1 旅立ち![]() 小樽の天狗山から、海を見るとフェリーが赤防と白防の灯台の間を抜けて行く光景が目に入りました。空は真っ青で、赤岩山と港が綺麗に見えました。 そうこうしている間に、小学校の校歌で「たなびく雲に映えわたる、港の空青・・」とか、高校の校歌の「小樽湾頭遙かシベリア・・・」など懐かしく思い出されました。 ![]() |
天空は水色に 海は群青色に塗られ その境目は 水彩のように薄れ 赤岩は残雪をわずかに残し 港は眼前にある 昔の面影を残しながら フェリーは赤と白の灯台の狭間を 抜けなんとする 蝦夷(えみし)より 熊襲(くまそ)の民を送る 空と海の狭間に 白い鳥が群れをなし 翼を返すたびに 空の色 海の色に染まる 時折 赤岩を通りすぎる時には 姿なく 鳴き声が残るのみ 鳥も人も旅立つ季節 どこへ行きますか だれと行きますか 一人で行きますか 2000年4月20日 小樽天狗山にて |
![]() 人生の詩もくじへ 次人生の応援歌へ 北の山遊詩へ ![]() |