42 千切れ雲


坊主山へ行った時に、山の上だけが青空でした。その青空を横切る千切れ雲がありました。その白い千切れ雲の黒い影が、笹原や林の上を進んで行くのが見えました。
また、千切れ雲が後ろから近づいてきて、頭上を通ると急に寒くなりました。
 

白い小さなちぎれ雲
風に吹かれたちぎれ雲
そんなに急いで何処行くの
私は夏に生まれた 夏の雲
暖かそうな南の空へ飛んで行く

柔らかそうなちぎれ雲
羊のような白い雲
次から 次ぎへと飛んで行く
私は渡りあるく 渡り雲
私は寒がり 夏の雲

白い羊の様なちぎれ雲
地上に下りると黒くなり
黒い羊の群になる
地上を走るちぎれ雲

日差しを遮(さえぎ)る白い雲
木さん 笹さん 枯れ葉さん
ちょっぴり暖かさを下さいな
私は寒がり 夏の雲
小さな 白いちぎれ雲
南の空へ飛んで行く


     2000年10月15日  坊主山にて


雲の呼び名は雲の分類上の呼び名ではありません。見て感じたままの勝手な呼び方です。本当は積雲の片平雲が風に吹き千切られた断片雲(だんぺんうん)ではと思います。  
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