イルムケップ山(864.3m)

 ポイント
 以前は、毎年6月に町民登山をすると道新スポーツに掲載されていたが、とても信じられない位に廃道状態の山だった。林道も登山用の標識は一切なく、入り組んでいて細く、笹や潅木も道を覆い車に傷が付く状態だった。新道が出来たと言われても、林道が整備されていないのではと思い、行く気が起きなかった。
 昨年(2012)、「イルム山の会」が旧道を整備し、道標や看板も新しく設置したと言うので、半信半疑の状態で行ってみようと思った。林道の状態が分からなかったので、エルムダムまで舗装された道路を辿り、ダム経由で登った。現在の林道は、造林地を造成しているためか、以前よりも格段に良くなったようだ。
=写真をクリックすると大きなサイズになります=
 エルムダム〜旧道コース

 アクセス
 芦別国道(38号線、赤平バイパス)から道標のないT字路から赤間沢川の右岸沿いの旧道国をUターンする格好で上って行くと、Y字路に「エルム/森林公園/これより8km」の看板がある。ここから、市道赤間の沢線(右)に入り北上する。
 舗装道路を6km位北上すると、右にゲートのある分岐に到着する。ゲート前の邪魔にならない所に路駐させていただく。
 国土地理院の地形図 GPSトラックは「山の地図帳2013.6.25」へ 周辺地図
Y字路
 6月25日 <2013(H25)年 登り3:03 下り2:31>
 分岐には入林ポストと看板「↑キャンプ場入口/2km/エルムダム/→0.5km」の掠れた看板がある。作業道路を辿って行くと、ダム下の園地へ行く道が右に分岐する。分岐の奥には堤高53.7mのロックフイルダムが見え、その後ろに、イルムケップ山が聳えていた。
看板 ゲート ダム下分岐 ダムが
 ダムの手前には、展望台から撮した写真と、ダム諸元などが記されていた。管理棟を横目で見ながら玉砂利が敷かれた堤の上を歩く。ダム湖の奥にはイルムケップ山が見えているが、晴れていれば湖面に山影が映えるだろうと思いながら歩く。
解説板 管理棟 堤の上を イルムケップ山が
 ダムの内側や外側を見ながら、イルムケップ火山岩類で覆われた斜面を見る。ダムの堤を渡り切り、ダム側に延びる少し荒れた道を進む。解説板の写真では展望台への道は綺麗に見えるが、今は、あまり人が行き来していないようだった。展望台の道からはダムの堤がよく見える。展望台へは行かず、林道を目指すと、林道と交差する所には紅白のポールが立っていた。帰りの目印なので、振り返ってよく見て、林道を辿って行く。
ダムの内側 ダムの外側 展望台の道から 林道を
 百戸(ひゃっこ)北から右ペンケキプシュナイ川沿いに北上する市道大谷沢線から派生する林道の分岐に出る。林道の出口は鎖のゲートがあるが、機能していないようだ。十字路の分岐には「イルムケップ山→(登山口へ1.3km)」の道標が立っていた。道端に咲くホウチャクソウ、マイズルソウ等を見ながら車の行き交う林道を登って行くと、「登山口まで150m」の道標の立つ分岐に差し掛かる。
林道の出口 登山口へ1.3km ホウチャクソウ 登山口まで150m
 前回、来た時には登山口だとは思わなかった所が、新道の登山口だった。古タイヤの道標があり、旧道登山口の標柱は折れて地べたにあったが、「旧道登山口→」の真新しい看板が立っていた。前回はここに路駐したが、林道は格段に良くなっていた。林道沿いにミズナラの大木を見ながら下って行く。
登山口 古タイヤの道標 旧道登山口看板 ミズナラの大木
 林道から造林地が造られ、山肌をバリカンで虎刈りにしたような殺伐とした林道を辿って行く。再び、ミズナラの大木を見ながら下って行くと、造林のために外周刈りされた一角に、以前の面影が全くない登山口を見付ける。登山口には1台駐車していた。登山口でスパッツを付けるか迷うが、登山道を覗くと林道の様に広く笹刈りされていたので、そのまま通過する。
造林地 ミズナラの大木 登山口 登山道入口
