クマネシリ岳(1585.9m)     

 ポイント
 倒木が結構あるので、登山道を見失わないよう、しっかりルートファンディングをしながら楽しむ。登山道は急で滑りやすいので焦らず辿る。登山道は少し荒れ気味だ。
美里別本流林道コース
=写真をクリックすると大きなサイズになります=

 アクセス
 芽登(めと)から留辺蘂町塩別を結ぶ舗装道路の道道88号線「本別留辺蘂線」から砂利道の「美里別本流林道(10,809m)」に入る。良く整備され見通しの良い砂利道を快調に走っていると、7km地点直前で、テープが張られていた。仕方が無く、路肩に駐車し、林道を4km位歩くことにする。
美里別本流林道入口 7km地点まで

 国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帳「2005.9.24」へ Google Map
 9月24日<2005(H17)年 往復12.745km 登り3:01 下り2:56>
 テープのバリケードから直ぐに、7km地点である標識が出てきて、砂利道が流出しているか所があった。このために、通行止めのようだが、棒でも立てていれば、車が嵌ることはないと思う。林道を奥に辿ると「ぴりべつほんりゅうはし」と「熊根尻橋」を渡り、「一般素材土場案内板喜登牛森林21・22」の看板を見る。喜登牛という表示に林道を間違えたか少し不安になるが、距離標識が出てくるので安心して進む。
 林道は大きく南にカーブし出だし、真正面にピリベツ岳が出迎えてくれる。南に向かっていた林道から、左へ分岐する林道があり、手作りの看板「クマネシリ岳登山口←」がその角に立っている。分岐周辺は広い広場になっているところを見ると、土場駐車場のようだ。何時もならここまで車を乗り付けられるのだろう。土場駐車場から林道はやや東に向きを変え、空沢を渡り、綺麗な沢を渡る。
ピリベツ岳が正面に 林道分岐(左) 土場駐車場から左 空沢
 また、広場になり、今度はクマネシリ岳が真正面に望まれる。2時間で登れるかどうか不安になる。クマネシリ岳に向かって進むと、左側に作業道の痕跡がある二股になるが、ピンクテープに従い左へ入る。始めは草が繁茂した登山道だが、やがて、倒木が行く手を塞ぐ。最初は倒木を潜り抜けるだけだったが、越えたり、地べたを這ったりするようになる。まさにジャングルジム状態だった。
クマネシリ岳を望む 作業道二股(左) 草が繁茂した登山道 倒木潜りの始まり
 倒木が酷くなると、しっかり登山道の行く手を見定めて、迂回しなければならなくなる。木が倒れたおかげで、山頂方向がちらりと見えるところもある。相変わらず倒木を交わして登って行くと、いつの間にか紅葉の林の中を歩いていた。日の光も紅葉を突き破ってキラキラと紅葉した葉を揺らし色を引き立てる。
倒木を迂回 山頂がチラリ 倒木の根と紅葉 太陽が紅葉を突き抜け
 また、林が途切れて武華山と武利岳が顔を出すが、後はひたすら登る。今度は、綺麗な三角錐の北見富士が望まれる。形から判断するととても藪山とは思えない山容だ。今まで、滑る道を直登していたが、トラバース気味に傾斜地を辿る。
武華山と武利岳 ひたすら登る 北見富士 トラバース開始
 頭の上を良く見ると大きな岩がごろごろ見えていた。大きな岩の下を辿り岩から抜け出すと、頭の上が明るくなり、尾根に上がったことを知る。尾根はT字の分岐になっていて、右のコブが頂上と見間違うが、西クマネシリ岳への縦走路のようだ。改めてコブを見上げて、左側の登山道を辿ると、小さなコブに上がる。
岩の下を行く 岩から抜け出る(大×) T分岐から右のコブを T分岐から最初のコブ
 コブに上がり振り返ると、大雪山、三国山、ニセイカウシュッペ山、武華山、武利岳、北見富士が遠望された。
                     ←大
大雪  三国 ニセイカウシュッペ山   武華 武利岳    北見富士    
