雄阿寒岳(1370.4m)
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=

 ポイント
 途中の展望が無いだけ、登る時間が長く感じられる。五合目は普通の山では七合目の感じだ。
 車上狙いなどなにかあったら、釧路警察署阿寒湖畔駐在所0154−67−2151へ連絡のこと。
   
雄阿寒岳(02.9.14)
滝口コース

 アクセス
 帯広起点の国道241号線を走り、阿寒湖畔を過ぎると、道を横切る大きな看板が見えてくる。そこを左に曲がると、トイレ付きの駐車場がある。登山ポストは滝口の奥にある。
 国土地理院地図 登山道地図 Google Map
国道から左へ 阿寒湖の外れの登山口 登山口はこの左奥 登山届ポスト
 6月15日<2002(H14)年 往復11.1km 登り3:13 下り2:42> 北の山游詩:マリモ物語
 札幌を立って、日高にさしかかると、天気が良くて最高だった。日勝峠を越えると何時ものとおり濃い霧で、十勝平野に下りても雲が低い。それでも、阿寒を目指して進む。
 阿寒横断道路に入ると天気が回復して来たので、計画どおり雄阿寒岳に直行する。登山口にはすでに、車が4台あり、女性一人が準備中だった。記帳をしていると、われわれの後ろに男性が現れる。
 阿寒湖の外れに位置する滝口から湖畔沿いに登山道が延びている。湖畔咲くゴゼンタチバナとミヤマハンショウヅルを撮していると、先ほどの男性に追い越される。ダムの上の柵を回した木道を歩いて、太郎湖へ進む。
湖畔の登山道 ゴゼンタチバナ (大×) ダムの上を歩く
 阿寒湖から水が太郎湖へ流れ落ちていて、さながら急流のようだった。湖というよりは太い川といった感じだった。登山道沿いの道では、整備のため美味しそうなフキが切られていた。愛棒は盛んに、フキを切ってしまうんだったら欲しいと言うが、国立公園内だから駄目は駄目だ。湖畔に下りないで、太郎湖を横目で見て、次郎湖へと進む。
ダムからの流れ 太郎湖(大×) 湖畔の登山道 太郎湖を離れる
 登山道は分岐になり道標に従い左へ辿る。針葉樹林の森は暗く、苔をむした岩と朽木が原始の姿で迎えてくれる。道端に咲くツリガネニンジンのような白い花を見ながら登って行くと、一合目の標識があった。
次郎湖への分岐 暗い森を歩く ツリガネニンジン? 一合目(大×)
 オオサクラソウ、ミヤマハンショウズル、ツバメオモトなどを見ながら登って行くと、遊覧船が浮かんでいる阿寒湖が見える。時折、アナウンスの声も聞こえるので、原始と現代のアンバランスに戸惑う。何時の間にか、ゴゼンタチバナが見当たらなくなり、その代りミツバオウレンが姿を現す。
オオサクラソウ 二合目(大×) 朽木の多い登山道 ミツバオウレン
 岩場の登山道を登って行くと、岩の中に白い物がある。何だろうと思って良く見ると雪だった。樹林帯をようやく抜けると、空が見えるようになる。
岩の多い登山道 岩の穴に雪が ようやく空が見える
 四合目の標識で、先ほどの男性が休んでいた。あいさつをして先に進む。良い匂いだなと思ったらオオカメノキの白い花だった。道端にはハクサンチドリも咲いて来て、ようやく、五合目に到着する。四合目からから五合目まで長く感じられ、2時間以上登っているのに、まだ、五合目(1194m)かと思うと焦りがでてくる。五合目からは、ガスの中に阿寒湖、雌阿寒岳が見えていた。再び、ミネサクラを見ながら登って行く。
オオカメノキ ハクサンチドリ 五合目 ミネサクラ
 五合目のコブからハイマツの間を下がると、オオバナエンレイソウ、コヨウラクツツジが咲き、雌阿寒岳も見えて来る。途中にタマさんが言っていた尾根からの道が合流していた。当然、一般登山者は行けないように処置をしていた。
オオバナエンレイソウ コヨウラクツツジ 雌阿寒岳が コルへと進む
 火口壁沿いと思われる登山道を辿って行くと、高山植物が現れ八合目に辿り着く。八合目には門柱がある軍事施設(気象観測)遺構もある。ここから山頂がようやく見えた。
軍事施設遺構 ようやく頂上が見える
 火口を見ながら岩場を辿ると、ミネゾウやイワウメが咲いていた。最後の登りは僅かながらザレ場や岩場になり、火口も覗くことができた。
火口が見える 岩場を越える ミネゾウ(大×) 岩場
 この火口にも、雪融け時期には幻の火口湖が出現するんだと考えながら登っていると山頂に着く。
           ←大
火口
 山頂には先ほどの女性を含め4人がいて、われわれが合流して6人が山頂に座す。ペンケ、パンケが見えるはずだったが、ガスの中だ。雌阿寒岳もシルエットで、展望はない。山頂の岩場にはタンポポが咲いていた。どうも西洋タンポポのようだったので、周りの人に聞いてみるが、皆さん、普通のタンポポだという。国立公園なので抜くことも出来ない。
                     ←大
山頂
 何故か、GPSの雄阿寒岳山頂(1355m)を回って、辿り着いた最高地点が山頂だった。
                     ←大
GPSの雄阿寒岳山頂(1355m)
 山頂標識と記念写真を写し、下山する。岩場にはイチゴが咲いていて、火口は芽生えの色で綺麗だった。スリップしないように、慎重にザレ場を下って行く。
山頂(大×) イチゴ 火口と萌える色 ザレ場を
 岩場にはイワウメが咲いていた。火口を覗き、時々、霧の晴れ間から見えて来る阿寒湖を見ならなが下って行く。ウコンウツギも咲いていた。
イワウメ(大×) 火口 阿寒湖を見ながら下る ウコンウツギ
 五合目に戻ると、霧が晴れ阿寒湖が一望された。
           ←大
五合目のコブと阿寒湖を望む
尾根コース(古の消え行く登山道) 
阿寒方向を向き右 右の法面の上
 HYML仲間のTAMAさんは、この登山道を廃道化させないよう、みなさんに使ってもらいたいと言っています。実は私も登ったことがないのですが、滝口コースよりも楽に登ることができるということです。
 山の経験豊富な人向きです。札幌方向からは滝口を過ぎて、弟子屈に行く道路に左折し昼間ライト点燈区間終了の看板
を通り越して直ぐ、左の法面の上に赤いテープがぶら下っています。写真は振り返って撮りましたので、左右が逆になっています。

 =温泉考=
 阿寒湖温泉のビューホテルは615円、シャンプー、化粧品付き、昼間は女性が露天風呂付きだった。

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 二人の山行記録(遊びの時間含む)
 2002(H14)年6月15日(土) 曇り一時小雨 往復11.1km 登り3:13 下り2:42
 8:27登山口→8:49次郎湖→9:01一合目→9:18山頂まで4500m→9:31山頂まで4000m→9:48山頂まで3500m→9:49三合目→10:03山頂まで3000m→10:06四合目→10:30山頂まで2500m→10:50五合目→11:03六合目→11:13七合目→11:24八合目→11:33九合目→11:40頂上12:19→12:26九合目→12:35八合目→12:42七合目→12:50六合目→13:00五合目→12:28四号目→12:53三合目→14:28頂上まで5000m→14:30一号目→15:01登山口