205 氷の虹
モイチャン滝に行ったときのことです。辿った林道の岩壁から清水が流れ落ちて、凍てついていました。そこから虹が輝いていました。

紅葉名残の大地に
黒と白を残し
虹を輝かせる
岩清水の迸り

大地の虹色は
大空よりも微弱だが
凍る清水に寄り添い
氷の虹となり浮遊する

虹色が出た岩は
黒と白の虹を見せ
凍てつき
つららを垂らす

白銀の世界になる前に
光を放ち 闇になり
大地は 早春まで
眠りにつくのだろう


2009年11月24日 モイチャン滝にて

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