126 野花    

三頭山に登ったときのことです。特に珍しい花ではありませんが、次から次へと花が出てきて、楽しかった。カタクリは初めから終わりまでありました。山頂は名前のとおり3つあり、突然山頂が見えるようになります。

真っ先に春を彩る花
それは エゾエンゴサク 青い花
春を歌う合唱団

下を向いて 恥ずかしそうに咲く花
それは カタクリ 紫の花 
深山の奥に導く道標

舞踏服のように 風に揺らぐ花
それは シラネアオイ 青い花
林の中の貴婦人

空を向いて 手を振る花
それは イワハタザオ 白い花
岩場の応援団

花ある花を見ながら登ると
山が突然 三つに分かれる
三つの頂は花に負けじと
白く輝く残雪を纏う


2002年 5月11日 三頭山にて


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