222 小川の氷
金山の展望台に登った時のことです。まだ、小さな稲積川は、凍らずに流れていました。しかし、飛び散った水は、思い思いの形の氷になっていました。
小川の流れから
飛び出した水は
小川に戻ろうとするが
小雪に吹かれて浮き上がり
流れの間近で凍りつく

時折 射す日の光を
透き通し キラキラと輝き
綺麗な水の流れに負けない
光の流れを造り出す

水の流れは
どこも同じなのに
氷の形は
同じ流れの水からなのに
思い思いの姿で現れる

空中に遊ぶ精霊と
一緒に 凍ってしまい
目には見えなかった姿を
浮き上がらせているのだろうか


2013年12月19日 金山の稲積川にて





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