166 ダケカンバの音符

西ヌプカウシヌプリへ登った時のことです。尾根筋が近くなり、見上げたときに、ダケカンバの幼木が風に吹かれていました。

タケカンバの細い幼木が
風に吹かれて 歌ってた
風に吹かれて 奏でてた

青空に 書かれた
音符のように
風に吹かれて
小枝を揺する

幹はぼうで
小枝は 風に吹かれて
はたになる
はたはタイになったり
切れたり
風が吹くたび変わる

耳を澄ませば
ピューピュー ヒュヒュー
風の曲
ザワザワ サワサワ
木々がつられて 歌いだす
体を揺すって 歌いだす


2003年8月30日 西ヌプカウシヌプリにて


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