赤岳(2090m)

 ポイント
 銀泉台は観光客と登山者が入り交じって訪れる観光地で、狭い未舗装道路に車が行き交っている。登山道は岩場が多く、足元は確りしているが歩き難い。山頂の北側に三角点:幌加石狩岳2078.5mがある。
銀泉台コース

 アクセス
 大雪湖の湖畔を走る上川国道(273号線)から大雪山観光道路:銀泉台(道道1162号)線に入り、銀泉台を目指して所々舗装されているダートを走る。およそ15km走り、銀泉台ヒュッテ(2005年廃業)跡の駐車場に到着する。
 国土地理院地図  GPSトラックは山の地図帳「2012.10.3」へ  Google Map
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
 10月3日 <2012(H24)年 往復9.301km 登り2:19 下り1:54>
 以前あった山小屋の跡は整地され、その奥に森林管理署の事務所とトイレがある。登山届を出して、道道1162号銀泉台線を登山口まで砂利道を辿って行く。途中にバイパスはあるが、そのまま砂利道を登って行く。砂利道のカーブの所に登山口があり、いよいよ登山道になりと思ったら、再び、砂利道に出る。砂利道を少し横切り、壊れかけた石垣の傍から登山道になる(道道はまだ上に続いている)。
森林管理署 登山口へ 登山口 道道を横切る
 東の山々の上には雲が広がっていて、こちらに向かって押し寄せて来ているようなので、青空の下で紅葉を見たいと思いながら登って行くと、第一お花畑の山腹に紅葉が広がっていた。紅葉見物、カメラマン、登山者は連なってこの光景を楽しんでいた。
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第一花園を見上げる
 青空に下で登るに連れて、紅葉した斜面の背後に、ニセイカウシュッペ山、平山、屏風岳が見えていた。
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第一花園                ニセイカウシュッペ山 平山
 ホロカイシカリ一の沢の谷からは、ニセイカウシュッペ山、平山、屏風岳などの北大雪の山々、武利岳、武華山の石北峠の山々が見えて来る。
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ニセイカウシュッペ山  平山        屏風岳  武利岳 武華山
 第一花園の斜面に差し掛かると、下から見ていた紅葉が間近で見ることが出来た。青空の下で、刻刻と変わる紅葉の色を楽しみながら登って行く。
第一花園 第一花園の登り
 第一花園からは、ニセカウシュッペ山、平山、丸山、屏風岳、武利岳、武華山、登山口、三国山も広範囲に見えて来る。
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ニセカウシュッペ 平山 丸山 屏風岳 武利 武華山         登山口 三国
 紅葉した斜面の背後に、ニセイカウシュッペ山、その隣にトゲトゲとしたアンギラスの峰が見える。谷を見下ろしと、紅葉で埋めつくされていた。登山道は大きな岩が混じって来ると、ビューとナキウサギの鳴き声が聞こえて来る。目を凝らすが、何処にも見付けることは出来なかった。紅葉した谷を見て、第一花園を後にする。
ニセカウシュッペ山 紅葉した谷 第一花園の登り 紅葉した谷

 大木を交わし、林を抜けると駒草平の峰が見えて来る。雪渓の消えてしまった岩石地帯を見上げながら紅葉したチングルマやウラシマツツジを見ながら第二花園を通過して行く。

大木を 駒草平を 第二花園
 第二花園を振り返ると、ニセイカウシュッペ山、平山、丸山、屏風岳、武利岳、武華山、三国山、西クマネシリ、ユニ石狩岳、音更山が連なっていた。
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ニセカ 平山 丸山 屏風岳  武利 武華山     三国 西クマ ユニ石狩 音更

 奥の平へ向かってゴーロ帯状の岩場を登って行くと、綺麗な苔が岩の間に生えていた。登り切ると奥の平になるが、この奥の平は国土地理院の地図では、駒草平の上に記載されている。林野庁の看板では、奥の平と表示されていたと思ったが、看板類は冬囲いされていて見ることはできなかった。紅葉越しに屏風岳を見ながら、登って行く。看板が外れた棒杭、蝦夷松を型どった「山火/注意/高山植物を/守ろう保護しましょう/至る赤岳2.●km」の看板も出てくるが

