稀府岳(mareppudake)(702.2m)前稀府岳(621m)

 ポイント
 隣の伊達紋別岳に劣らない最高の景色が楽しめる物凄く贅沢すぎる山だ。登山道も手入れが行き届いている。家族でも十分楽しめるだろう。山頂の奥から洞爺湖を中心とした景色を見るのを忘れずに。
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=

 アクセス
 JR稀府駅前から延びる道道1057号線を山側に向かい、北海道伊達緑丘高校前を通り、道央自動車道を潜り、T字路を左折する。間も無く右手に農家の納屋風の建物があり、その横にカバ色の「稀府岳登山届」がある。その裏側にあるトイレは個人の持ち物らしく使用禁止になっている。登山口の道路は生活道路のようで、登山口から奥へ車が往来するので駐車には注意。駐車スペースは、道の両側に3台づつ計6台位だろうか。
  国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帖「2017.5.9」へ 周辺地図 登山口
 5月9日 <2017(H29)年 往復6.312km 登り1:48 下り1:12>
 登山口に着くと、登山届ポスト側に一台の車が停まっていた。この車の反対側に駐車して準備をしていると、車が目の前を通り過ぎて行くので驚く。登山口から奥には人家があようだった。登山道入り口から奥に入って行くと、道の真ん中に鳥がいた。落葉の林に差し掛かると、建物あとがある。
登山届ポスト 登山道入り口 鳥が 建物跡
 建物跡の傍には、ナンバープレートの無いスバルレオーネバンが放置されていた。沢沿いの道を辿って行くと、フッキソウやエゾエンゴサクが僅かながら咲いていた。
廃車 フッキソウ エゾエンゴサク
 道が傾斜を増す頃、「←稀府岳」(山で唯一の道標)が立ち木に括り付けられたいた。沢地形の奥に道が見通せなくなる頃に、尾根へと直角に登りだす。結構な急登で鎖場状になりロープも張られている所もある。尾根へ上がると、「お尻愛の木」があり、一息入れる。
道標 沢地形 尾根へ お尻愛の木
 尾根道は明るい林の中に延びていた。林が切れる頃、尻が小さな人にしか合わない「小尻合の木(勝手に呼ぶ)」を発見する。標高450m辺りから笹原になり、一気に展望が開ける。振り返ると、噴火湾の奥に駒ヶ岳が見えていた。
明るい林 小尻合の木 笹原 駒ヶ岳
 横には室蘭岳や室蘭市街地が見える。風車のある尾根はなだらかで、初級者のスキーには最適ではと思いながら登って行く。
                     ←大
室蘭岳                           室蘭     
 室蘭の母恋富士や測量山、白鳥大橋、絵柄岬と大黒島、製油所の白い煙が一望される。噴火湾を挟んで、恵山岬から横津岳の山並み、一段高い駒ヶ岳が連なって見える。
                     ←大
恵山岬 大橋 絵柄 大黒島 横津 駒ヶ岳         
 駒ヶ岳をバックに登って行くと、露岩が見えて来る。露岩を見上げていると女性2人が下りてきていた。露岩から前稀府岳、やニセピークが見えるが、山頂はニセピークに隠れているようだ。岩の上に上がると、伊達市街が一望される。噴火湾を挟んで、白く浮いているような狩場山山塊が見える。
駒ヶ岳 露岩から 伊達市街 狩場山
 目の前に前稀府岳が現れ、その奥にニセピークが見えて来る。タチツボスミレの咲く登山道を登って行くと、健と書かれたプラスチックが嵌め込まれた石がある。墓標だろうかと思いながら登って行くと、すぐ目の前にガマ岩展望台が現れる。
前稀府岳 タチツボスミレ 墓標? ガマ岩
 ガマ岩展望台は名に恥じない展望が広がっていた。室蘭市街、母恋富士、測量山、白鳥大橋、絵柄岬、大黒島、稀府市街、噴火湾を挟んで、恵山から横津岳の山並み、駒ヶ岳と一望される。           
                     ←大
恵山 室蘭 大橋 絵柄 大黒 横津 駒ヶ岳   稀府市街
 噴火湾には白く霞んだ遊楽部岳、狩場山が浮かんでいた。伊達市街の右に有珠山が見える。
                     ←大
遊楽部岳         狩場山 伊達市街    有珠山
 前稀府岳に上がると、山頂の間にニセピークが立ちはだかっていた。駒ヶ岳をバックにニセピークを登る。ニセピークから平らな道が続く。目の前に見る山頂はピラミダルで凛々しい。
前稀府岳から 駒ヶ岳をバックに ニセピーク 山頂を
 山頂へ最後の登りになると、右手にまだ白い徳舜瞥山、ホロホロ山、オロフレ山が見えて来る。山頂直下は足穴が付いていて登りやすい。山頂には誰も居なかった。
山頂へ最後の登り 徳舜・ホロ・オロ 山頂直下の足穴 山頂
 山頂にある三角点の所にリュックサックを下そうとしたら、蜜を吸うタカラダニが一匹うごめいていた。山頂から天狗岩方向に少し辿って見ると、そこはビューポイントだった。洞爺湖を中心に、左に有珠山、その奥に昆布岳、手前に昭和新山、中島の奥にニセコ連峰、右に羊蹄山と贅沢な景色だった。ビューポイントから奥へは、ハイカーには無理で、アスレチック状態の道になっていた。
三角点 タカラダニ 赤いダニ山頂の奥へ ビューポイント
 天狗岩の奥に伊達紋別岳が見えるが、存在感は薄い。
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有珠 昆布 洞爺湖 天狗岩 羊蹄 伊達紋別岳    徳舜 ホロホロ
 尻別岳、貫気別山、竹山は尾根に隠れて良く見えないが、徳舜瞥山、ホロホロ山、オロフレ山、カルルス岳(山)、来馬山、少し離れて四方嶺、隣にピラミダルな三角点:牛社奥662.47m、室蘭岳を真ん中にして、右手前に三角点:西鷲別804.29m、左奥にカムイヌプリが見える。
                     ←大
徳舜瞥 ホロ オロ カル 来馬山  四方嶺  牛社奥 カムイ 室蘭 西鷲別
 山頂には座るのに適当な岩がないので、ヤンキー座りで麦芽風味の炭酸飲料を飲む。飲んでいると、風味に誘われたのかキアゲハが飛んで来た。キアゲハが飛び去ったので、下山の準備をしていると単独の男性が到着する。慌てて、山頂標識と記念写真を写し下山を開始する。下って行くと、くたびれたエルタテハが飛んで来た。目立たないショウジョウスゲを眺めながら下って行く。
キアゲハ 山頂標識と エルタテハ ショウジョウスゲ
 改めて、ガマ岩と記念写真を写し下って行く。沢沿いになると、北こぶしやサクラが咲いていた。
ガマ岩と 沢沿い 北こぶし
 今日は、愛棒の杖を忘れたので、枝を杖代わりにした。それでも、枝が頼りなくて、可成り足に来たようだった。

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 二人の山行記 (遊びの時間含む)
 2017(H29)年5月9日(火) 晴れ 往復6.312km 登り1:48 下り1:12
 9:05駐車場・登山ポスト→9:29建物跡・廃車→9:42道標「←稀府岳」→9:58お尻愛の木→10:06小尻合の木→10:26ガマ岩展望台→10:37前稀府岳→10:45ニセピーク→10:53山頂11:04→11:15ニセピーク→11:20前稀府岳→11:24ガマ岩展望台→11:34小尻合の木→11:51道標「←稀府岳」→12:06建物跡・廃車→12:26駐車場・登山届ポスト