59 雪の目隠し遊び


手稲山の金山(444.4m峰)に行こうと東雲高校からスキーで登ったときのことです。途中で急に大きな雪が降ってきて、一瞬、どこにいるのかわからなくなりました。雪は今までとは違い、春を感じさせるような大きな雪でした。       

大きな 大きな雪が降る
揺ら揺らと 揺れた雪
笑い顔の雪 怒り顔の雪
あまり多く降ってきたので
目の周りは雪だらけ

手で払っても 払っても
目の回りは雪だらけ
とうとう
雪に目隠しされちゃった

遠くの山も 街並みも
みんな みんな 雪の中
辺りの木々は
雪の指と指の間から見え隠れ

やがて雪の手は透明に
笑い顔の雪は 揺ら揺らと舞い
頭や肩にまとわりつき
怒り顔の雪は まだ 顔を突く
遊び疲れて 雪は木々にとまっている
揺ら揺らと揺れる小枝に幹に


2001年2月18日 金山にて

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