 登山道脇には、太いタケノコがあり、採りながら登って行くと、慈悲のみずなら、一の岩と立派な看板も設置されていた。下って来た男性に、旧道の状況を聞くと、われわれの足元を見て、登山靴だと駄目だと言う。かなり道路が膿んでいるようだった。百戸からの林道のことを聞いたら、以前、車が笹を擦って走った所は綺麗になっているとのことだった。その男性はタケノコを一杯採って恵比寿顔だった。別れ際に、タケノコが一杯採れるという場所を教えてくれた。
 引き続き、広く笹刈りされた登山道を登って行くと、道よせの岩が現れる。以前、登った時には、笹薮の中だったので、こんなに大きな木や岩を見ていないので、別な山のような感じがした。
慈悲のみずなら 一の岩 笹刈りされた 道よせの岩
 大きな岩は、思案岩、鏡岩、がんばれ岩と立て続けに現れる。鏡岩とがんばれ岩は結構大きくて、見上げてもてっぺんが見えない位だった。
思案岩 鏡岩 がんばれ岩 岩の上を
 がんばれ岩の横を抜けて、方向が変われば目の前が開け山頂直下になる。山頂に着いて、振り返ると煙っていて展望は無かったが、エルムダムが見えていた。早速、真新しい山頂で記念写真を撮し、少し早めの昼食にする。
 古い山頂標識は根元から折れて横たわっていたので、ベンチ代わりに腰掛ける。山頂では、ウグイスがホーホケキョ・・ケキョ・・ケキョ・・と鳴いていたので、口笛で真似をすると、ウグイスも鳴いて応えてくれた。タケノコ採りのスピーカから流れる艷歌も直ぐそこに聞こえて来るが、下から風に載ってくるようだった。バリカン状の造林地が山頂直下まで迫っているので、造林地で採っているのかもしれないと思う。
岩の横を 山頂直下 エルムダムが 山頂
 足元の三角点を見て、新道に下ろうかと迷いながら、新道を覗くと、最初から藪だった。この状態で600mを下るのは無理と、諦めて元来た道を下って行く。最初はエルムダムを見ながら下って行く。愛棒は、タケノコを探しながら下って行くので、注意散漫になり派手に滑って転ぶ。重くなったリュクサック(バックパック)を担いで、登山口に到着する。登山口には、「下山コース→」の看板も設置されていた。
三角点 新道 エルムダムに向かって 登山口の標識
 再び、結構広く刈られた造林地を見ながら、新道登山口まで登り返す。新道登山口からは下りになりダム分岐のポールからダムへと帰って行く。突然、ダムが下に見え出し、展望台に来てしまったことに気が付き、引き返す。
造林幅 新道登山口 ダム分岐 ダムへ
 堤の上から、エルムダムとイルムケップ山を見回し、一息付く。
                               ←大
エルムダムとイルムケップ山
 旧道コース(廃道状態だった時)
 このコースは本当に廃道となり「夏山ガイド」からも削除された。その代わりに、新しい登山道が載っている。2つ目のタイヤの標識「山頂⇒」のある道が新道のようだ。

 アクセス 
 滝川方向から車を走らせ赤平町の百戸東に入ったら、ペンケキプシュナイ川を渡る直前で、百戸北(山側)への舗装道路に入る。分岐の反対側に「百戸簡易教育場跡」の棒杭がある。
 舗装道路が切れる所で道は二股になる。左側の大谷沢3号橋(今は大が欠け「谷沢3号橋」となっている)の方へ入り、車を進めるとに2つ目の大谷沢2号橋(ネームプレートが欠落)を越えてさらに進む。途中に入林ポストはあるがイルムケップ山の案内は無い。ここまではこれでも立派な市道らしい。
 国土地理院の地形図 GPSトラックは「山の地図帳2004.6.19」へ 周辺地図
百戸町東の入口、右に「百戸簡易教育場跡」の棒杭(’03) 大谷沢3号橋(’03) 入林届ポスト
 ペンケキプシュナイ川沿いの林道は狭く、右が崖なので車との交差は大変だ。対向車3台に対面し、その都度、右往左往する。林道の両脇は笹や潅木が刈られていないので車に傷が付くか所が数か所ある。旧夏山ガイドに書かれている「経営道」は進入禁止になっていた。エルムダムからの道と交差する十字路は大谷沢林道から離れて山側へ右折する。
 林道は二股になり、左の林道は奥へ下っていた。車で下ると、道が荒れてきたので引き返す。右の吉田沢へ行く林道も覗くが荒れているので、二股の駐車スペースに車を置く。この場所にタイヤの標識「山頂⇒」が落ちていた。吉田沢からオートバイが下りてきたので、登山口を聞く。どうやら、乗用車では無理らしい。
