ユニ石狩岳(1756m)十石峠(1576m)

 ポイント
 林道の状態も良く、登山道も台風で倒木があったところを除くと良いが、駐車場が人気の高い割には小さいので、他人のことを考えて駐車しよう。苔生した様子、鳴兎園、大崩れ、小崩れ、十石峠と見所が多い。運が良ければナキウサギの鳴き声が聞こえる。晴れていれば大展望が広がっている。
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
由仁石狩林道コース

 アクセス
 国道273号線沿いに「ユニ石狩岳登山口」の新しい看板がある。看板は大雪湖から来た場合見難いが、青い看板のある「三国橋」の手前で右折する。直ぐに、「由仁石狩林道」の古い看板のあるゲートに着く。ダイアル錠のナンバーは上川中部森林管理署本署0166-61-0206または上川事務所01658-2-2001に電話して教えてもらおう(土日休み)。
273号線沿いの看板 林道ゲートの看板

 国土地理院地図 GPSトラックは「山の地図帳2004.9.18」へ 周辺地図
 9月18日<2004(H16)年 往復7.220km 登り2:32 下り1:40>
 登山口の駐車場に着くとご婦人二人組みが準備をしていた。駐車スペースがちょっと窮屈そうなだったので、ご婦人一人の準備を待って、準備をしていた出やすい所に駐車する。登山口には立派な「石狩岳登山口」の看板があり、登山届ポストが設置されていた。相棒が登山届を書いている間、看板を見るとユニ石狩岳は3.5kmの表示があった。登山届を書き終えて、川原のような登山道を歩き出すと、急に陽射しが強くなり、音更山から派生するコブの紅葉が綺麗に見えた。陽射しが強いので、サングラスを取り出そうとするが、相棒のサングラスは車の中に忘れてきたのに気が付いた。まだ、何分も歩いていないので、走って取りに帰る。やれやれと思い、また、川原のような登山道を歩き始める。川沿いになり一つ目の丸木橋を渡るが、愛棒はへっぴり腰でぎこちない。
登山口 川原のような道 音更山のコブ 一つ目の丸木橋
 一つ目の丸木橋を渡って間もなく、また、二つ目の丸木橋を渡ると、過ぐに「ユニ石狩岳方面←」の道標があった。この先で、倒木が道を塞いでいたので、よじ登って倒木沿いに迂回するが、道が見つからない。仕方なく元の地点まで引き返すと、倒木を越えて直ぐの沢沿いに道があった。どうやら、沢を越えてしまったようだ。後から来る人が迷わないように枝で塞ぐ。これから、紅葉した潅木の中や苔生した登山道を登って行く。
二つ目の丸木橋 「ユニ石狩岳方面←」 紅葉した潅木の中 苔生した登山道
 苔生した登山道を登って行くと「鳴兎園」の看板が立っていた。道端には、ゴゼンタチバナの赤い実やクロマメの黒い実がなっていた。
鳴兎園 ゴゼンタチバナ クロマメ
 。大崩れに差しかかると、音更山から派生するコブに小さな岩塔が紅葉紅葉と青空に挟まれて見えていた。大崩れは海の岩場のようで、楽しいが、愛棒は苦手のようだ。振り返るとV字の谷に挟まれて大雪山の白雲岳が遠望できる。大崩れを見上げると、頂上まで続いているような大きさに見える。
音更山の岩塔 大崩れ 振り返ると白雲岳 大崩れを見上げる
 小川の流れる音を聞きながら紅葉の谷を登ると、次は小崩れに出るが、大崩と小崩れの境目があるという実感はなかった。振り返ると紅葉のV字の谷に挟まれた黒岳とニセイカウシュッペ山が見えていた。また、紅葉の林の中を歩く。
小川の流れと紅葉 小崩れを登る 黒岳とニセカ 紅葉の林の中
 紅葉の林は直ぐに途切れ、岩だらけの登山道となる。その後は、紅葉した潅木が登山道の脇を埋めていた。右を見ると、音更山のコブが青空をバックに一段と凛々しく見えてくる。
岩だらけの登山道 潅木の紅葉の中を 潅木の紅葉 音更山のコブ
 十石峠はまだかと上を見上げると、紅葉した真っ赤なウラシマツツジが逆光を浴びて光り輝いてみえる。左を見ると目指す頂上が綺麗な姿を現す。後ろを見ると、大雪山とニセイカウシュッペ山が大きく見え出す。高山植物の中で、登山道が二手に分かれるが、真っ直ぐな道を選びようやく十石峠に着く。
紅葉のウラシマツツジ 目指す頂上 大雪山が谷から 山頂と十石峠
