バリヒンドゥー教(Balinese Hinduism)の風景
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 ポイント
 スマトラ島ランプン州の一農村で行われている儀式(Piodalan)。朝はMelaspas(浄化儀式)、午前Ngenteg Linggih(神位の確立)、昼Mecaru(供物による調和儀式)、夕方Piodalan(年次祭の中心儀式)、夜Tari Rejang/Baris(奉納舞)が執り行われたようだ。
 <2016(H28)年1月24ー27日>
 儀式の前は村を挙げての準備が始まる。祭壇に供物を供え、合間に食事をする。まるでお祭りの様に感じた。
鶏の檻 供物 食事の風景
 飾り物を準備万端整え、楽団の練習にも余念がない。楽団は中央に鉄琴のようなガンサ(Gangsa)、太鼓クンダン(Kendang)、鍋の様なゴングのケトゥック(ketuk)、笛等を奏でていた。ガンサ(Gangsa)は右手で頭の尖った木槌パンクル(Panggul)で叩き、左手で音板を抑え余韻を残さないように曲を奏でていた。ケトゥック(ketuk)は皮巻きリン棒の様なもので叩いていた。ケトゥックもガンサと同じように叩いた後に直ぐ左手を添えていた。
飾り物 楽団
 祭壇の前には対の龍が置かれていた。前門にはボーマ(Bhoma)が飾られ、その下に「Om Swastyastu(ご加護がありますように)」の看板が吊るされていた。祭礼用の門(ペンゴン)には行事スケジュールが書かれた看板が添えられていた。看板には日付(TANGGAL)、儀式名(UPACARA)、担当者(PETUGAS)、時間(WAKTU)等が記されているようだ。石垣は日本の様に隙間だけではなく、石の頭が出る位にコンクリートで埋めていた。
龍の様な 祭壇群 ボーマ(Bhoma) 祭礼用の門へ
 中門は金色のアーチで、白カーテン(カイン・ポレン)と赤い儀式用傘(ペンダンまたはテドゥン)でデコレーションされていた。守護獣の獅子が左右に、上には頭が見える。小型の祭壇:シュライン(pelinggih)群が所狭しと軒を並べていた。
獅子門 型の祭壇:シュライン(pelinggih)群
 祭壇の扉には、踊り子や4本腕のサラスワティ等のレリーフで飾られていた。
踊り サラスワティ
 ガネーシャのレリーフも見られた。頭を花で飾った人形や木葉で包んだ供物もある。石塀も装飾され、その角に何かの彫り物が見られた。
ガネーシャ 花人形 木葉で包んだ 彫り物
 パドマサナ(Padmasana)からは白い結界布(ペンジャット:penyengker)が出ていて、上からは黄金のドラゴンクロス(Kain Naga)が垂れていた。白い布は門の所まで延びてい聖なる道(jalan suci)となっているようだった。パドマサナの横には政治団体の看板があり不思議な気持ちになる。
 食事係は、サンバル(sambal)やナシゴレンなどに使われる(bawang merah(バワン・メラ=赤小玉ねぎ/シャロット))をスライスしていた。回りの人達は外皮をむく作業、中央には手動スライサーを扱う人が談笑しながら作業をしていた。この薄切りを揚げると、フライド・シャロット(bawang goreng)になるようだ。装飾品も沢山ある。
パドマサナ 白い布が 手動スライサー 装飾品
 赤白黄色の旗は、バリ・ヒンドゥーの三神(トリムールティ)を象徴する三色旗のようだ。祭礼旗(umbul-umbul)の赤はブラフマ(Ida Sang Hyang Brahma:創造)、白はシヴァ(Ida Sang Hyang Siwa:破壊・再生)、黄色はヴィシュヌ(Ida Sang Hyang Wisnu:維持)を象徴している。配置は白(シヴァ)が中央、赤(ブラフマ)は南、黄色(ヴィシュヌ)は西で、シヴァが中心のようだ。赤い旗には金剛杵(vajra)の絵柄が描かれていた。祭司(Pemangku)は鈴を持って祭壇に向かっていた。祭司は供物(バンタン)を入れた銀製の器(タラナン/タラナ)と香(ドゥパ)、花(ブンガ)、聖水(トゥィル)を掲げていた。
三色旗 金剛杵(vajra)の絵柄 祭司 銀製の器
 祭司は供物を清めた後に参列者に渡していた。装飾品や供物も清めていた。
清め 参列者に手渡し 装飾品や供物
 ルジャン.デワ舞踊(REJANG DEWA DANCE)は、村の女の子が神々への奉納として踊る。黄色いスレンダン(Selendang)をなびかせたりしながら踊る。
装飾品や供物 ルジャン.デワ舞踊
 花を撒いたり輪になって踊る。最後に一列になって前の女の子のスレンダンを引っ張りながら去って行く。踊りが終わると、座って冠を脱いでいた。
輪になって 花の冠 冠を脱ぐ
 ルジャン.デワ舞踊が終わると、男性らにより供物奉納の行列(プロセシ)がはじまる。手に手に奉納物(バンタンや供物)や聖水、儀礼具等を持って、踊りながら笑顔で会場入りする。負けじと女性陣も愛嬌を振りまいてバンタン(banten)を持ち踊りながら入って来る。最後に、一人で厳かな衣装の出で立ちで奉納舞レゴン(Legong)を踊る。奉納舞は激しく体を動かし、時には歌舞伎の様なしぐさを見せていた。
男性の踊り 女性の踊り 奉納舞
 最後が近づくと、金色の扇子を片手に持って踊る。供物の中には丸焼きのブタも供えられていた。一方、床に供物を並べ、神官が聖水を振りまいたり、何かを指で弾いていた。その間、二人の女性が邪気を払うなのか槍で突く様な動作をしていた。パドマサナの中で待っていた男性が踊りながら出てきて供物を手渡され中に運ぶ。
金色の扇子を ブタの丸焼き 槍で邪気を払う 供物を
 4品目位の供物を祀って、儀式が終わる。供物の中身は良くわからなかった。儀式が終わると真夜中になっていて、三々五々に立ち去って行く。
供物を祀る 儀式が終わって
 

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 2016年1月24-27日