星置山(961m)=鐘の丘=北峰(950m)

 ポイント
 手稲山西峰の西に位置するピークで鐘の丘と呼ばれている。迫力ある手稲山と西峰が間近に見られる。
滝の沢ルート

 アクセス
 国道5号線から金山線(星置)に入り、金山線の宮町取水場入口近くに駐車する。
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 4月17日<2009(H21)年 往復ツボ足13.851km 登り3:00 下り1:59>
 早朝、愛棒に宮町取水場前まで送ってもらい、帰りのための自転車を押しながら遊歩道を辿る。遊歩道の看板があり、その支柱に自転車を括りつけ出発する。遊歩道にはすでに雪が消え、その分滝の沢川の水量が増したようだ。遊歩道から一旦、林道に出ると金山1号橋が現れ、その向こうにはゲートがある。橋を越えると道端には坑口が現れる。この上にもコンクリートの構築物がある。
遊歩道の看板 砂防ダム 金山1号橋 坑口跡
 林道は、綺麗に整地され、金山鉱山時代の住居跡なのか石垣が続き、レンガ作りのカマドも現れる。左右に出現する産業遺跡を見ながら辿ると、立派な滝の沢橋が現れ、「エコマネジメント(株)手稲事業所」の建物が建っている。後で、何か音がしたと思ったら、社員の乗用車が通るところだった。間もなく、滝の沢分岐に差し掛かり、川沿いの崖に作られた遊歩道に入る。
石垣の続く道 レンガ作りのカマド 滝の沢橋 滝の沢分岐
 新しい丸木を束ねた橋を渡り、滝の沢川の左岸の道を辿る。硬雪の道の奥には真っ白な950m峰が覗いてくる。道端にはコンクリートの壁が現れるが、これも産業遺跡なのだろうか。
丸木橋 滝の沢の清流 950m峰 コンクリート壁
 滝の沢川に流れ込む沢にはツララが見られた。滝の沢川をどうやって渡ろうかと思っていたら、丸木橋が見えたが、雪の段差で渡れない。仕方が無く、その隣りに何時落ちても不思議でないスノーブリッジがあり、足を踏み入れてみる。意外と確りしているので、恐る恐る飛び越し、帰りは無理だろうと思いながら振り向く。遊歩道の脇に「滝の沢の滝」の看板がある。階段状の滝で、滝壷があるかは不明だ。滝の沢川がカーブする所から真っ直ぐ東に伸びる尾根に取り付く。尾根上は笹が立っていたが、北側の斜面よりを登って行く。藪尾根を登って行くと、手稲山や650m峰が木立越しに見えるがすっきりしない。真っ白な713m峰が現れ出す。
ツララ 丸木橋とSB 滝の沢の滝 713m峰
 石狩湾が見え出すと、尾根に上がる。今度は713m峰から650m峰に延びる尾根を辿る。傾斜が急になると手稲山や950m峰が見え出す。
石狩湾 尾根 手稲山 950m峰(↑大)
 いよいよ最後の急登になるだろうと思ったら、目の前に切り立ったコブが現われる。このコブは登らず、右から巻いて登って行くが、右側は北向きなので斜面はカリカリだった。幸い、長靴の中で足が動かないようにと、簡易アイゼンを付けていたので、なんとか登れた。登り切り、振り向くと石狩湾が望めた。北峰(950m)の山頂は倒木だらけだった。小樽港は石倉山と伴に霞んで見えた。
950m峰 石狩湾 北峰(950m) 小樽湾を
 西側には真っ白な白井岳、余市岳、朝里岳、少し離れて奥手稲山、春香山、和宇尻山が連なっていた。青い海が始まる際からは小樽港が覗いていた。
                     ←大
白井 余市 朝里岳          奥手稲山        春香 和宇尻 小樽
 北峰(950m)に上がると、左から、手稲峰、ネオパラ山、手稲山、西峰、星置山と手稲の峰が連なっていた。
                     ←大
手稲峰  ネオパラ山      手稲山     西峰              星置山
 北峰(950m)の最高地点に近づくと、雪庇越しに石狩湾が望めた。今度は、平らな尾根を星置山に向かって辿ると、コルから無意根山、と定山渓天狗山が望めた。星置山が近づきだすと、石狩湾が望めるようになる。星置山の山頂には木立が見える。
