大千軒岳(1071.9m)中千軒岳(966m)

 ポイント
 登山口までの林道は長い。頂上の眺望は300度海が見える。前千軒岳へは行けない。中千軒岳には十字架がある。
石崎新道コース
  10月20日<2001(H13)年 登り2:18 下り43> 北の山游詩:大自然の演劇

 アクセス
 北から松前方面に国道228号線を南下する。上ノ国を過ぎて石崎市街に入るとガソリンスタンドが分岐の真ん中に見える。標識はないが、ここを左折する。行過ぎて、危なく橋を渡ってしまうところだった。
 ここから、川沿いに山へ向かう。始めは舗装道路でラッキーと思った。橋を渡ると、プレハブの入林監視所があり記帳する。ここから林道になるが、なかなか走りやすいと思ったのも束の間、石崎・松前線終点の標識があって、工事をしていた。ダンプカーが道の真ん中に鎮座していたので、どーしようと思っていたら、先ほど道を譲ってやった車の人が工事現場監督らしく、道を開けるよう指示していた。恐る恐る聞いてみた。「大千軒岳の登山口に行けますか」と、すると「この乗用車にはかわいそうだが、行けますよ」と言う返事が返ってきた。
石崎側の監視所(大×) 登山口
 なるほど道は荒れて、U字溝の目皿もないところがあり、突っ込んだら大変だと思い慎重に車を歩かせる。雨で抉られているところもあり、嵌ってスリップする(ダート21kmで、1時間)
 駐車場は広く、一応トイレ?の残骸もあり、上ノ国と松前町の町境標識もあった。登山ポストは2つあり、綺麗な方は使っていないようだった。われわれが一番乗りでだれもいない。
  国土地理院地図 Google Map

 今日は前千軒岳へも行く計画なので、一番時間のかからない新道を選んだ。途中で大千軒岳や渡島小島、七ツ岳が望むことができるが、渡島小島は霞んでいて目では見えるが写真には撮せない。尾根道にもウツボグサが咲いていた。
大千軒岳を目指す 渡島小島を 七ツ岳を ウツボグサ
 大千軒岳へは、メノウの様な綺麗な石を見ながら、苦もなく1時間を切って登ることができた。頂上には山頂標識や三角点と三角点の説明盤がある。早速、山頂標識と記念写真を撮す。
メノウ? 頂上の様子 三角点の説明 大千軒岳の頂上(大×)
 大千軒岳の山頂は見晴らしが良く360°見える。目の前に聳える前千軒岳、一寸霞んだ白神岳、海上に浮かぶ渡島小島と見回す。
                      ←大
前千軒岳        白神岳                渡島小島
 木無山方向から北側を見回すと、八幡岳や七ツ岳も見える。
                      ←大
木無山        八幡岳              七ツ岳
 その右に、桂岳や岩部岳方向が良く見えるが、山座同定するまでには至らない。
                      ←大
桂岳        岩部岳              江良岳
 目の前の江良岳を見ながら、中千軒岳へ下る。お花畑はすっかり黄金色になっていたが、その中に花を見つける。お花畑は物凄い風で帽子が何度も脱げる。幸いバンドをしていたので、飛ぶことはなかった。中千軒岳には円と十字架を組み合わせた金属性のモニュメントが立っていた。夏山ガイドに載っている山頂標識はそこには無かった。反対側の尾根筋には旧道がくっきりと見えていた。
 ここから、前千軒岳を目指し、少し手入れの行き届いていない旧道を登る。分岐を見落とし、旧道を下るところまで来て、間違いに気づき引き返す。途中で、古い看板の切れ端が道端にあるのを見つけた。そこから、刈り分け道を登るのだが、あまり藪なので引き返しやり直す。今度は、左に下りてみたが、一気に下りだす。どうやら、知内からのコースだった。それにしても、目の前の前千軒岳は険しすぎないかと不安になる。また、やり直し、夏山ガイドを見直す。どうも先ほどの板切れのあった分岐しかないので、再び、分岐の道を辿る。始めはだれかが手刈りしたらしい道だったが、奥に行くにしたがい藪が濃くなる。それでも、なんとか本当の中千軒岳の頂上へと思ったが、頭を超す藪となったので引き返す。
中千軒岳へ ミヤマキンバイ(大×) ハクサンチドリ 中千軒岳(大×)
 大千軒岳へすごすごと戻る。山頂直下の左側に、岩清水へ行く道なのか伸びていた。大千軒岳へ戻って、昼食にする。改めて、良く見ると津軽半島や竜飛岬が見える。知内の市街も眼下に見え、函館山、恵山が霞んで見えた。渡島小島の右に小さく大島が、駒ヶ岳や奥尻島はどうやら山陰らしい。
 まもなく、男性二人連れと単独の男性が来た。単独の男性は地元の人らしく、大千軒岳を自慢していた。来年、是非6月末に来て欲しい、花がすごく綺麗で、晴れたら八甲田山、岩木山、鳥海山が見えると言っていた。獣の毛皮に座っている男性に前千軒岳のことを聞いてみた。すると、2年前から笹刈りは止めているから、行けないとのこと。さらに、危険だから行かない方が良いとのアドバイスを受けた。
 山頂を去る前に、北側の山並みを見ると、黄金山、七ツ岳、江良岳と思われる山影が望めた。
 帰りは、キノコやツルリンドウの赤い実、紅葉を見ながら下山する。ぶな林の紅葉は黄色が多いようだった。もう、秋だと実感する。
大千軒岳・江良岳 大千軒岳に帰る キノコ(大×) ツルリンドウの実(大×)
 登山口に着くと、一人の運動靴姿のご婦人が、どのくらいで登れますかと聞いてきた。登る気配がないので、1時間くらいですねと言った。さらに、ご主人が松前方向から来たが、道が悪くて石崎から帰りたいと言ってきた。石崎からは乗用車できたが、1、2か所注意すると大丈夫ですと言った。
 良く見ると、町境標識の側に、石崎へは抜けられませんとの標識もあり、今日われわれが来たのにとびっくりする。どうやら、この標識を見たのだろうか?
 地元の温泉は愛棒が風邪気味のためお預け、湯冷めを考え小樽の湯の華へ。

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 二人の山行記録 
 2001(H13)年10月20日(土) 晴れ 石崎滝新道コース 登り2:18 下り43
 8:56登山口→9:41コブ→9:58頂上10:03→10:18中千軒岳10:51→11:14大千軒岳11:5412:37登山口