芽室岳(1753.5m)

 ポイント
 日高山脈を見ることができ、伏美岳と並ぶ展望の良さがある。
山小屋芽室岳コース

 アクセス
 日勝国道274号線から道道55号線に入り、標識に従い、中羽帯で右折し十六号線を山側に向かう。円山牧場を過ぎると、砂利道になり芽室川沿いを走る。突き当たりに山小屋芽室岳があり、その前に広い駐車場がある。
 国土地理院地図 GPSトラックは「2007.9.26」の地図帖へ Google Map
 9月26日<2007(H19)年 往復8.904km 登り3:20 下り2:35>
=写真をクリックすると大きなサイズになります=
 誰も居ない山小屋芽室岳の前に広がる駐車場の一角に登山届ポストがあり、記帳して出発する。芽室岳登山口の標識を見ると、登山道は5.7kmとあり、傍にあった「大雪・日高緑の回廊」の看板もある。緑の回廊は総延長83km、延べ面積20千haあるようだ。
 奥に進むと、芽室川に架かる丸木橋があり渡ると、暗い植林地帯になる。その後は、笹が被り気味の登山道を登って行く。被った笹を手当たり次第折りながら登って行くが、限がない。
登山口 登山口の標識 芽室川を渡る 笹が被った道を
 展望の無い笹薮を登って行くと、「芽室岳4.2km」の標識が現れる。再び、展望のないない登山道を登って行くと、大きなオンコの幹が目の前に現れる。真っ直ぐに育ったオンコの木を見上げて感激する。ようやく、展望が少し得られ、木立越しに高尾山1576.3mが見え隠れする。また、「芽室岳3km」標識があり、まだ半分も登っていないことを知らされる。
芽室岳4.2km オンコの大木 高尾山 芽室岳3km
 突然目の前にナラタケ(ボリボリ)が現れる。良く見ると、下のキノコはイナバウア状態になっているのもある。また、黄色く色付き始めた木々の下の藪を進んで行く。ナナカマドの葉は紅葉が始まっているのも見受けられる。ようやく、待望の山頂も望まれるようになる。
ナラタケ(大×) 黄色く色付き始め 紅葉始め 山頂が
 しかし、また、展望は無いが紅葉の中をひたすら登って行く。真正面にパンケヌーシ岳との分岐の山(1690m峰)が望めるところもあるにはある。
ひたすら紅葉の中を登って行く 分岐の山(1690m峰)
 登山道の角度が変わる度に、パンケヌーシ岳(西峰)、分岐のある真正面の1690m峰、芽室岳が入れ替わり見えるようになる。勇んで、分岐のある1690m峰を目指して北尾根を登って行くと、強烈な北風が吹き荒れてくる。足元には霜柱も見えることから、かなり気温が下がっているようだ。足先や指先も凍えてしまいそうなので、堪らず相棒は雨合羽、私はセーターを着る。
パンケヌーシ(西峰) 分岐の山(1690m峰) 芽室岳 寒風の吹く北尾根
 ようやく、分岐に辿り着くと、あれだけ激しかった強風もぴたりと止み、暖かな日差しに包まれてほっとする。主稜線に上がると、展望も一気に開け、久山岳越しに十勝平野が広がり、その奥に阿寒の山々が展開していた。
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久山岳越しに十勝平野 その奥に阿寒の山々が
 主稜線の南側には日高の山々が連なり、パンケヌーシ岳(西峰)の紅葉が綺麗に見えた。一段と高い三角形の山は「幌尻岳」なのだろうか。
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日高の山々とパンケヌーシ岳(西峰)
 ハイマツの主稜線を辿り、山頂手前のピークを目指す。パンケヌーシ岳(西峰)を振り返ると、紅葉が一段と綺麗に見えた。暖かな日差しを受けて、ケルンのピークに到着する。
主稜線を辿る 山頂は奥 西峰を振り返る ケルンのピーク
 ケルンのピークには熊のような石が睨みを利かせていた。ケルンのピークから山頂を目指して、ハイマツの道を辿る。ようやく、山頂に着くが、風が強く寒いので、岩陰に隠れる。
熊のような石 ケルンから山頂を 山頂目指し 山頂
 陣取りをして、天気が崩れないうちにパノラマを写す。ケルンのピーク、パンケヌーシ岳(西峰)、分岐の山(1690m峰)、尖っ山トマム山、高尾山、ペケレベツ岳、清水市街が良く見える。
