笹山(805.5m) 

 ポイント
 新冠町側(オニシベツ林道):林道と作業道を繋いだ尾根道でアップダウンが多い。標識は登山口のみで、登山道にもピンクテープは無いが迷うところも無い。
 新日高町側(保守道路):無線中継所の舗装された保守道路が山頂まで伸びている。二か所に開放されたゲートがあるが、閉鎖される時期があるのか不明だ。
 山頂からは隣のピセナイ山、ペラリ山、横山中岳は勿論、日高山脈が一望できる。
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
オニシベツ林道コース

 アクセス
 国道235号線を新冠に向けて走ると、新冠の入口で左に「新冠泥火山」を見ながら大きく右カーブし、「サラブレット銀座駐車場公園」の道標が出てくる。道標に従い、道道42号線へ左折し山を目指す。パラボラアンテナの光る笹山は道の真ん中に見えるが、笹山はどんどん右に逸れて行く。
 新冠川(右岸)に沿って車を走らせ、明和橋の次の「滑若(なめわか)橋」を渡り左折する。舗装道路が切れる所からゲートが付いた林道「岩清水〜新冠ダム線」が始まる(冬期閉鎖)。林道に入ると途中に入林ポストがある。入林ポストを過ぎて少し走ると右にゲートに付いたオニシベツ林道入口がある。車は道端に停める(工事車両の通行有り)
 国土地理院地図 Google Map
 12月2日<2006(H18)年 往復10.915km 登り2:37 下り1:38>
 林道「岩清水〜新冠ダム線」のゲートは開いていた。どうやら、まだ、冬期通行止め期間ではないようだ。この林道は奥にダムがあるので、結構通行量が多いのだろう車のタイヤの跡が何本も付いていた。「ここから国有林です・・スピードは40km以下に・・」と書かれている大きな看板が現れ、止まってみたら入林ポストがあった。早速、必要事項を記入するが、われわれの前に記入された方は11月の初めだった。林道はまだ砂利が顔を出していたので、極端に滑ることはないと思うが慎重に進むと、右側にゲートの付いた「オニシベツ林道」が見えてきた。
 オニシベツ林道のゲート前に駐車させていただき、林道に入る。林道は送電線を潜った後に分岐するが、ここは右に進路を取る。林道は小さくジグを切り、高度を上げて行く。やがて、林道は少し南にカーブして終わるが、その終点に登山口があり「笹山登山道805.9m新冠山岳会」の看板が立っていた。
ダム線の入林ポスト オニシベツ林道入口 分岐(右へ) 登山口
 登山道は三角点「滑若(なめわか):455.2m」に向かって一直線に伸びている。滑若の登りは、大木の朽木が多く荒れた感じだが、昔は大きな木が茂っていた名残がある。滑若を過ぎると尾根道になり、傾斜が緩くなるので自然と一息入る。尾根道は木の葉が落ちているので、真っ白な頂の日高山脈が木立越しながら見える。木立の隙間から真っ白なイドンナップ岳が見え、暫し見惚れる。534mのコブを越えるとまた693mのコブがあり、尾根道から東に外れた少し荒れた登山道を登る。登り切ると、尾根の奥にパラボラアンテナが顔を出す。山頂は近くに感じるが、GPSを見るとまだまだ遠い道のりだ。
三角点「滑若」への登り 尾根道になる イドンナップ岳 534mから693mへ
 ピセナイ山の奥には南日高の山々が見えるのだが、写真には白い雲のように写るだけだった。高度が上がると、イドンナップ岳に左側奥に一段と白い幌尻岳が現れる。始めは雲かと思っていたが、急に輪郭がはっきりして勇姿を見ることが出来感激する。最後のコブ757mへの登りで、南日高の山々が真っ白な頭をもたげていた。
南日高の山々 幌尻とイドンナップ 757mへ 南日高の山々
 757mのコブを登り切ると、尾根は平らになり真正面のパラボラアンテナを目指す。木立の切れ目から幌尻岳とイドンナップ岳が繋がって見えるようになっていた。太平洋も逆光で黒い油のような重たさで、ギラギラと光っていた。山頂に着き一番先に飛び込んでくるのが、反射板だった。
 パラボラアンテナの前には足跡があり、下の道まで車で登ってきて、たった今、冬の準備でパラボラアンテナの敷地を囲っていた柵のゲートを開けて帰ったようだ。ありがたく、階段のエキスパンドメタルのステップに腰掛け日向ぼっこしながら昼食とする。
757m直下 パラボラアンテナに向って 幌尻とイドンナップ 山頂の反射板
 相棒が昼食の陣取りをしている間に、隣の三角点送別(オタルンベツ)、リビラ山とプ岳、幌尻岳とイドンナップ岳を写し、三角点に上がり、ピセナイ山を写して相棒のところに戻る。相棒は、エキスパンドメタルの網目が荒いので、発泡スチロールの座布団を敷いて座っていた。
三角点送別 リビラ山とピウ岳 幌尻とイドンナップ 三角点からピセナイ
 気温が低いので、温かいココアが美味しく感じられる。昼食が終わると急に冷たい風が吹いてきたので、慌てて帰り支度をする。三角点の方向を写して下山を開始する。未練がましく、太平洋も写しながら下る。途中で振り向くと横山中岳のような山が望まれた。帰りは、雪の下に石や笹の根が無いところはタチグリのようにして滑り降りる。
三角点を後にする 山頂から太平洋を 横山中岳? 林道入口に到着

 家に帰ってきて、写真を見てびっくりする。ほとんどの写真が露出オーバーになっていた。原因は、ダイヤルがオートから、少しずれていたためと思われる。がっかりするが、その中でも良さそうなものを使う。初めてズーム機能を使ったものはそれほど露出オーバーになっていないようだ。
無線中継所コー

