ニセイカウシュッペ山(1883m) 三角点:噛首辺(1879.1m) |
ポイント 以前と比べると見違えるような整備の行き届いた林道となった。展望は最高、高山植物も多く短時間で登れる。 |
中越・茅刈別コース |
アクセス 上川から275号線に左折し、中越橋手前で右の舗装道路に入る。入口には道標があり「ニセイカウシュッペ」13.4kmとなっている。舗装道路は直ぐに茅刈別(ちかるべつ)川沿いの砂利道の林道になる。林道には施錠されたゲートがあるので、予め、平日に上川中部森林管理署へ電話して鍵ナンバーを教えてもらう。林道にはゲートが2か所あるが、施錠は手前の1か所だけだった。途中の分岐には見易い道標があり迷うことは無いが、送迎車が時間を問わず走っているので、交差には注意が必要だ。 旭川紋別自動車道の工事が林道入口手前まで来ているので、近い将来には林道入口の状況が変わる可能性がある。 国土地理院地図 GPSトラックは「2006.9.2」の地図帖へ 周辺地図 |
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6月25日 <2000(H12)年 登り2:31 下り2:07> 山遊詩:熊の土俵入り |
今日は、天狗岳に登るつもりで上川から275号線を走っていると、中越手前で先行車が右の林道へ入って行った。道標を見ると、ニセイカウシュッペ山となっていたので、計画を変更し登ることとした。 一路、最初の分岐まで快調に林道を走るが、次の分岐からは神経を使い亀になり腹をこすりこすり走らせる。やっぱり、車高の低い車は疲れる。 登山口からは登りやすい道が延びていて、花は咲き乱れ空は青く風もなく、こんな良い日があったんだなーって思いながら登る。ニセイカウシュッペ山の峰が見え出すと3匹の熊に似た岩を見付ける。 頂上に着いて、唖然呆然空前絶後、ほとんど360°見えていた。ツバメも遮るものがない青だけの空を切り刻んでいた。山頂標識のある三角点の山頂は人が多かったので、奥の本当の頂上に行く。 |
頂上を望む | 三角点頂上手前 | 三角点の頂上 | 頂上から大雪山を |
頂上で、おにぎりとスイカを食べながら、大槍方向を見ると、真っ白な大雪山が連なっていた。 |
手前のピーク 大槍 大雪山 |
稚内方向は一番煙っていたがごま塩の天塩岳が見え、知床の山々も覗いていた。目の前に、円く禿げたような湿地があり、熊の土俵のようだと思う。 |
稚内方向 天塩岳 熊の土俵 知床 |
アンギラスの連なりに、平山の左に、比麻奈山、比麻良山、湧別岳と続いていた。アンギラスの右には日高山脈が続いて見えた。 |
支湧別岳 比麻良山 比麻奈山 平山 アンギラス 日高山脈 |
帰りは、エゾツガザクラ、アオノツガザクラ、キクサキイチゲ、ミネゾウ、イワウメ、キバナシャクナゲ、ツバメオモト、サンカヨウ、エゾハクサンイチゲ、紫のラン、桜、ナナママドの白い花などを見ながら下って行く。 |
エゾノハクサンイチゲ | イワウメ | ツバメオモト | キバナシャクナゲ |
9月2日 <2006(H18)年 登り2:31 下り2:07> |
登山口に広い駐車場があるが、人気のある山なので直ぐに満車になるので、駐車の仕方を工夫しなければならないが、単独なので出易い所に停めさせていただく。登山口からは登りやすい道が頂上まで続いているので、安心して登って行く。登山届を愛棒が書いていたら、先行者に71歳の男性がいると言う。ついつい、話の中に羨ましさが先にでる。 広く良く整備された登山道を登って行くと、倒木を輪切りにした椅子が並んでいた。登りかけの所にあるので、座ることは無く先を急ぐと、あと5kmの標識が出てくる。 |
登山口 | 広く整備された登山道 | 椅子が並んで | 後5km(大×) |
