220 小枝の輝く雫
玄武岩山に登った時のことです。小枝に付いていた氷が日の光を受けて解け出し、光り輝いていました。

初冬の朝陽は冷たく遠い
陽の光を受けても
頬から冷たく去って行く

すっかり葉の落ちた林の中は
冷たい陽の光で満ちている
木葉で揺れる光はもはや無い

林を濡らした朝露は
雫となって落ちそうに
木々の小枝にしがみつく

雫は陽の光を透して
葉の落ちてしまった小枝に
輝きながら 時折揺れる

雫は輝きながら落ちて行く
今度は白雪になり
小枝を輝く白にするのだろう


2013年11月5日 玄武岩山にて

山の詩もくじへ  次樹の足跡へ   北の山遊詩へ