辺計礼山pekerezan(732.3m)

 ポイント
 屈斜路湖を覗け、藻琴山、美羅尾山、カムイヌプリ、西別岳が近くに、遠くには雄阿寒岳が望まれる。天気が良ければ、もっと広範囲に見ることができそうだ。

 アクセス
 阿寒横断道路(国道241号)を走り、弟子屈が近づくと、道路封鎖用のゲートがある。その左側の礼友内林道入口に登山口の標識がある。林道を入ると、鹿ゲートが閉まっているが、施錠していないので開けて入る。鹿ゲートの中にある林道ゲートは開いていた。
 鹿柵の中に入ると、「資源倍増の森」と変な標柱がある。看板も続いて出てくるので、立ち読みをすると、明治から昭和初期にかけて山火事が頻発して丸坊主になったようだ。そこで、昭和14年(1930年)からトドマツ、エゾマツ、アカマツ、カラマツを主体にヤチダモとマバカを少々植林したようだ。丸坊主で資源が0なので、何を植えても資源は倍増するということらしい。植林は松ばっかりだから樹下には花が全く無いのが残念だった。
 ここから、1.4km位走ると登山口。ゲートが閉まっていたら歩くことになる。
 国土地理院地図 GPSトラックは「山の地図帳2004.6.5」へ Google Map
礼友内林道コース
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
国道のゲート 入口の標識 標柱 林道入口
 6月5日<2004(H18)年 往復6.0km 登り1:43 下り1:13>
 登山口には整備すれば10台は駐車できるスペースがあるが、一番乾いた平らなところに駐車する。登山道の林道は枯れ木を並べ車が上がらないように一応封鎖しているが、誰か果敢に挑戦したタイヤの跡が残っていた。ここが登れても直ぐに林道の真ん中が水が流れて削られてしまっているので不可能だ。林道を歩いているとコガネムシが光り輝く色で這い出てきた。タチツボスミレも咲き出すが、林道は雨で流された跡が生々しい。
登山道入口 コガネムシ(大×) タチツボスミレ(大×) 雨裂の林道
 林道からも時折頂上の尾根が顔を出す。登山道は林道跡なので、林道が交差するが、赤い登山道の標識が設置されていた。ほぼ一直線に上ってきた登山道は林道跡を離れ登山道らしくなってくる。
頂上の尾根 林道が交差するところは道標がある 登山道に
 やがて、急斜面をジグザグに上って行くと隣の美羅尾山も見えて来る。折り返し地点に岩が現れてくると、尾根上に道が延びていた。旧道か鹿道かは判断できなかった。振り返ると、南側に志計礼辺山が見え出す。引き続き急傾斜を登って行く。
美羅尾山 急斜面を 志計礼辺山 急斜面を
 山肌は山火事があったせいか、笹が主体で若い白樺が生えている単調な植生で、ハクサンチドリが僅かに咲いているだけだった。登っている途中で、遠くに雄阿寒岳が見え出す。ジグザグが終わると、山頂手前のコブに向かって緩い道を辿る。小さなコブを登って行くと、美羅尾山の奥に摩周岳が現れる。
ハクサンチドリ(大×) 雄阿寒岳 小さなコブ 美羅尾山と摩周岳
 一寸下がって、もう一息で山頂に踊り出る。山頂直下からは藻琴山が見え、その下に屈斜路湖が僅かに覗けた。山頂へ踊り出る格好になり、早速、記念写真を撮す。頂上は綺麗に笹が刈られていた。
コブへ登る 硫黄山 山頂へ踊り出る 山頂(大×)
 山頂からは、奥春別山、摩周岳(カムイヌプリ)、西別岳、目の前の月見山、美羅尾山が見渡せた。
           ←大
奥春別山        摩周岳(カムイヌプリ)西別岳   月見山 美羅尾山
 虫を除けながら、矢薄別演習場で自衛隊が大砲を撃っている音を聞きながら昼食をとる。昼食を済まして、早々に、笹の道を下る。
屈斜路湖 雄阿寒岳 笹の道を下る 振り返る
 下のコブには僅かながら岩があり、キジムシロ、チシマフロウ、タンポポ風の白い花が咲いていた。下山途中で、登山者が登ってきた。この山で誰かに会うとは思ってもいなかったが、この男性、まだ1/3も来ていないのに、山頂はまだかと尋ねる。われわれは、まだ、半分はあると告げるが、時刻は2時近いので心配だった。
 駐車場に着くと、一台の車が停まっていた。われわれが到着すると、中から奥さんと思われる女性が出て来た。だれも居ないと思っていたので、びっくりする。奥さんは車の中で待っていて、どの位時間がかかるかと心配そうだった。山頂までだと4時は過ぎると思うと奥さんに告げて、その場を後にする。ゲートの傍の看板を見て、帰途につく。
キジムシロ チシマフロウ タンポポ風 看板
 =謎の物体の正体=
 貯金山で見つけた謎の物体と思っていたのと瓜二つの物体が礼友内林道に入口近くで見つけた。 近づいて見ると、雰囲気からして、どうも井戸水を汲み上げる装置のようだった。棒杭には送水施設の減圧弁施設と記されていた。減圧弁とは吐出圧を一定にする装置のようだ。
 謎の物体はどうも、装置の空気口らしい。
 
送水施設(井戸?) 謎の物体(空気口)

二人の山行記録もくじへ    次美羅尾山へ    アソビホロケール山へ

 二人の山行記録
 2004(H16)年6月5日(土) 曇り 往復6.0km 登り1:43 下り1:13
 10:35登山口→11:17林道から登山道→12:18頂上12:5414:07登山口