武華山(1759m)

 ポイント
 登り易く、変化に富み、高山植物も多い。位置からすれば、眺めも良いはずだ。山の名前は、地図では「山」、現地案内標識は「岳」。三角点は大山。
ライオン岩〜東尾根コース

 アクセス
 国道39号線の石北峠を過ぎ、ヘアピンカーブの辺りに「つるつる温泉」の大きな看板その上に「武華岳 登山道入り口」の看板がある(現在は、右に「武華林道」の大きな看板、左に「武華岳登山口」の小さな看板)。そこを左に曲がる。林道は分岐するところがあるが、分岐は右に行く。林道の終点が登山口となる。車は登山口と下にあり、10台以上は置けるスペースはある。
 国土地理院地図 地図 Google Map
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
国道脇の林道入り口 林道分岐は右へ 登山口 登山口から駐車場を
 7月20日<2002(H14)年 往復約7km 登り2:01 下り1:52>北の山游詩:白い花が舞う
 札幌を出た時は雨がまだポツポツ程度、岩見沢辺りになるとザーザーと降っていた。旭川についても相変わらず、降ったり止んだりだった。層雲峡に入ると止んでいた。石北峠からは武華山(岳)のライオン岩が見えていた。
 走りやすい林道の傍に、人間が生活していたためか、ノボリフジが雑草化して咲いていた。間もなく、林道の終点に着くと、1台先客がいた。登山口には武華岳の看板があり、登山届ポストがあった。どうやら、登りには東尾根を、下りにはライオン岩コースを推奨してるようだ。
 登山口から林の中を辿ると、黄色いオオバミゾホオズキが咲いていた。イトムカ川に沿った細い木の林を登って行くと、滑滝も現れる。そこが二つのコースの分岐だった。この分岐からライオン岩へと足を進める。
オオバミゾホオオズキ(大×) 細い林の中の登山道 滑滝 左:ライオン、右:東尾根
 コバノイチヤクソウの咲く登山道を辿ると、滝の上で川を渡り木の根の階段を登って行く。晴れ間から隣の山が見えていたが、それも束の間で、直ぐに、小雨が降り出した。白く透明なギンリョウソウを2株見つけた。この花は死んだ昆虫などのある場所に咲くので、幽霊草の別名があるが、私は何時見ても清清しさを感じる。
コバノイチヤクソウ(大×) 根の階段 途中の晴れ間 ギンリョウソウ(大×)
 1500mの尾根に取り付く前に、突然、大きな鳥が4羽飛び立った。お互いにびっくりした。尾根に上がると、大きな岩が現れる。この岩を西側から回り込む感じで登山道は付いていた。
 ライオン岩までは雨で濡れた笹が登山道を覆っていたので、スボンがびしょ濡れになった。ガスも濃くなり、ライオン岩近く行って、ようやく輪郭がわかる程度だった。ライオン岩の近くにはイソツツジ、アオノツガザクラ、エゾツガザクラ、チングルマなどが咲いていて感激する。
1500m尾根の大岩 イソツツジ(大×) アオノツガザクラ(大×) チングルマ(大×)
 ライオン岩にはガスがかかっていてがっかりするが、マルバシモツケが咲いていた。ライオン岩を見上げ、その傍を通過して行く。
ライオン岩 マルバシモツケ(大×) ライオン岩を ライオン岩を通過
 岩場にはコガネギクが咲いていた。コガネギクが咲き出したということは秋が近いということだろうか。ライオン岩に登る立派な道もあるが、この天気なので止める。ライオン岩からはだらだらとした尾根を辿り、地図の1640mと記された尾根を目指す。岩場にはホソバイワベンケイも咲いていた。
コガネギク(大×) ライオン岩の上へ? 1640m尾根へ ホソバイワベンケイ(大×)
 この尾根のハイマツは笹の様には濡れていなかったので、スボンが結構乾いた。目の前に見えていた1640m尾根を辿ると岩場になるので、どうやら通過したようだった。頂上は尾根の奥に霞んでいた。登山道は歩くたびに、イソツツジに触れ、あたかも白い花吹雪のようだった。奇岩も現れるが霞んでいて良く見えない。
1640m尾根通過か? 頂上は尾根の奥 イソツツジの尾根道 奇岩が現れる
 やがて、頂上に着くが、山頂は道の途中という感じで、危なく見落とすところだった。山頂から1747m峰方向を見ると、まだまだ奥で霞んでいた。
山頂から1747m峰方向を望む
 ライオン岩方向を振り向くと何も見えなかった。
山頂からライオン岩方向を望む
 山頂の岩場に上がるとブリキで出来た山頂標識があるにはあった。この標識は、半分上が無くなって、下だけになった「岳1759m」だった。 この山の標識は武華山ではなく、武華岳だった。呼び名が二つあっても良いかなとも思う。
頂上(大×) 1747m峰へ向かう 岩尾根を通過 ウコンウツギ(大×)
 山頂から隣の武利岳が見るかと思ったら、この霧では無理だった。帰りの1747m峰までは、ツガザクラやチングルマ、イソツツジが多かった。お花畑は盗掘されたのか、不自然に花が無いところがあったり、石でカムラージュしていた。真っ白な壷形のツガザクラは数株だけだった。登山道は樹林帯に降りて行く。
エゾツガとアオツガ(大×) アオノツガ(大×) 盗掘の跡 樹林地帯へ下りる
 林の中には盆栽のようなハイマツがあったり、シャクナゲも咲いていた。途中でご一行さん14〜15名に出会う。札幌からマイクロバスで来たようだった。イトムカ川の沢伝いの道になると急に展望が開ける。沢には無数の太い大きな朽木で埋っていた。数十年昔の洞爺丸台風の時の風倒木だったのだろうか?
盆栽のようなハイマツ シャクナゲ(大×) 沢伝いの道を下る イトムカ川の沢
 帰りの道には、人間のテッシュ付きのウンコやタバコの吸殻、飴の包み紙が目立った。登り易く、花もあり、晴れたらよい山なのに残念だ!何で、登山ポストに初歩的な注意書があったのかがわかった。
 帰りの林道で大きな鹿に出会う。飛び跳ねて山の中へ消えた。

 =温泉考=
 層雲峡のホテル層雲閣に日帰り歓迎の看板があったので入る。入湯料は1000円で、シャンプー、石鹸、カミソリ、化粧品付きだった。温泉は2か所に分かれていて、5階の露天風呂の方が岩風呂で層雲峡らしい。天然温泉と思われる。

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 二人の山行記録(遊びの時間も含む) 
 2002(H14)年7月20日(土) 曇り時々雨 往復約7km 登り2:01 下り1:52
 7:34登山口→7:49分岐→8:37尾根→9:05ライオン岩→9:35頂上10:10→10:44頂上まで1km→11:12P1747m→10:21頂上まで2km→10:34頂上まで2.5km→10:50分岐→12:02登山口