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ケルンのピーク 西峰 分岐の山 トマム山  高尾 ペケレベツ 清水市街
 十勝平野が果てしなく広がっているが、その奥に阿寒の山々が霞んで見えていた。十勝平野の中に浮かんでいるような帯広の市街も見える。久山岳と剣岳は目の前に見える。帯広岳、十勝幌尻岳は平野側に見えていた。
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阿寒の山々   帯広市街 久山 剣岳       帯広岳  十勝幌尻岳
 十勝幌尻岳の続きに札内岳、妙敷山、伏美岳、ピパイロ岳、尖った幌尻岳、平らなルベシベ岳、尖ったチロロ岳と続いていた。残念ながら伏美岳しか登っていないので、実感が無い。伏美岳を見ながら昼食をしていると、南尾根に小沼を見付ける。
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札内 妙敷 伏美 ピパイ 幌尻 ルベシベ チロロ岳 ケルンのピーク パンケヌーシ
 分岐の山とパンケヌーシ岳(西峰)、チロロ岳、久山岳と剣岳、ペケレベツ岳の奥に霞んで見える十勝連峰を個々に写す。
分岐と西峰 チロロ岳 久山岳と剣岳 ペケレと十勝連峰
 日高山脈は、帯広岳、十勝幌尻岳、札内岳、妙敷山、伏美岳、ピパイロ岳、尖った幌尻岳、平らなルベシベ岳、その端にチロロ岳と逆光になってはいるが、間近にみえるので写す。
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帯広岳 十勝幌尻 札内 妙敷 伏美岳 ピパイロ 幌尻 ルベシベ チロロ岳
 日高山脈の中で登れそうな可能性のある「十勝幌尻岳」絶対登れない「幌尻岳」を別個に写す。南尾根上にある小沼も紅葉に包まれて光っていたので写す。最後に、強風の吹く山頂で、HYMLの三角フラッグをなびかせながら記念写真を写してもらう。「タカローの碑」は最高地点の岩陰で憩っている。
十勝幌尻岳 幌尻岳 小沼 強風の山頂(大×)
 登りで、写して居なかったシラタマの白い実を写す。ケルンのコブから下る時に、幌尻岳が見えなくなる前に日高山脈に別れを言う。そして、斜面を紅葉させたパンケヌーシ岳(西峰)を見ながら下って行く。フレップも赤い実を付けていた。
シラタマの白い実(大×) 日高山脈に別れを 西峰を見ながら フレップの赤い実(大×)
 ウラシマツツジも真っ赤に燃えているように紅葉し、ナナカマドは真っ赤な実を風に揺らせていた。ハイマツ帯を越えると分岐の山(1690m峰)に着く。今回は時間が無いのと、寒風ですっかり体力を消耗してしまったので、パンケヌーシ岳(西峰)には行かず分岐から1690m峰に上がるだけにした。1690m峰から山頂を振り返る。
ウラシマツツジ(大×) ナナカマドの赤い実(大×) 分岐の山へ 1690m峰から山頂を
 1690m峰からパンケヌーシ岳(西峰)を見ようと、ハイマツのトンネルの切れる所まで行くが、肝心の紅葉になった斜面を見ることができなかった。
 分岐に戻って、強風の北尾根を下り、紅葉のトンネルを抜け、オンコの大木に力を貰いひたすら下って行く。最後に沢の音が聞こえて、綺麗な芽室川を渡って、無事山行を終えることができた。
1690m峰から西峰 紅葉のトンネルを オンコの大木に 芽室川を

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 二人の山行記録
 2007(H19)年9月26日(水) 晴れ 往復8.904km 登り3:20 下り2:35
 8:21登山口5.7km→9:08/4.2km→9:14オンコの大木→9:37/3km→11:13分岐→11:38ケルン→11:41頂上(3:20)芽室岳12:1812:38分岐10:40/1690m峰→12:42分岐→14:02/3km→14:27/4.2km→14:57登山口(2:35)