阿女鱒岳(1014.3m) 椴山(886.8m)          OK

 ポイント
 広い尾根なので見通しが利かず、吹雪いた時には要注意だ。熊の生息地域と思われる。余市岳の展望が素晴らしい。
落合橋コース (本文中の数字は国土地理院の地図上にある数字)

 アクセス
 小樽方向から赤井川村に向かってメープル街道393(国道393号線)を走る。キロロを過ぎて、落合に入ると、T字路があり道なりに左折して、直ぐ余市川に架かる落合橋を渡る。橋の袂の左側に林道入口があり、2台程度の駐車スペース(除雪覚悟)があった。
  国土地理院地図    周辺地図
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
 4月5日 <2003(H15)年 登り:3:39下り2:00 スキー 単独>    北の山游詩:コンコンと鳴くカラス
 今日は結構時間がかかると思い、落合橋の袂にある商店の自動販売機でお茶を1本買って、4本のペットボトル(合計2リットルに)増量する。駐車スペースが狭いので、ぎりぎりに駐車し出発する。林道の入口にはスノーモビル乗り入れ禁止の看板が睨みを利かせていた。
 尾根通しで登ろうと計画し、最初に、三角点落合(328.0m)のある尾根に登るはずだったが、林道の傾斜が程よいので、つい楽をして林道を辿る。林道は最初、余市川沿いに進むが、直ぐに尾根の下を右(南)に曲がって行く。湯沢川が近くなると、今度は左(北)に曲がって行く。
 カーブを曲がって行くと、左にキツネが死んでいた。死ぬときに苦しかったのか前足で少し雪を掻いた跡があった。腹は既に、カラスについばまれ少し内臓が覗いていた。何か重苦しい気分を引きずりながら、登って行く。尾根に上がると、小樽の尖った松倉岩が見えてくる。
落合橋を振り返る 林道の入口 三角点落合を 松倉岩が
 林道は尾根の下を大きくU字を描いて曲がるようなので、林道から尾根に取り付き410m地点までショートカットする。再び、林道に合流して進むが、この林道は左が崖状地形になっている。帰りのことを考えると、危険なので、適当なところで514の尾根に取り付く。この尾根は広いので、何所が背骨かわからない。とにかく上へ進むと、突然、広い雪原に出てしまう。
 この雪原を過ぎると鉄塔が現れる。送電線をくぐるときに、左に、松倉岩右に三角山が見える。送電線を越え553地点を進むと、また、林道を横切る。その奥には椴山の北尾根が横たわっている。
 地図では左からの方が楽そうなので、左よりに進む。638を過ぎる辺りから傾斜がきつくなり、直登をあきらめ、ジグを切って登る。すると、カンジキの跡が見えてきた。変な上り方だと思っていたが、近くになり、見ると熊の足跡だった。爪跡がはっきりしている。熊は賀老の沢川から落合滝の沢方向へ辿ったようだ。一応辺りを見回すがその気配はない。直ぐに、鈴を付けて、カセットレコーダを回す。HTMLのシンリさんには笑われるが、気休めでしかないと思っていてもこれしかない。椴山が近づく800辺りになるとまた広い雪原が現れた。
送電線の下をくぐる 林道から椴山を望む 638の傾斜で 800辺りの広い雪原
 椴山をトラバースするかどうか迷ったが、50mを登ることにした。登って行くと余市岳や岩搭のある岩倉山(1130m)が顔を出す。最後に阿女鱒岳が顔を出すが遠くに感じた。
疎林帯 余市岳を 岩搭のある岩倉山 阿女鱒岳を望む
 改めて、「椴山」の頂上に立ち、真っ白な「朝里岳」と「余市岳」、岩塔のある「岩倉山」、通過しなければならない920m峰、目当ての「阿女鱒岳」のパノラマが広がっていた。「椴山」の山頂から下るときに、スノーモビルのスタック跡に突っ込み、スキーが刺さり転倒する。
                      ←大
       朝里岳         余市岳           岩倉山              920m峰  阿女鱒岳
 「椴山」を後にして、振り返ると結構雪庇が綺麗に見えた。次に、910mと911m峰に挟まれたコルを目指して進む。右の910m峰は30m登ると頂上だったが、登る気力が無く、真っ白な山頂を見上げながら進む。頂上は直ぐそこだと思うが、体が「椴山」の時のように反応しない。ここも、スノーモビルの跡だらけだった。
