白雲山(1186m)名無山(1088m)
然別湖(H805m 3.43Ku)

ナキウサギ

 ポイント
 登りやすく、景色も満点。白雲山は家族連れでも楽しめそう。名無山(岩石山)はエゾムラサキツツジの香りを楽しめ、ナキウサギの声が聞こえる。
ヌプカの里コース

 アクセス
 道道274号線から山側に入り、士幌高原ヌプカの里を目指す。ロッジヌプカを右に見て更に舗装道路を登ると車道がゲートにより行き止まりとなる。この下に随分制作費が高かったと思われる銅像3体が設置された銅像広場があり駐車場とトイレがある。登山口はゲートの左側にあり、登山ポストも設置されている。
ロッジヌプカ 銅像広場(大×)

 国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帳「2004.8.7」へ 周辺地図
 8月7日<2004(H16)年 往復6.263km 登り2:32 下り(車道)1:50>
 「白雲山頂上まで2.5km」の標識から、朝露に濡れた背の低い笹を掻き分けて進む。この道の左側は農協牧場の放牧地のようだが、牛の姿はない。コガネギク、青紫のツリガネニンジン、くたびれたタカネナデシコ、小さな白く透き通ったキノコ等が道端に姿を現す。
登山ポスト 笹が茂った道 タカネナデシコ 小さなキノコ(大×)
 登山道から士幌高原道路の工事区間となるブル道へ合流する地点に、「士幌高原ヌプカの里約1.1km」の標識が出てくる。分岐から平らなブル道を歩くと、ツリガネニンジンに混ざってモイワシャジンが多く咲いていた。ツリバナも赤い紙風船のように垂れ下がり、風に吹かれて可愛い姿を見せてくれる。
ブル道分岐 ブル道を歩く モイワシャジン ツリバナ
 ブル道は「白雲山1km」の道標のところで終わり、「至白雲山40分」「至学習体験館1時間30分」の道標も立っていた。そこから、苔生した岩が多い登山道を登ると右側に岩石山の岩場が見えてきた。つい、赤いテープにつられ、不安定な岩の上を登って行く。
白雲山1km地点 道標 苔生した岩が 岩石山から白雲山
 途中で、標識らしいものが見えたので、念のため下ってみたら、「至名無山」「至然別湖登山口22分」「至白雲山登山口20分」の道標立っていた。岩石山が名無山と表現されていたが、見るからに岩石山が相応しいと思う。山頂までは高山植物を痛めないよう踏み跡を辿る。概ね林の縁に踏み跡が多い。エゾムラサキツツジが岩の間から生え、香りの良い匂いを振り撒いていた。
道標 岩石山を 林の縁を登る 山頂直下
 岩石山の山頂に着くとケルンがあり、その後に白雲山が見えていたが、あっと言う間にガスで見えなくなった。ケルンのところで、休憩をとっていたら、チーッとナキウサギの鳴き声が聞こえてくる。その小さな鳴き声を掻き消すかのように自衛隊の演習音がする。下山方向は白く枯れたハイ松が岩の隙間に刺してあるが、割れた山頂の延長線上を目指して下る。岩場にはイワブクロ、小さなコガネギク、エゾオヤマノリンドウが咲いていた。
岩石山山頂 イワブクロ コガネギク(大×) エゾノオヤマノリンドウ
 岩石山の分岐に辿り着き改めて、標識を見るが何とも不思議な標識だ。分岐を後にして白雲山へ向うと、いきなり下草が全く無い林となる。登って行くと然別湖畔からの道と合流する。「白雲山頂7分」「然別湖登山口」「白雲登山口25分」道端に「然別湖→」と書かれた道標がある。「白雲登山口25分」とは士幌方向のブル道終点のことらしい。白いオオカメノキもまだ咲いていた。
岩石山分岐へ 下草の無い林 然別湖分岐 オオカメノキ
 山頂は先客がいたので、湖側のテーブル状の岩に陣取り、然別湖を見ながら昼食をする。湖面は遊覧船が数隻走っていた。湖の奥、ウペペサンケに右に見える尖った山が印象的だった。温泉山だろうか。霧は隣の天望山や西、東ヌプカウシヌプリを覆っていたが、何故か湖上までは侵入して来ない。眠たくなったので、岩にひっくり返って爽やかな風に吹かれる。低山ならではの時間の余裕が嬉しい。山頂で記念写真を撮し、下山の準備をする。
岩から山頂を 温泉街 岩から湖を 山頂(大×)
 山頂に立つ道標で方向を確認し、然別湖と温泉街を最後に見て、岩だらけの山頂を振り返り下山を開始する。山頂の岩場に生えたハクサンボウフウに蜂がとまっていた。
道標 温泉街 山頂を振り返る (大×)
 下山途中に岩石山がチラッと顔をだす。岩石山の分岐から雲の取れた岩石山を見上げる。下山では士幌然別湖線を下ろうと思い、ブル道を真っ直ぐ進む。
岩石山を覗く 岩石山を見上げる ツリガネニンジン ブル道分岐
 ブル道が砂利道に変わり、後を振り返ると白雲が見えていた。砂利道の端からは十勝平野が一望できた。やたらに蝶も多く、それを採取する人もいた。蝶も写真で撮るだけで満足してもらいたいと思う。砂利道から舗装道路に変わるとジグザグを切って下る。ガードロープや反射板が設置され、舗装も仕上げ舗装までされだすとゲートは近い。
ブル道から砂利道へ 十勝平野 ベニヒカゲ? 砂利道から舗装

 =ナキウサギ考=
 岩石山のように低山でナキウサギがいるとは驚きで、凄く貴重な自然だと実感した。時間があれば鳴き声だけでなく、ナキウサギが出てくるまで待っていたかったが残念だ。

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 二人の山行記録(遊びの時間も含む)
 2004(H16)年8月7日(土) 曇り時々晴れ、霧  往復6.263km 登り2:32 下り(車道)1:50
 9:35登山口→10:12ブル道へ(1.1km地点)→10:21白雲山40分→10:44岩石山へ→10:55岩石山分岐に戻る→11:15岩石山11:26→11:45分岐→12:07然別分岐→12:18山頂13:14→13:31然別分岐→13:49岩石山分岐→14:10白雲山40分→14:17分岐(1.1km地点)→14:20車道終点→15:04車道ゲート