モニタリング入り口の標識が地べたに置かれていたが、何のためなのか分からず先を急ぐ。あと4kmの標識を過ぎると、木立越しに山頂や大雪山が見えてくるので自然に登る足も軽くなる。 |
モニタリング入り口(大×) | 後4km(大×) | 木立越しに山頂が | 木立越しに大雪山が |
後3km地点を過ぎる辺りから、木立越しに大槍がガメラの如く盛んに白煙を吐いている様に見える。大雪山は雲の中に隠れてしまい、ニセカだけは雲に隠れないように祈りながら林の中を登る。前回6月に来たときには花の最盛期だったが、今はもうキノコのシーズンになっていて、登山道脇にはキノコが目立つ。 1533mのコブ手前には、勝手に「展望岩」と呼んでいるステップの付いた岩がある。この岩に登って見ると、まだ、大槍は白煙を吐いているように見えていた。大雪山にかかっている雲が少し薄くなり出したので安心する。展望岩からは登山道は少し下がり出し、林の中を進む。いよいよ山頂と大槍が並んで見え出して来る。 |
後3km(大×) | 展望岩から大槍を | 大槍が煙を吐いて | 山頂と大槍 |
道端にはアオノツガザクラが2輪咲いていた。また、大槍を目掛けて登り出し、コブをトラバースして行くと、後2km地点の標識が出てくる。また、登りになると大槍がぐんと迫ってきて大きく見えるようになる。 |
アオノツガザクラ(大×) | 大槍が間近に | 後2km(大×) | 大槍が迫る |
「見晴台」の標識も現れ、見晴台からは煙った小槍が良く見える。勿論、振り向けば大雪山、黒岳ロープウェー、大雪湖、朝陽山などの山々が見えている。見晴台を過ぎると、いよいよ大槍に登って行く。 |
見晴台から小槍 | 大雪山 | 大槍へ | いよいよ大槍へ |
その途中で小槍から雲が取れよく見えるようになっていた。いよいよ大槍の手前にあるコブの西側山腹を登って行くが、茅刈別(わかりべつ)第三支川の川が流れる音が大きく聞こえてくる。茅刈別第三支川は山頂と手前のコブのコルを源頭として真っ白な筋を付けて赤い沢を削りながら流れ落ちている。茅刈別第三支川を覗きこむと滝にような早瀬が真っ白に見えていた。 |
小槍が間近に | 急な岩場を登る | 茅刈別第三支川 | 茅刈別第三支川 |
大槍手前にあるコブの山腹は急斜面の岩場で鎖場も現れるが、ロープが必要なところでも無いと思うが、季節的に必要なのかもしれない。コブの後ろ側にも踏み跡があり、果敢に登った人がいるようだ。大槍の頭に大接近するが、南側からは大槍に上がる道は見当らなかった。小槍を見ながら振り返れば大雪山がすっきりとして望まれていた。 |
急斜面の岩場 | 大槍に大接近 | 小槍 | 大雪山 |
大槍手前のコルに着き、山頂手前のコブと山頂を見上げるが、見上げる山頂はまだ遠い。残雪期には茅刈別第三支川や沢が真っ白な雪で埋まっていたが、今は音を立てて川が流れている。 大槍の山腹を登って行き大槍手前のコブを振り返りると、コブの山腹に付けられた登山道は、富良野岳の手前のコブに良く似た風景に思えた。 大槍を通過し、少し下って行くと「ニセイ登山路」の看板が大槍に行く道を塞ぐように立っている。始め、偽登山路だと読んでしまうが、ここから、大槍の東側に朝陽山への旧道が分岐している。 |
前のコブと山頂を | 後1km | 大槍手前のコブを | ニセイ登山路 |
大槍を過ぎると、前のコブと山頂が真正面に見えて来るので、元気が出る。後は山頂手前のコブを目指して登って行く。いきなり、傾斜が無くなるので思った以上にペースが上がる。 |
前のコブと山頂を |
大槍を振り返ると朝陽山への旧道跡がくっきり確認できるようになる。目の前には比麻奈山への吊尾根が勇姿を現す。尾根筋を良く見ると踏み跡が見えるところがある。この吊尾根はアンギラスの背中のようなので、「アンギラス」の愛称がある。大槍を振り返ると大雪山と重なって見えていた。愛棒は最後の追い込みで、平らで歩き易くなった登山道を登って行く。 |
