様茶平samachanpe(三角点:999.1m)

 ポイント
 林道を繋いで行けば、尾根まで上がれる。主稜線からの展望は素晴らしく、遠くは増毛や樺戸の山々、芦別岳、夕張岳、日高山脈、近くは支笏湖の山々が望める。
本流林道ルート

 アクセス
 国道453号線を支笏湖に向かって走ると、漁川に架かる奥漁橋の右手前に駐車スペース(2台、団体の場合は6台)があり車を入れる。ここには東屋や漁岳登山ポストがある。駐車スペースで準備していると、1台の車が停まって、漁岳に行きますかと言う。私はまだ行ったこと は無いが、駐車スペースなら、もう少し支笏湖方向に行って左側にありますと伝える。
 国土地理院地図 GPSトラックは「2008.3.12」の地図帖へ 周辺地図
 3月12日<2008(H20)年 往復スキー10.516km 登り3:04 下り1:27>
 駐車場所から漁岳を真正面に見て、漁岳登山ポストの傍をすり抜けスキーを進める。川辺に下る道もあるが真っ直ぐ林道を辿って行くと、直ぐに「本流林道 延長2,013m」の標識が出てくる。本流林道を更に進んで行くとゲートが現れ、ゲートを過ぎると林道はSの字を描いて登って行く。途中、T字路があり右に「様一安林道 延長9,293m」の看板がある。様一安林道は本流林道よりも広いので、本流林道の方が分岐しているように思える。様一安林道は更に金山林道を越えてラルマルナイ林道に至り、国道453号線に繋がっているようだ。
駐車場所から漁岳 本流林道(2,013m) 本流林道ゲート 様一安林道分岐
 漁川沿いの本流林道を辿っていると蝶の様に可愛いリスの足跡が雪の上を飛び跳ねていた。漁川の滑滝を覗いたり、漁岳に見惚れてしまい取り付く林道を見逃す。漁川の支流を越え奥へ進みすぎたので、一旦戻って、漁川支流の左岸に取り付く。一寸急な植林地帯を右往左往しながら、尾根を目指す。途中で、林道を横切る(結果的にこの林道を登りも下りも使 うべきだった)
リスの足跡 漁岳を見ながら 滑滝を覗く 林道を横切る
 植林地帯を抜けると大きな木が目立つ明るい林となり、少しづつ展望が良くなる。漁川右岸に延びている漁岳林道も良く見えてくる。隣りの恵庭岳の岩塔を冬木立越しに見ながら登って行くと、真っ白な漁岳と逆光の恵庭岳が全容を現す。
大きな木が目立つ 漁岳 恵庭岳 漁岳
 恵庭岳が尾根越しになると、今度は漁岳をバックにして登っていた。主稜線に上がると、待望の支笏湖が見えて来る。
恵庭岳 恵庭岳 漁岳をバックに 支笏湖
 主稜線の1つ目のコブ(903.4m)を過ぎると、支笏湖と支笏湖の山々が一望出来た。左からイチャンコッペ山、その奥に紋別岳、手前に幌平山、支笏湖の奥にキムンモラップ山とモラップ山、目の前に恵庭岳、その右に大丹別が見えていた。
                               ←大
イチャンコッペ 紋別 幌平 キムンモラップ モラップ  恵庭    大丹別
 少しアップダウンのある主稜線を辿ると、尾根筋には雪庇が付いてくるので、谷側を避けて進む。小さなコブを越える度に角度が変わり、支笏湖、増毛山地、樺戸山塊、芦別岳、夕張岳、日高山脈が代わる代わる真っ白に浮いて見えて来る。ようやく山頂が冬木立越しに見えて来るが、地図では平らに近いのに結構、急傾斜に見える。と言うことは、まだ、結構遠いと言うことかと自問自答する。イチャンコッペ山の上には日高山脈が真っ白に浮いて見える。
雪庇の付いた尾根筋 支笏湖 山頂を 日高山脈(↑大)
 二つ目のコブ(912.3m)を過ぎると再び展望が開け遠くに右から芦別岳、夕張岳、イチャンコッペ山の奥に日高山脈が見えてくる。手前にはイチャンコッペ山、紋別岳、幌平山、キムンモラップ山とモラップ山が見える。
                     ←大
芦別 夕張     イチャンコッペ 日高 紋別  キムンモラップ モラップ
 一寸、角度が変わると芦別岳、夕張岳が見えなくなって、恵庭岳が見えるようになる。恵庭岳の北西尾根から派生する尾根は段々畑のようだ。