椴山を振り返る 鳥の顔 910m峰を望む 910m峰の下を通過
 910m峰を過ぎてキノコを見ながらコルに下ると、再び、熊の足跡があり、今度は、賀老の沢川の方へ下っていた。先ほどの足跡の主と同じなのかわからないが、雪の上に爪跡がしっかり付いていた。足跡はかなり大きい方ではと思う。下りの足跡は少し左右に膨れているようにも見えた。再び、思い出したように鈴とカセットテープと歌を歌って歩く。912m峰を登りきると、阿女鱒岳の山頂が見えてきた。
キノコ 熊の足跡 熊の足跡 912m峰から頂上
 910m峰を振り返り、頂上の距離をGPSで測るが、910mよりも遠く高い位置にあった。ここで、愛棒に電話をして、山頂には11時と告げる。途中で、また「余市岳」が顔を出す。山頂はかなり近づいたと思ったら、スキーの先のシールを固定しているゴムが切れた。シールが金具の所から切れてしまっていたが、なるに任せて登って行くと、とうとうシールがスキーから取れてしまった。仕方が無く、右足はシール無しで登る。ウロコ板なのでかなり登れるが、時折、ズルッと後退する。山頂直下はシールが無いのでジグを切って登る。
910m峰を振り返る 余市岳を望む コルから山頂を 山頂直下
 頂上に着くと真っ白な「余市岳」があり、延々と雪原が「余市岳」の方に延びてみえた。その雪原の上にスノーモビルの跡が続いていた。遠くに「松倉岩」、余市岳から伸びるように見える尾根の上に真っ白な「這松山」、スキー場の「長峰」、平らな「朝里岳」が見えていた。
                      ←大
            松倉岩                這松山 長峰                 朝里岳 余市岳
 登っている時に、一瞬、定山渓天狗岳かと思ったくらい似ていた「岩倉山」だが、目の前にすると、似ていなかった。「岩倉山」は岩塔のある山で、よく見るとコリー犬の顔が浮かんできた。
                      ←大
 這松山 長峰                   朝里岳 余市岳       岩倉山              無意根山
 「無意根山」と「中岳」は少し遠くに霞んでいた。「羊蹄山」は肉眼では見えるが、デジカメでは駄目だった。
                      ←大
余市岳     岩倉山            無意根山 中岳         羊蹄山
 山頂も余市岳の方から来たスノーモビルの跡だらけだった。誰もいない静かな山頂で、ノンアルコールのビールを雪に刺し、カップヌードルにお湯を注ぐ。待っている間、愛棒に電話をする。
 カップヌードルを食べながら、改めて、目の前の「余市岳」「松倉山」を見る。「岩倉山」の山肌には亀裂が走っていた。最後に、煙っている「無意根山」や「中岳」を見て下山を開始する。
余市岳 岩倉山(1130m) 雪の裂け目 無意根山と中岳
 春山の雪は均一でないので、怪我のしないようジグを切って下る。スノーモビルが通ったところは油くさく、2サイクルエンジンの欠陥が浮き彫だった。
 登りは尾根通しを原則に登ったのだが、帰りは尾根が広いので、適当に滑ってしまった。落合滝の沢川が見えてきてしまったので、慌ててGPSを見て戻る。送電線下では、鉄塔が2本位下の鉄塔だったが、そのまま、下り、何とか登ってきた林道に戻る。
 =動物の死=
 林道の道端に狐が死んでいました。昨夜死んだようです。雪の上には断末魔の跡がありました。帰りには、カラスについばまれ、雪が血で真っ赤になり、毛が毟り取られていました。私も山で死んだらこうなんるんだと、寂しくなる。
 後何年、山で遊べるかと考えると、更に寂しくなる。命が短いのは乙女だけではないんだ。オヤジも同じだと思う。つい、「命短し山行けオジン」と歌う。

山行記録冬山1へ   次這松山へ   アソビホロケール山へ


 二人の山行記録
 2003(H15)年4月5日(土) 晴れ スキー 単独 登り3:39 下り2:00
 7:09落合橋→8:30送電線下→9:39椴山→10:18P912m→10:48頂上11:0813:08落合橋