奥の平へ 綺麗な苔 奥の平 紅葉と屏風岳
 駒草に上がると、国土地理院の地形図に記載されている奥の平の背後に赤岳、三角形の烏帽子岳、黒岳が現れる。
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赤岳  烏帽子岳               黒岳
 駒草平の入口には神の田圃(たんぼ)と言われる川状の沼があり横切る。烏帽子岳に向かって登って行くと駒草平の中心になり奇岩も見えて来る。
神の田圃 烏帽子岳が 駒草平 奇岩
 駒草平には、ツガイのライチョウと思われる鳥が、何かを啄んでいた。東岳を正面に見ながら、既に消失した第三雪渓のホロカイシカリ沢に向かって下って行く。赤岳を見ながらホロカイシカリの沢に下ると、紅葉が一段と綺麗に感じる。
ライチョウ(大×) 東岳 第四雪渓 ホロカイシカリの沢
 国土地理院の地形図に記載されている奥の平付近の紅葉も見事だった。東平への登りは、再び、ゴーロ帯状になる。
地図の奥の平付近 東平へ
 東平の上がりかけると、東岳から雲が伸びてきていた。「銀泉台3.5km/赤岳0.8km」の道標が立っていた。消失さた第四雪渓の岩場を見ながら最後の登りになるが、雲がドンドン押し寄せて来ていた。岩塔の山頂に着くと、頭の上には雲が広がってきてしまった。早速、山頂標識で記念写真を撮す。
東岳を 最後の登り 岩塔の山頂 山頂標識(大×)
 岩塔の横から雄滝の沢方向を見ると、平らな小泉岳、白雲岳、旭岳、北海岳が雲に覆われだしていた。
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小泉岳     白雲岳       旭岳     北海岳
 岩陰で、ココアを飲みながら一息いれていると、雲が押し寄せて来る。天気が悪くならない内にと、三角点:幌加石狩岳2078.47mを目指す。遮る物が何もないので、稀にある高山植物を避け飛び石伝に三角点を目指す。三角点の岩場に到着して、烏帽子岳方向を見ると、旭岳、北鎮岳、凌雲岳、烏帽子岳、黒岳、天塩岳、ニセイカウシュッペ山にも雲が垂れて来ていた。
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旭岳     北鎮岳  凌雲岳  烏帽子岳  黒岳 天塩岳     ニセカ

 三角点を撮して、直ぐに引き返そうと思ったら、男性が私の後ろから従いて来ていてびっくりする。山頂に引き返し、愛棒と合流する。下山の準備をしながら、山頂の岩場に休んでいる人が居なくなるのを待って、岩場の一番上に上がり、愛棒に撮してもらう。下で、驚いている人がいるがどうやら、三角点まで行った男性だった。どうやら、中国人らしく、その男性も岩場に上がって来た。私は愛棒からカメラを受け取り、眼下のコブや間近の烏帽子岳を撮す。

三角点 赤岳山頂 眼下のコブ 烏帽子岳
 岩の上からは遮るものが無いので、小泉岳、白雲岳、五色岳、旭岳と見回せ、雄滝の沢川の源頭も覗ける。
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小泉岳      白雲岳     五色岳     旭岳
 旭岳、北鎮岳、凌雲岳、烏帽子岳、黒岳と見回すが北鎮岳には雲がかかって来ていた。
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旭岳       北鎮岳   凌雲岳   烏帽子岳    黒岳
 烏帽子岳方向には、ニセイカウシュッペ山、三角点の幌加石狩岳、屏風岳、武利岳と見えていたが、武華山は雲に隠れてしまっていた。東側から厚い雲が押し寄せてきていたので、岩から下りて下山をする。
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烏帽子岳    ニセイカウシュッペ 幌加石狩岳  屏風岳  武利岳

 天気の変わらない内にと、小泉岳の分岐から東平に下り出す。東平を過ぎた当たりで、慌ただしくヘリコプタが飛んで行った。地図の奥の平に下りながらニセイカウシュッペ山を眺めると日の光に包まれていた。

小泉岳分岐 東平へ ヘリコプタ(大×) ニセイカウシュッペを
 駒草平を眺め、ホロカイシカリ川の沢に向かって下って行く。神の田圃を渡る時に、北側に奇岩を発見する。駒草平を過ぎて、
駒草平を 神の田圃の奇岩 ウラシマツツジ(大×) 第二花園へ

 奥の平へ下って行くと、綺麗な色に染まった木が目を引いた。第二花園に下って行くと、真っ赤な色やオレンジ色に染まったナナカマドが綺麗だった。

奥の平へ 奥の平の紅葉 第二花園の紅葉
 第一花園からはホロカイシカリ一の沢の紅葉を見ながら下って行くと、「第一花園」の看板を見付ける。沢を過ぎると小さな草の紅葉が綺麗だった。駐車場に下りると、平日にも関わらず満車に近かった。
 車で道道を下って行くと、第一花園から見たホロカイシカリ一の沢の紅葉が綺麗に見えた。
ホロカイシカリ一の沢 第一花園(大×) 小さな草の紅葉(大×) 道道から

 =道路考=
 大雪山観光道路:銀泉台(道道1162号)線は、西の旭川旭岳温泉(道道1160号)線と繋げて、旭川大雪山層雲峡(道道212号)線として大雪山を横断する計画だったが、2000年(平成12年)に中止となった歴史のあるとはあまり知られていないようだ。もし、完成していたら、大雪山系は破壊されていたと思う。今後も、貴重な自然を大切にしたいものだと思う。

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 二人の山行記録(遊びの時間含む)
 2012(H24)年10月3日(火) 晴れのち曇り 往復9.301km 登り2:19 下り1:54
 8:12銀泉台駐車場→8:22登山口→8:44第一花園→第二花園→9:27看板→9:27神の田圃→駒草平→10:04銀泉台3.5km赤岳0.8km→10:31赤岳(幌加石狩岳往復17分)11:02→11:21至る銀泉台3.5km赤岳0.8km→駒草平→11:52神の田圃→11:53看板前(昼食)12:04→第二花園→12:39第一花園→12:59登山口→13:07銀泉台駐車場