 小さなコブからは山頂が良く見えるが、また、コルへと下って行く。最後の岩場を登りきると山頂だった。山頂はハイマツに囲まれて佇んでいた。真ん中には壊れて何が書いているか分からない山頂標識と思われるものが2切れあり、愛棒はその1つを持ち上げて記念写真を撮す。山頂には焚き火の痕があり、何で焚き火をする必要があったのか疑問になる。山頂の東側はハイマツが塞いでいて展望が無いが、それでも、遠くに雄阿寒岳や雌阿寒岳が望めた。
コブから山頂を 岩場の山頂手前 壊れた山頂標識(大×) 雄阿寒岳・雌阿寒岳
 クマネシリ岳の尾根は地図で想像したとおりの長い尾根だったが、以外に起伏があるようだ。南クマネシリ岳は目の前に鎮座していて、山頂が少し飛び出して見えた。長い尾根と南クマネシリ岳の隙間には広い十勝平野が広がって雄大だった。南クマネシリ肩にはウペペサンケ山が見えていた。
                     ←大
南東の主稜線           南クマネシリ岳   ウペペサンケ山
 西クマネシリの肩には憧れのニペソツ山、西クマネシリ岳とピリベツ岳の間にはトムラウシ山、遠くには大雪山、三国山、ニセイカウシュッペ山と広がっていた。
                     ←大
ニペソツ 西クマネシリ トムラウシ ピリベツ岳  大雪山  三国山  ニセカ
 山頂で座ると何も見えないので、岩場の見晴らしが良いところに少し下がり昼食とする。長い南東尾根、南クマネシリ岳、ウペペサンケ山とニペソツ山、トムラウシ山を改めて見入る。
長い南東尾根 南クマネシリ岳 ウペペサンケ・ニペソツ トムラウシ山
 岩場からは北側が良く見え、ピリベツ岳の右には少し雲の被っている大雪山、その右には武華山と武利岳、更に右には北見富士が続いていた。
 西クマネシリ岳の山頂やピリベツ岳の山頂を凝視するが、登山者は見えず、今日はこのクマネシリ山塊は貸切のようだった。思わぬ林道歩きで計画よりも往復で1時間半くらいロスするので、早々に山頂を後にする。
大雪山 武華山と武利岳 北見富士 コブへ下る
 小さなコブから私が前になり、足場を見定めながら下る。余り下を向いていたので、T字の分岐を直進してしまい、慌てて戻る。それにしても、西クマネシリ岳への道は何処まで良い道なのだろうかと思うが、そのコブへも上がらず下る。岩場では目の前を鼠色のリスかウサギが分からないが音も無く影のように通り過ぎる。
 滑りやすい登山道をキノコを見定めながらゆっくりと下る。キノコは分からないので見るだけで手が出ない。愛棒が下りてこないので、足場を確認しないまま振り向くと根の上で足を滑らせ転んでしまい、肘の近くを岩にぶつけてしまう。
 倒木は登りと下りでは随分見た目が違い、下りの方がルートファンディングに手間取る。ようやく、土場跡に付き改めて山頂を見上げ、別れを告げる。林道では3頭の鹿と出会う。林の中に逃げ込んだ鹿を探し当て、遊びながら下る。長い林道歩きの末に愛車を見つけて、歓声を上げる。
手前のコブへ登る 食用?毒?キノコ 倒木越え 山頂に分かれを

 =キノコ考=
 キノコを見ていて、これは食べられると思い7つ採って来て、区役所に鑑定を依頼した。6つは食用の「チャナメツムタケ」、もう1つは美味くない?「フウセンタケ」の仲間らしいと分かる。やはり、キノコは難しい。

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 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2005(H17)年9月24日(土) 晴れ 往復12.745km 登り3:01 下り2:56
 9:23駐車場所(7km地点)→9:24林道分岐(左:看板)→10:15土場駐車場(左)→10:24作業道(左)→12:09尾根分岐→12:24山頂12:52→13:00尾根分岐→15:03土場駐車場15:48駐車場所