北峰(950m) 無意根・定天 石狩湾を 星置山
 山頂に上がると真っ白な白井岳と余市岳、羊蹄山が見えて来る。登り切ると神威岳と烏帽子岳が待っていた。手稲山は西峰を伴い、本当に間近に見える。星置山から下って行くと直ぐに着きそうな近さだが、西峰は何処からも取り付けないように見えた。本心は登れたら登ってみようと思っていたが、自分の能力では無理だと諦めが付いた。星置山の山頂は奥まっていて海が広がって見えないので、北峰(950m)に引返す。歩きながら鐘の丘は、このなだらかな所の方が良いのではと思う。
白井・余市岳 羊蹄山 神威岳と烏帽子 手稲山
 歩き出しながら見る北峰(950m)は、山らしく見え、朝里岳の岩塔や小樽の山々も霞んで見えた。定山渓天狗岳も迷沢山の尾根越しに、頭だけ連なって見えていた。振り返ると、手稲山が笑っているような顔をしていた。
北峰(950m) 小樽の山々 定天 手稲山を
 星置山を振り返りながら尾根を帰ると、途中にコブがあった。北峰(950m)はなだらかだが、東側は切れ落ちていた。ピークに上がると銭函天狗山が望めた。煙った青い海を見ながら、ココアを飲み暖かな春の陽射しを受けながらくつろぐ。
星置山を 途中のコブ 北峰(950m) 銭天
 最後に白井岳、余市岳、朝里岳、奥手稲山、春香山、和宇尻山、小樽港を一望する。登って来たときに見た風景と同じなのだが、去るときには何かが違うようだ。
                     ←大
白井 余市 朝里岳          奥手稲山        春香 和宇尻山
 最後に、オタナイの沼を見て、北峰(950m)を後にする。下りのカリカリ急斜面は、登って来たときよりも緩んでいたが、気を抜かないで下って行く。途中のコブに上がってみたが、雪が融けて藪になっていた。後は、一目散にタチグリをしながら下って行く。途中713m峰に寄り、その尾根を下ろうかとも思ったが、もう気力が失せ元来たトレースを下る。遊歩道に出て、改めて、滝の沢の滝を見る。滝の沢川の支流のSBは少し上流のを撰ぶ。林道に出て、再び、産業遺跡巡りをして帰る。湿地にはミズバショウが咲いているが、先が茶色で綺麗に見えない。地下の坑道の換気をしていたのか、赤錆びた換気扇が見える。
オタナイの沼 滝の沢の滝 ミズバショウ(×大) 換気扇
 帰りに、乙女の滝に寄ってみる。産業遺跡の構築物や布基礎、コンクリート枠などを見ながら奥へ進む。乙女の滝は水量が多く、滝壷から水が浮き出たように見える。
 自転車で帰る途中に、星置の滝にも立ち寄る。滝見の場所には小さな子供連れのご夫婦が寛いでいたが、私が行くと場所を空けてくれた。
構築物 コンクリート枠 乙女の滝 星置の滝
 =山名考=
星置川の源頭の山なので、星置山と呼んではどうでしょうか。勝手に名前を付けるなと憤慨される方もおられると思いますが、961m峰では何とも味気なく、また、国土地理院の改定があれば、標高が変わってしまうこともあります。北に950mのピークがありますが北峰とし、鐘の丘は、北峰と本峰の間の呼称としてはどうでしょうか。意味合いは違いますが、ニセコのチセヌプリとシャクナゲ岳の間のビーナスの丘のように愛されることを願います。

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 山行記録
 2009(21)年4月17日(金) 晴れ 往復ツボ足(一部簡易アイゼン)13.851km 登り3:00 下り(乙女の滝立ち寄り)1:59
 6:39宮町送水場前→6:53ゲート→6:53乙女の滝前→7:24滝の沢分岐(直ぐ丸木橋)→7:52丸木橋(直ぐ滝の沢の滝)→7:59尾根取り付き→8:42尾根に上がる→9:19コブ(右へ)→9:24北峰(950m)→鐘の丘→9:39頂上9:41→鐘の丘→9:58北峰(950m)10:18→10:24コブ→10:37尾根を下る→10:54丸木橋→11:09滝の沢分岐→11:39乙女の滝11:49→11:53ゲート→12:00宮町送水場前