 アクセス
 国道235号線を新冠に向けて走ると、新冠の入口で左に「新冠泥火山」を見ながら大きく右カーブし、「サラブレット銀座駐車場公園」の道標が出てくる(この公園は(冬期閉鎖)で、新冠の市街が一望できる)。道標に従い、道道42号線へ左折し、山を目指す。パラボラアンテナの光る笹山は道の真ん中に見えるが、笹山はどんどん右に逸れて行く。
 新冠川(右岸)に沿って車を走らせ、明和橋の次の「滑若(なみわか)橋」を渡り左折する。大きくヘアピンのように新栄に上がる道を通り越し、「大規模林道 平取・えりも線・・」に右折する。このT字路には「新栄生活センター」があり、「泉」「農屋支線」の道標もある。セブ川沿いに6.4km余り走るとゲートが開放された保守道路の入口がある。この入口の反対側(海側)には北大実験牧場の閉鎖されたゲートが付いた道がある。車はゲートの傍に停める(側溝があるので注意)
 10月16日<2005(H17)年 往復11.238km 登り2:08 下り1:42>
 保守道路の入口の傍に車を停めゲートの開放された道を登る。最初は暗い針葉樹林帯で、高度が上がって行くと広葉樹林帯になる。林床にはキノコが多いので、覗きながら上がって行く。道端の石垣の上に大きなキノコを見つけ写真を写していると、上からキノコ採りの二人組みがゆっくりと車で下ってきて停まった。この大きなキノコを見て食べられるかもしれないと5、6個採った。相棒が採ってきたキノコを見せて欲しいというと、車の後を開けてビニール袋にいれたキノコを見せてくれた。コガネダケというキノコらしく、相棒が説明を受けていた。形も立派なものだったのでサンプルとして2つ頂く。
保守道路入口第1ゲート 針葉樹林体 広葉樹林体 大きなキノコ
 行程の半分位の所に第二ゲートが現れるが、このゲートも開放されていた。木が疎らになりだし、笹原の平らな道が続くと、大きなパラボラアンテナが威圧してくる。山頂手前にあるコブがあたかも山頂の様に見えてくる。山頂はもう少しと思うが、GPSを見ると結構奥にあることが分かる。
第二ゲート 石垣を パラボラアンテナが パラボラアンテナ
 綺麗なタイル張りの建物も出てくる。先程見えていたコブはやはりニセピークだった。NHKなどの放送局の建物があるだけで、山頂の雰囲気がない。改めて、周囲を見渡すと奥のピークが一番高そうだったので、奥へ進む。道が分岐し砂利道は左だが、右の道を辿ってみたら、山頂までは行かず何かの施設で終わっていた。
タイルを張った建物 ニセピーク 建物が 反射板のある山頂
 更に改めて、左の道に入ると2つの反射板のある山頂に着いた。山頂の奥には笹が刈られた小路が三角点の山頂に導いていた。三角点の山頂からは隣のピセナイ山やペラリ山が見え、ペラリ山と重なって横山中岳が見えるが、日高山脈は木に隠れてしまう。反射板の所の方が日高山脈を展望できるので、小屋のテラスを拝借して昼食とする。
反射板の下へ 笹が刈られた山頂 三角点の山頂 テラスで昼食(大×)
 三角点の山頂からは隣のピセナイ山やペラリ山が見え、ペラリ山と重なって横山中岳が見えるが、日高山脈は木に隠れてしまう。反射板の所の方が日高山脈を展望できるので、小屋のテラスを拝借して昼食とする。
           ←大
ピセナイ山  ペラリ山と奥に横山中岳
 正面の谷に岩清水の施設を見て、近くの左側にリビラ山とビウ岳が、中央にイドンナップ岳、遠くにはカムイエクチカクシ山と思われる山々が見える。その右には三角形の1839峰と思われる山が見える。尾根続きの三角点「送別:886.8m」も結構山らしく見える。
                     ←大
    リビラ山とピウ岳     イドンナップとカムイエクチカウシ   三角の1839峰?
コブだらけの木
 帰りは、少し林に入ってキノコを見て楽しむ。切り株は苔が生えていてキノコが生える場所がないようだった。林の中は空き缶、空き瓶などの塵が目立った。今は市販されていない骨董品のようなコカコーラの瓶も捨てられていた。第一ゲートの出口にはコブだらけの木があった。

 =キノコ考=
 キノコを区役所に持参して鑑定して頂いたら、エノキダケ、ボリボリ、アカモミタケ、アカハツタケ、コガネダケだった。3番目以下は美味しくなく、コガネダケは下痢する人がいるとのことだった。アカハツタケは裏を切ると色が変わった。
 大きなキノコを区役所で鑑定して頂こうと思っていたが、何せ全部採られたのでサンプルが無い。図鑑で調べた限りでは「カヤタケ」と思われるが不明だ。

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 二人の山行記録(遊びの時間も含む) 
 2006(H18)年12月2日(土) 晴れ オニシベツコース 往復10.915km 登り2:37 下り1:38
 8:32オニシベツ林道入口→8:50分岐(右へ)→9:09登山口→9:28三角点「滑若455.2m」→10:03P534m→10:28P698m→10:35P757m→11:09頂上11:38→11:51P757m→12:00P698m→12:16P534m→12:39三角点「滑若455.2m」→12:52登山口→13:16林道入口
 2005(H17)年10月16日(日) 晴れ 無線中継所コース 往復11.238km 登り2:08 下り1:42
 8:57第一ゲート→10:12第二ゲート→10:31アンテナ群→11:05頂上11:32→12:04第二ゲート→13:14第一ゲート