富良野西岳(1330.9m)北の峰(1084m)
四線川→スキー場コース

 ポイント
 富良野スキー場で本格的に夏山の開発を行ったようで、5コースの紹介をしている。体力に合わせた楽しみ方ができるが、高山なのでそれなりの装備は必要だ。
 沢コースは頻繁に結構な水量の川を渡ることになるので、ステップする岩を見つけるのに苦労する。おまけに、岩が滑り易く気が抜けない。ストックを使うとバランスが取り易いかもしれない。
=写真をクリックすると大きなサイズになります=

 アクセス(カーナビ入力;富良野スキー場0167-22-1111)
 御料基線を南下し、新富良野プリンスホテルをやり過して直ぐに、5線になり「北の峰ハイツ・学園」の標識と「北の峰学園」の石碑があり右折する。道は未舗装になり二股になる。今回、旧夏山ガイドに従い、この二股に駐車したが、右の道を辿ると登山口入口まで行ける。二股から直進する道は倒木があり、徒歩では行けるが車では無理だ。登山口の入口と少し入った所にも駐車可能なスペースがある。道は砂防ダムに突き当たり、その右側に登山届ポストがあった。
 新夏山ガイドに従い、新富良野プリンスホテルから行く方が無難なようだ。
5線の取り付き 二股の道 登山口の入口 登山届ポスト