朝陽山への旧道跡が | アンギラス | 大槍を振り返る | 頂上手前のコブを |
少しぬかるんだコルを通過し、最後の登りなると、6月にはキバナシャクナゲやイワウメが咲いているところを通過する。山頂は何時ものように賑わっていた。山頂に居る人は、山頂が平らなこともあり、腰をかけないで360°の展望を満喫していた。71歳と思われる男性が「今日は天気が良く来た甲斐があった」とニコニコして話しかけてきた。前に来たときは知床の山々や日高の山々も見えていたが、前回に次ぐ展望で愛棒も満足そうだった。大雪山をバックに山頂標識と記念写真を撮し、奥の山頂へ向かうと、道端に一輪のイワギキョウが咲いていた。 |
少しぬかるんだコル | 三角点の山頂へ | 三角点の山頂 | イワギキョウ |
山頂には誰も居なかったので、 |
大槍 黒岳 旭岳 愛別岳 |
山頂標識(三角点)のある所から、山頂へ行き誰も来ないところで昼食とする。また、北側にテッペンが丸く禿た「熊の土俵」を見付けて、懐かしがる。山頂からは、360°の大展望が広がっているので、取りあえず平山方向を見ながら食事をする。目の前にはアンギラス越しに平山が見え、三角点の山頂方向には大雪山が良く見えた。アンギラスは残雪期には谷を白い雪で埋めているので綺麗だった。 山座同定しようにも、余りにも勉強不足でただ見惚れているだけだった。 |
天塩岳 熊の土俵 |
支湧別岳 比麻良山 比麻奈山 平山 アンギラス ニペソツ山 |
山頂には誰も居なかったので、レジャーシートを敷いてくつろぐ。昼食を食べ終えて、大雪湖や熊の土俵を見ながら引き返す。再び、三角点の山頂に戻って、大雪山をバックに山頂標識と記念写真を撮す。 |
山頂 | 大雪湖 | 熊の土俵 | 三角点の山頂 |
コルへ下り、アンギラス方向に延びている踏み跡を少し辿って見る。ハイマツは結構踏まれているのか幹が白くなっていた。コブの裏側はチングルマのお花畑で咲いていたら綺麗だろうと思う。また、コルへ戻って大槍を見ながら下る。下って行くと大槍の分岐がくっきりと見えて来る。 |
コルへ下る | 踏み跡 | 大槍を見ながら | 大槍の分岐が |
大槍の「ニセイ登山路」のところから朝陽山への旧道跡を辿って見ると、裏側の岩塔が良く見えた。岩塔まで行けば層雲峡が見えるのかもしれないと思う。振り返れば山頂方向やアンギラスの勇姿が良く見える。戻って大槍を下りだす。 |
大槍の裏側の岩塔 | 大槍の裏から山頂方向を | アンギラス | 大槍を下る |
朝よりすっかり大人しくなった小槍や大槍を振り返る。見晴台からも朝は見えなかった大雪山をバックに記念写真を撮す。展望岩で一息入れる。 |
小槍を | 見晴台(大×) | 大槍を | 展望岩(大×) |
再び、展望岩に上に上がって山頂を見上げ、林の中の登山道を下る。距離標識の後4km、後5kmに励まされ、登山口へ辿り着く。 |
山頂を | 後4km | 後5km | 登山口 |
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二人の山行記録 (遊びの時間含む) 2006(H18)年9月2日(土) 晴れ 登り2:31 下り2:07 8:28登山口→8:37後5km→9:02後4km→9:32後3km→9:37展望の岩→9:59後2km→10:12見晴台→10:41後1km→10:49旧道分岐(ニセイ登山路)→11:09頂上12:02→旧道散策→12:37後1km→12:58見晴台→13:02後2km→13:16展望の岩→13:21後3km→13:40後4km→13:58後5km→14:09登山口 2000(H12)年6月25日(日) 晴れ 登り2:24 下り1:54 8:48登山口→9:40:3km地点→11:12頂上12:02→13:56登山口 |