                                         ←大
イチャンコッペ 日高 紋別  キムンモラップ モラップ山     恵庭岳
 イチャンコッペ山・紋別岳、恵庭岳、支笏湖・キムンモラップ山・モラップ山、芦別岳・夕張岳をバラバラに写す。
イチャン・紋別  恵庭岳 支笏湖 芦別岳 夕張岳
 真っ白な芦別岳と夕張岳をズームで写す。三つ目のコブ(927.2m)に着くが、山頂はまだ奥のようだ。空沼の1200m峰の岩壁と一寸尖ったピークが見えてくる。随分と空沼岳に近づいたように感じられるが、肝心の空沼岳が冬木立に邪魔されすっきりと見えない。尾根伝いに辿って1200m峰から「空沼(からぬま)」を覗いて見たいものだと思う。振り向くと、恵庭岳が遠のいて来た。
芦別岳 夕張岳 三つ目のコブ 空沼1200m峰 恵庭岳
 四つ目のコブ(983.2m)が最高地点かと、思うがまだ奥のようだ。振り向くと、支笏湖の縁から樽前山と風不死岳が顔を出す。五つ目で、ようやく最高地点のピークに到達するが、三角点のある山頂はまだ奥だ。少し低い三角点のある山頂に立ち最高地点とを振り向くと恵庭岳が見えていた。
四つ目のコブ 支笏湖 最高地点 恵庭岳
 頂上からは藻岩山の傍に札幌市街地が展開していた。あまりに早く着いたので、昼食はとらず、増毛山地や樺戸山塊と対面して、春のような暖かな日差しに包まれながらココアを飲む。大雪山が陽炎の様に地平線に見えていたが、残念ながら写真には写らなかった。三角点の山頂を後にするにあたり、隣りにある空沼岳をすっきりと見たいと思い少し空沼岳寄りに下って見る。
藻岩山と札幌市街 藻岩と増毛 樺戸山塊 三角点山頂
 少し下っても、空沼1200m峰は結構見えるが、空沼岳がすっきり見えない。帰りは、尾根から少し西側の斜面を滑り下りる。未練多らしく後を見ると空沼岳が見えて満足する。この西斜面には地図に無い沢が刻まれているので、一気に高度を下げては下れない。愛棒が下って来るまで待つために振り返ると空沼1200m峰が見えていた。真っ白な漁岳にも随分近づいたように思える。漁岳の肩越しに丹鳴岳とフレ岳が見えて来る。
空沼1200m峰 空沼岳 空沼1200m峰 丹鳴岳・フレ岳
 下る途中で、何度も真っ白な漁岳を見上げる。愛棒は綺麗な漁岳を見上げながら、登って見たいと言いながら、西側斜面を滑り下りる。最後の植林地帯で、また、林道に出る。そのまま林道を下るのが手っ取り早いが、何処に続いているのか不安になり林道を最後まで下らずに 、登って来た植林地帯を下り、取り付き地点に無事に着く。本流林道を下って行くと、漁川が二股になる地点近くに、斜面を登って行く林道を発見する。GPSを見る限り、先程の林道の延長線と思われる。後は、ウロコ板の振動と音を感じながらひたすら本流林道を下る。スキーは帰りが楽だとつくづく思う。
漁岳 西側斜面を滑る 登るはずだった林道 本流林道を下る

 =山名考=
 「様茶平」は呼び名が判らずインターネットで調べると「サマッチャンペは恵庭にあった川である。漁川に注いでいた川である。個性が強すぎて漢字表記にしづらそうな音である。近くには”様茶平”という表記もある。漢字を分読すると、サマ チャ ペイである。なるほど、納得の漢字表記である。」と「告報査調名地」というHPに記されている。このことから川の名前から派生したものと考えサマチャンペとしてみた。

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 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2008(H20)年3月12日(水) 晴れ ラッセルほとんど無し 往復スキー10.516km 登り3:04 下り1:27
 7:32駐車場所→7:40本流林道ゲート→7:50様一安林道分岐→(8:18林道分岐見落とし)→8:36尾根へ→8:47林道横断→9:37主稜線→10:36頂上11:15→12:17本流林道へ→12:27登るはずだった林道分岐→12:35様一安林道分岐→12:42駐車場所