 国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帖「2006.10.14」へ Google Map
 10月14日<2006(H18)年 一周11.398km 登り3:04 下り1:34四線川3:04 下りスキー場1:34>
 登山届けを済ませ、砂防ダムの肩に上がり乗り越す。地図では名前の無い沢だが結構な水量がある。この沢の名前は登山口の入口にあった看板では「四線川」となっている。四線川左岸の登山道は最初は林道跡なのか良い道だが、だんだん荒れてきて、草が繁茂した所もある。倒木を跨ぐ時に、フキに隠れた折れた幹に右足の間接を嫌という位ぶつけ飛び上がる。
 ピンクテープが垂れているので、登山道だと認識できるが、川の対岸にもピンクテープが垂れだす。
沢コースの看板 四線川の清流 四線川沿いの道 草ぼうぼうの所も
 普通の登山靴なので、どの石を伝って渡ろうかと思案する。石は苔が生えているので結構滑るので飛び越えることはせずに、慎重に選定し確実にステップする。平衡感覚が問われるところだが、杖やストックがあれば楽だと思う。最初は渡渉回数を数えていたが、何時の間にか忘れるほど渡渉を繰り返すことになる。途中で分岐する道が川を渡って行くが、どの地点だったか定かでなく、夏山ガイドブックでは合流できるように記載されている(未確認)。とにかく、登山道は四線川から離れることは無い。展望の利かない四線川だが、北の峰の真っ白な岩塔を望むことができるようになる。白さから石灰岩だと思う岩塔が良い目標になる。
渡渉地点 白い岩塔 渡渉地点 岩塔が近づく
 渡渉地点の水深が深いところがあり、危なく川に嵌るところだったが、なんとか木につかまり難を逃れる。
 白い肌の岩塔がグングン近づきだすと、四線川右岸には「仙人の泉」の標識が架かった穴があった。中を覗いてみると地下に水が流れ落ちていて、ホースからも水が勢い良く出ていた。
 やがて、登山道は川の真っ只中にピンクテープが垂れ下がってくる。もう登山道とは言えないくらいワイルドになり、沢登り気分を満喫させてくれる。沢登りをやれない私にとっては嬉しい限りだ。何時の間にか向かって右側の流れが枯れて左だけの流れになっていた。金鉱跡だという洞穴も出てきて覗いて見るがそんなに奥行きが無い。こんな山奥に金鉱を見付けた人は凄いと関心する。
 沢登りもどきは何時の間にか「←西岳方向2時間15分」の標識で終わる。この標識の所で、GPSを見て距離では2/3来たが高度ではまだ1/3位なんだと実感する。
仙人の泉 沢の中の道 金鉱跡 標識
 これから、沢から離れて尾根に取り付く急登が始まる。丁度、休んでいた3人グループを追い越す形になった。一息入れようと振り返ると待望の真っ白に冠雪した十勝連峰が望まれた。目印となっていた北の峰の岩塔と同じ位の高度となり、一気に登ったことが実感できた。十勝連峰に続き、更に真っ白な大雪山が望まれるようになり、何時の間にか顔がほころんでいた。次いで、大雪山と十勝連峰が最初は木立越しだったが、高度が上がるにつれて丸見えになる。
冠雪した十勝連峰 北の峰の岩塔 大雪山を望む 大雪山と十勝連峰
 登って行くと「見晴台山頂まで50分」の標識が出てきた。地べたには古い見晴台の標識が、役目を終えて横になっていた。この標識で、主稜線に上がったことが実感できた。大雪山と十勝連峰が一段と大きく見えるようになる。登るに連れて登山道は薄っすらと雪化粧していた。山頂が見え隠れするが、山頂かと思えばまたコブで地図ではわからない幾つかのコブを乗り越えながら辿る。
標識 大雪山と十勝連峰 薄っすらと雪化粧 手前のコブ越しに山頂を
 十勝連峰の右に気になる山影が見えたがウペペサンケかもしれないと思う。コブの肩越しに、山頂が見えるよりも前に、芦別岳の勇姿が食み出て見えるようになる。ようやく山頂標識の立った山頂が間近になる。山頂直下から振り返って、大雪山と十勝連峰を撮す。
ウペペサンケ? 芦別岳 コブ越しに山頂 山頂直下大雪・十勝
 山頂を見上げると山頂標識の所に人が居るのが良く見えた。山頂に到着すると以前無かった山頂標識が立っていた。その前でご婦人が座ってお湯を沸かしていた。あいさつを交し山頂に上がると、2人の男性が談笑していたがスモーカーだった。煙が来ないように狭い山頂の風上に陣取るが、時折、煙たくなる。折角の良い空気が台無しになる。
 隣の芦別岳や青空の下に真っ白に冠雪した大雪山や十勝連峰が望みながらオニギリを頬張る。キョロキョロ見ていると、大雪山の左側に冠雪した山々が望まれたが暑寒別岳かもしれない。
山頂を望む 山頂 芦別岳 暑寒別岳
 小春日和の山頂も、時折吹く風はやはり初冬の風で冷たい。オニギリを持っている手が凍えるので、毛糸の手袋に手を潜り込ませる。旅行中の愛棒に大雪山と十勝連峰を撮し、写メールをする。直ぐに、返事が来て白いのは雪かと聞いてきた。
                     ←大
大雪山   十勝連峰
 芦別岳方向はちっと逆光になるが、芦別岳、松籟山、布部岳、残念ながら、崕山(キリギシ)は布部岳に隠れて見えなかった。
                     ←大
芦別岳  松籟山            布部岳
 下山しながら、山頂を振り向いて見ると、十勝連峰が岩に刺さっているように見えた。稜線からも大雪山や十勝連峰が丸見えだった。以前来た時に、木の幹にぶら下がっていた岳鈴や狐鈴だと思っていたが、どうやら鐘だった。岳鐘は見落としたのか目に入らなかったが、狐鐘は看板のみで鈴の様な鐘がぶら下がっていなかった。
 リフトの出口には三角の赤い布がぶら下がっていた。リフトの山頂駅からロープウェーの山頂駅に向かって下るが、ここも驚くほど景色が良かった。
山頂を振り向く 稜線から大雪・十勝 ゲレンデから ロープウェー山頂駅
 紅葉したゲレンデを転がるようにして下って行くと、一気に高度が下がって行く。紅葉越しに富良野西岳や十勝連峰を振り返る。新富良野プリンスホテル越しに見える大雪山と十勝連峰も中々綺麗だった。登山口の入口に着くと1台が駐車していた。
富良野西岳 十勝連峰 新富良野プリンス 登山口の入口

 =迷走=
 今日は、夕張岳の凍った湿地を見ようと夕張のペンケモユウパロ川沿いの林道を進むと、既に林道のゲートは閉ざされていた。開放されている時期は年により異なり、今年は6月26日で、閉鎖時期は毎年9月30日までのようだ。
 詳しくは、空知森林管理署0126−22−1940と書かれていた。また、林道をヒュッテまで歩くとしたら、片道9kmとのことなので、止めることにし、富良野西岳へ転進した。
ゲートが閉じていた

二人の山行記録もくじへ   沖里河山・無名山へ    アソビホロケール山へ

 二人の山行記録(遊びの時間を含む)
 2006(H18)年10月14日(土) 晴れ 四線川〜スキー場 単独 一周11.398km 登り3:04 下り1:34
 8:06二股→8:16登山口入口→8:20登山口→9:29仙人の泉→9:40金鉱跡→9:44看板(西岳方向2時間15分)→10:13見晴台(山頂まで50分)→11:10頂上11:39→12:09狐の鐘→12:21ゲレンデ分岐→12:30山頂駅→13:04登山口入口→13:13二股