ることにした。平日なので有名な山を選んだ。朝の路上は昨夜からの雨で濡れていた。登山口に辿り着くと、天気が回復していたが、誰も居なかった。その代わり、熊に注意の看板が睨みを利かせていたので、愛棒は尻込みしてしまう。結局、ストックを持って登ることにした。紅葉は終わっていたが、天気は良く一安心だった。 1合目の登りは結構きく、1合目を過ぎると尾根道になり、平坦な道と急登が交互に現れる。3合目からは道端に雪がちらほら見られ、4合目になると5cm位積もっていて、かなりきつい登りだった。ハイマツ帯が近づくと、ロープが垂れた急登が待ち構えていた。扇風岩の手前で、雪の上にストックの輪より大きな足跡があり、熊かと思うが両足がくっ付く位で、飛び跳ねた間隔は1m位だった。大きなウサギだとは思うが、愛棒は熊だと疑っているようだった。 |
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始め頂上も見えるほど良い天気だったが、扇風岩に辿り着いた時に、後ろを見ると天気が変わって来ていて霧が近づいていた。扇風岩から頂上までは1時間では到底登れないので、扇風岩で昼食とする。愛棒は熊が気になるようで、辺をキョロキョロしながら食べていた。食べている最中にも霧はドンドン押し寄せ、頂上がまず見えなくなり、その内に周りの山も見えなくなってしまう。 早々に下山することにしたが、帰りは何どもスリップダウンする。1合目を通過して下って行くと、落とした万歩計を見付ける。絶対見付けると思っていたが本当になった。登山届に到着時刻を書いて、改めて、他人の記録を見ると最近登って人は、頂上に行かず途中で引き返していた。最後に行けたのは11日の登山者までだった。 |
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二人の山行記録
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