真簾沼mamisunuma(1059m)

 ポイント
 真簾沼(面積79,200u)までの途中に万計沼(標高913m面積15,180u)、青沼(標高864m面積1,350u)がある。真簾沼の湖畔は岩場で広い。
万計沢コース
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=

 アクセス
 札幌から支笏湖に向かう道路で、常磐を過ぎて真駒内スキー場の方へカーブを右に行くと、突き当たりに採石場があり、その中を通って、奥まで進む。始めは採石場の中なので、登山口があるとは思えないが、とにかく中へ入る。採石場の中には道標があり、奥のそらぬま橋を渡る。さらに、進むと駐車場と小屋がある(現在は、林道崩壊で小屋の手前300m迄)
 国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帖「2004.11.20」へ Google マップ
駐車場と小屋
 11月20日<2004(H16) 新雪ツボ足 往復12.875km 登り2:49 下り2:17>
 真駒内川に万計沢川が合流する僅か上流の地点に鉄の橋があり、登山はこの橋を渡って始まる。登山道は雪で覆われ初めから歩き難い。暫く、万計沢川に沿って、雪で覆われた登山道を辿ると樹齢250年のエゾマツ(高さ25m、直径90cm、材積6.67立m)が問い掛けてくる。
鉄の橋 万計沢川 雪で覆われた道 問い掛ける木
 質問は「この木1本から、新聞紙なら見開き(4ページ)何枚、トイレットペーパーだと1ロール(55m)何ロール、ティッシュペーパーは1ボックス(200枚)何ボックス」だ。答は看板の後に書いてあるが「新聞紙126,730枚、トイレットペーパー11,339ロール、7,204ボックス」と言うことのようだ。分岐には「空沼岳→」の標識があり「万計山荘まで3.2km」の距離標識も立っていた。「万計山荘まで2.7km」の距離標識も現れる。台風の倒木が登山道を覆っているが、トンネルのように幹を切って通れるようになっているところもある。
クイズ 分岐 万計山荘まで2.7km 倒木のトンネル
 万計沢川の対岸も倒木が凄い状況だった。一旦、万計沢川を離れて沢の音が聞こえなくなり静かな道を辿る。後続の男性が軽く抜いて行ったので、男性のペースに合わせて登ろうと思い距離を置いて付いて行くと、先行の男性に近づいてしまい、二人で先に行く。写真を撮していると、先行の男性の姿が見えなくなった。
 また、万計沢川の流れる音が聞こえてくるようになる。万計沢川に架かる名物の丸太に板を打ち付けた橋が出てくるが、橋の補強がなされ広くなっていた。今度は、万計沢川の右岸から左岸に登山道が移るが、地図の地点よりも上の方だった。
 「万計山荘0.5km」の距離標識が出てきて、流れが滝状になると、万計沼は間近だ。
倒木 万計沢川の橋 万計山荘0.5km(大×) 滝状に流れ落ちる
 間もなく万計沼から流れ出る地点に到着する。万計沼に着くと、川の出口に丸太の橋があり、正面に万計山荘が見え、左に渡ると空沼小屋(秩父宮ヒュッテ)がある。万計山荘を撮そうと、雪の被った丸太の橋を踏み抜かないように渡る。万計山荘は、木が邪魔して全体を撮せない。昔はもう少し木が無かったように思う。万計山荘には小笠原さん(大魔人)という管理人さんがいるが、今時期は既に閉鎖している。
 この沼には横になって半分沈んでいる枯れ松があり、なにか鯨の肋骨を連想してしまうのだが、倒木が新たに加わってためか見当たらなかった。
沼から流れ出る 万計山荘 空沼小屋 万計山荘
 40年ほど前の筏が浮いていた風景を思い出し、暫し、感傷に浸る。この沼に筏があったが、今はない。学生の時にはそれに乗って遊んだことなど。沼は丁度逆光になり日の光を反射していて眩しかった。沼は凍結して真っ白になっている所もある。
 沼の標識「真簾沼1.6km/龍神地蔵1.7km/札幌岳分岐3.2km/空沼岳3.5km」のところで沼を見ていると、先程の抜いた男性が追いついてきて、何処まで行くか聞き合う。どうやら、真簾沼までは行きたいらしかった。
トイレ 道標 日の光を反射 真っ白な万計沼
 万計沼を後にして、私が先に行くが急登に差し掛かると、先行者が2人見えた。急登になると一段と雪が深くなり膝が隠れてしまうところもある。私が深雪と倒木の迂回に喘いでいると、男性が追いついてきて先に行ってもらう。登山道が真簾沼に近くなると傾斜が緩みだす。やれやれと思っていると、木立ち越しに沼が見え出し、沼の奥に真っ白な札幌岳があった。真簾沼はすっかり凍っていた。
真簾沼へ 真みす沼0.7km 雪が深くなる 札幌岳の山影
 頂上へは一人の足跡が付いていたが、行くか行かないかは真簾沼に着いてから決めようと沼へ近づくと、追い抜いていった男性が沼を背に食事をしていた。この男性に頂上へ行くかどうかを尋ねたら、行かないという。他の2人も行かないというので、私一人でラッセルは無理なので、凍った真簾沼の辺に座り、早目の昼食とする。座ると、札幌岳が隠れてしまうが、それでも真っ白な稜線が僅かに見えていた。
                     ←大
真簾沼
 時折、湖面に寒風が吹き慌てて襟を立てる。夏は涼しくて良い所なんだが一人なので、なお更寒く感じる。目の前の1180mのコブを恨めしそうに眺め、龍神地蔵まで行こうと思い、雪道を辿るが、結構ラッセルもきつく、倒木もあるので止めた。
 また、万計沼に帰ると湖面は日が陰っていたので、空沼小屋(秩父宮ヒュッテ)が良く見えるようになっていた。万計沼に分かれを告げようと振り返ると、沼が人の顔に見えた。 
1180mのコブ 万計沼 空沼小屋 万計沼の顔
 登って来るときに青沼の標識を見落としたと思いながら下ると、倒木があり、何気なく左を見ると青沼があった。夏はあまり良い感じがしなかったが、凍結した沼は丸見えだった。
                     ←大
凍結した青沼
 下りは距離標識に励まされ、無事下山する。駐車場に辿り着くと飛行機雲が消えかかるところだった。
万計まで1.9km(大×) 万計まで2.3km 万計まで3.2km 飛行機雲

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 山行記録
 2004(H16)年11月20日 晴れ 新雪 つぼ足 往復12.875km 登り2:49 下り2:17
 7:35駐車場→7:55万計山荘3.2km→8:02万計山荘2.7km→8:18万計山荘1.9km→8:49橋→8:59万計山荘0.5km→9:16万計沼9:20→10:24真簾沼10:49→8:18万計山荘1.9km→11:37万計沼11:49→11:58青沼→12:03万計山荘0.5km→12:28万計山荘1.9km→12:43万計山荘2.7km→12:50万計山荘3.2km→13:06駐車場