ウェンシリ岳(1142.3m)

 ポイント
 キャンプ場かの登りは途中崩れ易く、濡れるとすべり易い岩で出来た痩せ尾根なので、家族連れ向きではない。村のパンフレットでは時間はかかるが中央登山道を推奨してるようだ。
 氷のトンネルへの道はキャンプ場から閉鎖されている。氷のトンネルからの登山口は藪に覆われ、濡れると滑り易い岩なので初心者は利用しない方が良いと思う。ダニも多い。
氷のトンネルキャンプ場コース
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=

 アクセス(カーナビ入力:氷のトンネル)
 愛別町から道道101号、61号、137号を辿るり、札久留峠を越えて北上しだすと、左に北を向いた看板がある。以前あった大きな看板は撤去され、代わりに、氷のトンネルは危険なので閉鎖したと西興部村長名の看板がある。何か事故があったのでしょうか。氷のトンネルという名前は削除されるのでしょうか。現在、道路標識は工事中でカバーがかかっている。
 そこから、左に曲がり、天塩岳道立自然公園氷のトンネルキャンプ場を目指す。途中で二股になるが、キャンプ場へは左(全線舗装道路)、中央登山口へは直進する。
 国土地理院地図  Google Map
道道137号から左へ 氷のトンネル閉鎖の看板 古くなった案内板 キャンプ場は左へ
 7月6日<2002(H14)年 登り2:22 下り1:48>     北の山游詩:カムイの雪楽譜
 登山口には水道とトイレ完備のキャンプ場がある。氷のトンネルへの道は閉鎖されていた。最初、一番時間のかからないと思われる氷のトンネル登山口に向かう。氷のトンネルは既に、融けていて残骸があるのみだった。
左:閉鎖、登山口 キャンプ場 警告看板 氷のトンネルの残骸
 登山口と言えば、藪に赤いテープがぶら下った状態で使われた形跡はなかった。登ろうと数メートル藪を漕ぐが下の岩が滑って上がることができなかった。おまけに掴むには柔らかすぎる草が覆っているので断念した。キャンプ場に戻る途中、ダニが首の回りに3匹、愛棒は1匹付いていた。
藪になった登山口(左:下部、右:上部) 入り口を振り返る 途中の切れ目
 再び、キャンプ場へ引き返すと、登山の準備中に到着した4人組みがまだ、登山口にいた。どうやら、キャンプをするらしい。われわれが登ると、間もなく登ってきた。最初の登りは急なので結構堪えた。休んでいると4人組みが登ってきた。先に行ってもらおうとしたら、4人組みも休んでしまった。仕方なく、先に行くことにしたが、その後、4人組みに会ったのは山頂だった。
 それからしばらく、花もなく展望もない所を30〜40分登ると、一時的に平になる。この後10分位で展望が開け、氷のトンネルとの分岐が現れる。この分岐から尾根の左右を見ることが出来る。結構急な斜面なので、無理して氷のトンネルから来れたとしても、大変な岩登りだったに違いないと胸を撫で下ろす。
氷のトンネル分岐 氷のトンネルへ 分岐の左側
 この後、岩尾根に這い上がるのだが、岩が濡れて滑り易く大変だった。右側にある針金が1本と岩を掴みながらなんとか登る。上に上がって見ると針金は岩に固定されていた。岩尾根には大きな岩もあり、迂回して進んで行く。
分岐の右側 岩尾根に這い上がる 岩に針金が結び付け 大きな岩を回る
 登山道は、左右が崖でその上を歩く場面もある。足を滑らせたら、ただでは済まないところだ。この岩は脆くて、濡れていたこともあり大変滑った。岩場には花も咲いていたが、見て楽しむ気はしなかった。帰りまで、雨が降らないでくれることだけを祈った。
また岩尾根に上がる 途中の晴れ間 コヨウラクツツジ イワナシ
 岩尾根が過ぎて、ハイマツが出だすと急登は一段落し、尾根道となる。愛棒が疲れた様なので、GPSを取り出して位置を確認すると、頂上が近い、頂上からの話し声も聞こえるようになった。俄然、愛棒のスピードが上がった。頂上直下で、われわれの登りを待ってくれている人がいた。いかにも山男風だった。

 登りきると、右側に下川からの分岐があり直ぐ頂上だった。頂上には数人いて、帰り支度をしていた。ウェンシリ岳は思ったよりもきつかったとみなさん言っていた。また、ご婦人の1人がウェンシリは良い嫁さんにはなれなかったと言っていた。後1m高かったら良い嫁さんだったのに残念でした(参考までに1143.3mだったら?)。山女にもだ洒落が好きな人がいるとホットした。
 それから、先ほど会った男性は日本1000名山を800以上登っている人だとも分かった。帰りは氷のトンネルに下りるか迷っていたので、氷のトンネルの登山口の状況を説明しておいた。 
 この人達を見送ると間もなく、登山口であった男性が到着し、その後に女性が到着した。後の二人は下りていった人が友達らしく立ち話をしているらしかった。
 昼食が終わり帰ると後の二人が登ってきた。この人たちも札幌から来たらしい。話しをしているうちに、利尻山や日高も登っているようだったが、ウェンシリは思ったよりも堪えたようだった。われわれに話しを合わせたのかもしれない。
頂上(大×) 山頂にある道標 ノビネチドリ 霧に包まれた帰り
 帰りには少し余裕が出てきて、フレップやイソツツジ、シャクナゲの花を見ながら下った。雪崩斜面も面白い模様になっていた。
フレップ イソツツジ シャクナゲ 面白い雪崩斜面
 登りには大きな岩を迂回した程度で気にならなかったが、良く見ると結構ユニークな形をしていた。名前が付いていないのが不思議なくらいだった。
大きな岩を回りながら帰る 細い岩尾根を通過 ツルアジサイ
 登山口に着くと先に下りていった女性だけが座っていた。どうやら、男性らは氷のトンネルを見に行ったらしい。山で会う人たちは本当に良い人たちだと、この頃つくづく思う。

 HYMLの石川晋さんの情報では、札滑岳(992.7m)は案内板に記載されているが、登山道は廃道状態、ウェンシリ岳からポロナイ岳は登山道はあるものの熊の巣窟だそうです。

 =温泉考=
 滝上(たきのうえ)童話村、天然温泉ではないが、入湯料金はシャンプー、石鹸付きで一人370円。残念ながら露天風呂はない!渓流が綺麗だ。
 天然温泉でないと駄目な人は西興部の光明石温泉へ。

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 二人の山行記録(遊びの時間も含む)
 2002(H14)年7月6日(土) 曇り、ガス 登り2:22 下り1:48
 8:06キャンプ場登山口→8:32氷のトンネル登山口→8:49キャンプ場登山口→9:25初めて平になる→9:38分岐→9:51・2?km→11:11頂上11:49→12:49・2?km→13:04分岐→13:37登山口