 右の林道を徒歩で登って行くと、三叉路になり、タイヤの標識「山頂⇒」が木に架かっていた。右にはタイヤの標識「吉田沢⇒」が地べたに置かれていた。三叉路でタケノコ採りを終えた人が帰り支度をしていたので、山頂は一番左かと聞いてみたが、分からないという。どうしようか迷っていると、一台のミニジープが一番左からひょっこりと走り出てきた。車が停まって、話しかけてきた。この男性に色々と教えていただく。「登山口は吉田沢の方向約2km、エルムの林道は大谷沢が崖崩れで不通の時に代替で2年前は使っていたが、今は通行止めだ。一番良い状態はやはり大谷沢林道だ」と言う。帰りも、車が傷だらけになるかと思うと憂鬱になる。
 このタイヤの標識の示す方向(実は新道入口)は、GPSで見ると山頂へ真っ直ぐなのだが。お礼を言って、やや下り気味に吉田沢方向へ歩き出す。
大谷沢林道の案内板 大谷沢から吉田沢へ 直ぐに山頂標識(無視) 吉田沢方向へ
 6月19日 <2004(H16)年 藪漕ぎ 登り2:02 下り1:19>
 林道を辿ると、三人がかりで手を回さないと届かない位太いミズナラの大木が現れる。途中で、タケノコ採りから道を聞かれる。どうやら、道が分からなくなったようだった。
 ようやく、山火事注意などの大きな看板が立っている登山口らしきところに着く。林道はまだ吉田沢方向へ下って行く。旧夏山ガイドに書いているシナノ木は見当たらないが、登山道を探す。ようやく、左奥にテープがある笹薮の登山道らしき道に突入する。
ミズナラの大木 登山口?に建つ看板 藪に覆われた登山道? テープと登山道
 愛棒は藪漕ぎが苦手なのだが、こんな藪道はそんなに続かないだろうと思い、強引に登って行く。登山道は一直線に付いて頭の上に黄色いテープが張られてた。
 行けども行けども藪の状況は一向に改善されない。ちょっと登山道らしい雰囲気のところがあるがまた頭を越す笹薮になる。登山道にもミズナラの大木があるはずだが、笹薮で良く分からない。ようやく、大きな岩に突き当たるが、道が無い。
 良く見ると岩の縁を右回りに辛うじてあるようだった。もう直ぐ、頂上だが相変わらず藪が酷く、後にいるはずの愛棒の頭が見えない。
 やがて山頂に踊り出て、藪から開放される。生憎の天気なので、辛うじて滝川方向の平野部や、エルムダムが見えていた。
大岩の縁を右回り 後の愛棒が見えない 滝川方向 エルムダム
 山頂から無名山への道はまだ、しっかりと地面が見えていた。登山を始めて以来、最悪の山行で、どっと疲れがでて座り込む。昼食をしていると、目の前に白く丸い花のマルバシモツケが咲いていた。帰りの道端には、白い花のウスバスミレが咲いていた。
無名山への道 頂上(大×) マルバシモツケ ウスバスミレ(大×)
 帰りの林道では、愛棒が見かねて、車から降りて藪の剪定をしながら、あるいは体を張って藪を押さえ込み進み車の傷を最小限に抑えた。林道は大谷沢3号橋まで市道部分を含めて約10kmと長かった。
無名山コース(未踏)
 無名山とイルムケップ山の間は一段と笹薮が濃くなって廃道状態になっている。

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 二人の山行記録(遊びの時間を含む)
 2013(H25)年6月25日 エルムダム〜旧道コース 曇り 登り3:03 下り2:31
 8:13駐車場所→8:19ダム下園地分岐→8:30ダム→8:44ダム展望台分岐→8:46紅白ポールの立つ林道→8:54百戸分岐(新道登山口1.3km)→9:20分岐(新道登山口まで150m)→9:26新道登山口→10:03旧道登山口→10:15一の岩→10:18慈悲のみずなら→11:01道よせの岩→11:05思案岩→11:08鏡岩→11:09がんばれ岩→11:16頂上11:35→12:27一の岩→12:43登山口→13:08新道登山口→13:28百戸分岐→13:36ダムへ→14:06駐車場所
 2004(H16)年6月19日 旧道コース 曇り時々雨 登り2:02 下り1:19
 9:04駐車場所→9:34登山口→10:48岩→11:06頂上11:21→11:28岩→12:09登山口→12:40駐車場所