幌向岳(836.3m)

 ポイント
 山頂の展望は最高だ。P740mの通過は慎重に、下山時に林道の十字路を真っ直ぐ下らないように(左へ)。
浄真寺(万字)コース
=写真をクリックすると大きなサイズになります=

 アクセス
 夕張岩見沢(道道38号)線を岩見沢から走り、万字仲町を目指す。万字仲町には旧国鉄万字駅が往時の面影を偲ばせながら佇んでいる。駅の広場から230m位山側に入り、右の林に沿った道を進む。突き当たりが林道入口で、左に樹法山浄真寺が見える。この除雪スペースに車を停めさせていただく。お寺の行事があるときには邪魔になるので万字駅前広場に駐車する(林道入口まで約300m)。
旧国鉄万字駅前

 国土地理院地図 GPSトラックはの山地図帖「2006.3.18」へ 周辺地図
 3月18日<2006(H18)年 往復スキー13.453km 登り3:30 下り1:43>
 林道入口の除雪スペースに着き、方向転換をして駐車しようとしたら、車が横滑りをして止まった。降りて見ると、ツルツルに凍っていた。滑り止めの砂を撒いて、車を停め直す。気を取り直して、準備をしていると、浄真寺からご婦人が外出のためか下りて来たので、あいさつを交す。除雪スペースに停めて邪魔にならないか聞いたら、「山や道はみんなの為のもの」だからご自由にと言う。ありがたく、お言葉に甘えるが、彼岸などお寺の行事のあるときには混み合うので遠慮してもらいたいようだった。
 界川の右股沿いの林道はスキーが沈まないくらい凍っていた。落ち枝が雪の上に散らばっているので、帰りに引っかからないように、極力、クロケットの要領で、枝の重心を瞬時に判断してストックではね飛ばす。右が谷なので、帰りまでに雪が柔らかくなっていることを願う。法面はもう春の気配を漂わせていたので、福寿草かフキノトウを期待したが、まだまだ早かった。振り返れば幌向川流域の平野が広がっていた。
林道入口 夕張三角山 法面が春に 幌向川流域
 展望の利かない林道なので、現在地の特定が難しい。何時の間にか、林道の右側が沢だったのが、左側に変わると、林道が十字に交差(カシミールでは分岐だが、国土地理院では十字路)するところがある。地図上で現在地を特定し、帰りに、真っ直ぐ下らないようにチエックする。
 針葉樹の暗い森沿いに伸びていた林道がゆっくり下り気味になり、目の前が明るい林になる。地点にはピンクのテープもぶら下っているので、林道を離れて尾根に取り付く。小さなコブを2つ越えると、目の前に急傾斜の痩せ尾根(P742m)が現れる。登れるか不安になるが、ジグを切って登って行く。日陰の雪はまだガリガリでエッジが辛うじて利く。どうにか登ったら平らになり西側が開けてきて、美唄山と思われる山が顔を出し、山頂も横から見えるようになる。今度は少し位置が変わったのか幌向川流域の平野も望める。
林道から尾根へ 美唄山 山頂を望む 幌向川流域
 少し起伏のある尾根を辿りながら、後を見ると三角山が見えていた。幹の折れた大木を通過すると、最後の尾根に取り付く、山頂への尾根は北側にもありその間は沢状の地形となっていた。最後の尾根は木が無く振り向くと石狩平野が広がっていた。ようやく、平らで木の少ない山頂に着くが、古いトレースの跡が残っていた。どうやら、距離が短く、登り易そうな夕張方向(P735m経由)から上がってきたようだ。
三角山方向 幹の折れた大木 石狩平野をバックに 山頂
 山頂は風が強いので、風下に少し移動して昼食にする。目の前は結構な谷でスキーを流したら一大事なので、しっかり雪に刺す。滝ノ沢岳、前岳、夕張岳、屏風岳と屏風のように連なる様は何時見ても、圧巻だった。もう少し天気が良ければ写真写りがよいのだが、肉眼で見る分には最高だった。左側には桂沢湖も見え、真っ白なヒトデのようでもあった。
                     ←大
滝ノ沢岳       前岳               夕張岳              屏風岳
 スキーは谷に流さないように、平らな頂上に戻って装着する。山頂直下は最高のゲレンデなのだが、まだ、ガリガリ状態でエッジが利かないので、ジグを切りながら下る。742mの痩せ尾根は上り返しがきつく、下りもスキーではむりだったので、ジグザグに少し下がって、北側斜面のトラバースを試みる。斜面の下には小さな雪庇が落ちたのかデブリ(雪だるま)が2つ見えていた。傾斜の緩そうなところを目掛けて板を入れて見ると、しっかりとトレースが出来上がったので、トラバースをするが、愛棒が終わるまで内心少し心配だった。このポイントは結構ネックに違いないので何も無くてほっとする。登るときもP742mの写真を撮る余裕がないないことに気が付いて、振り返って写す。次の2つのコブも大きく北からトラバースして林道にでる。
 林道はカリカリの所と融けた所が入り混じっているので、ボーゲンを入れながら、沢に落ちないように慎重に下る。
三角点:本流越 山頂直下 742mの痩せ尾根 林道を下る

 =万字駅=
 帰りがけ、旧国鉄の万字駅舎が目に飛び込んできたので、近くに行って見る。駅舎の広場は除雪され、アスファルトが黒々と出ていた。暖かそうなアスファルトの上には黒猫が寒そうに2匹丸まっていた。誰かを待っているようにも見えたが、汽車が来なくなってから、猫の年以上になるはずなので、忠猫八公ではなさそうだ。懐かしい人には良いところに違いないと思うが、中は見ずに早々に退散する。
万字駅舎

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 二人の山行記録(遊びの時間を含む)
 2006(H18)年3月18日 曇り 浄真寺(万字ルート 往復スキー13.453km 登り3:30 下り1:43
 7:58林道入口→9:17林道分岐→10:11尾根へ→11:28山頂11:59→12:51林道へ→13:10林道分岐→13:32林道入口