125 春の花々    

両古美山、無沢1、当丸山に登ったときのことです。朝が早く、気温が低かったようで、キクサキイチゲは花弁がよれよれで、ヒメイチゲは蕾状に閉じていました。カタクリは何時も恥ずかしそうに下を向いて咲いています。水芭蕉は水の無い笹薮でも咲くんですね。小さいですけど。

白い 大きな
キクサキイチゲは
朝が嫌い 朝が来ても
寝ぼけ顔 まだまだ 
朝はいやだと 寝ぼけてる

朝の化粧の真っ最中なのは
お茶目な ヒメイチゲ
白い蕾に
ピンクの頬紅を付けている
咲くのは早いと言っている

陽がいくら暖かい眼差しで
見ていても
カタクリは何時までたっても
下を向いたまま
恥ずかしそうに咲いている
風に揺られて
いやだ いやだと
頭を振っている

小さな 小さな 水芭蕉
笹薮の中に 道端に
水もないのに咲いている
日差しを浴びて嬉しそう

春の日差しに 春風に
みんな みんな 咲いている


2002年 5月3・6日 両古美山、無沢1、当丸山にて


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