154 落ち葉遊び

日向山へ孫と登ったときのことです。冬なのに、落ち葉が道端にありました。その落ち葉と孫が遊んでいました。

小さな手で 落ち葉を集め
空中に飛ばすと
褐色の落ち葉の中から
カサカサと音を立て
五本の指をいっぱい広げた
小さな白い手が現れる

小さな足で落ち葉をこぐと
落ち葉に埋もれて
だんだん 小さくなって
小さな 小人になってゆく

落ち葉を一気に蹴飛ばすと
小さな靴が現れる
右の靴 左の靴が
カサカサ音を立て 現れる

音を立てていた落ち葉は
寄り合い 丸くなり
何事も無かったように
日向に眠る


2003年2月1日 日向山にて

山の詩もくじへ  次透輝氷ヘ   北の山遊詩へ