 山頂を見上げる位置にある十石峠からは大展望が得られ、大感動のひと時を与えてくれる。真正面にニペソツ山その左奥にウペペサンケ山が見える。右手にはコブを挟んで憧れの石狩岳と音更山の雄姿が見える。十石峠から振り返れば大雪山の全容が見渡せる。
ウペペとニペソツ 石狩岳(奥) 音更山 大雪山
 先行の二人連れのご夫人は早くもうコブを登って音更山方面へ行かれたようだった。
           ←大
石狩岳     音更山
 一度、林の中のコルへ下り頂上目指して最後の急な登山道を登る。登山道は紅葉した高山植物の中を登って行く。時にはジグザグに、小石に脚をとられながら登って行くと頂上が見え出す。一息入れ大雪山を見ると、沢から水蒸気が立ち込めている最中で、白雲岳は雲に覆われてきていた。
紅葉した高山植物 ジグザグの登山道 頂上が見え出す 大雪山
 山頂は遮るものがなく、大パノラマが広がっていた。
                     ←大
石狩岳        音更山        高根ケ原  大雪山
                     ←大
ニセイカウシュッペ 平山 屏風     武華山  北見富士
                     ←大
ピリベツ  西クマネシリ 南クマネシリ      ウペペサンケ ニペソツ
 十石峠はコブの上にあり、数人が到着したところだった。少し早いが、誰も居ないブランチ気味の昼食をとる。山頂標識は大雪山をバックに撮れるが、石で囲まれただけなので、グラグラする。ユニ石狩岳には三角点が無いが、三角点らしき石が無造作に岩と同じ扱いを受けていた。余りにも、良い天気なので、先週の平山に引き続き暫し昼寝をする。昼寝をしていると数人が上がってきてしまった。慌てて、寝ぼけ眼でシートをたたんで、山頂を明渡すことにする。
 登ってきた一人のご夫人が、山座同定を始めた。どうやら、北見方面から来られたようで、薄っすらと肉眼では見える斜里岳を見つけて、その付近に仁頃山を探していた。私は余りにも三角なのであれが北見富士ですかと尋ねたら、そうだと言う。山は詳しく、あれが雄阿寒岳、雌阿寒岳、阿寒富士と同定する。
 大雪山方向を向いて、山座同定が続くが、先週ニセイカウシュッペ山へ行ってきたといい、HPの人はその時は平山だったと言う。愛棒は堪らず、私も先週、平山へ行って来たと言い、HPの名前を確認すると「アソビホロケール山」だと言う。何時も娘さんと見ていると付け加えてくれた。愛棒も私も嬉しくなり、そのHPは私達です、これからもよろしくとお礼を言うと、見たとき「アソビホロケール山」さんだと思ったと言う。何処かで会えると楽しみにしていたと言われ、大いに照れる。記念に山頂のワンショットを撮らせていただく。
 人気の山らしく次から次と登ってくるので、早々に引き上げる。帰りは紅葉のコルを通り、十石峠に立ち寄らず、下山する。
頂上(大×) 十石峠 頂上の賑わい 紅葉のコル
 下山は大雪山を真正面に見てとなるが、朝よりも雲が多くなってきているようだった。下山時に大きな犬を連れたご夫婦に出会う。今日は時間がないので十石峠だけに登ったようだった。十石峠だけでも十分満足する展望だと思う。
 鳴兎園に指しかかったので、立ち止まって耳を澄ます。目の前に小さな動物が動いていた。ナキウサギかと目を凝らすが、シマリスだった。更に、粘って耳を澄ますと、ナキウサギ特有の「チーッ」という鳴き声が聞こえた。もう少し、聞いていたかったが、下が騒々しくなってきた。どうやら縦走者と思われるご一行さんが登ってきていた。帰りは、ティッシュ3枚を回収する。登山口に立つ「大変ご苦労様でした」の看板を見てほっとする。
大雪山を見ながら 大崩れと清流 登山口に

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 二人の山行記録(遊びの時間も含む)
 2004(H16)年9月18日(土) 晴れ 往復7.220km 登り2:32 下り1:40
 7:24登山口→7:29丸木橋→7:34丸木橋→8:05鳴兎園→8:17大崩れ→8:39小崩れ→9:08十石峠→9:56頂上10:44→11:08分岐→11:24大崩れ→11:34小崩れ→11:56鳴兎園→12:24登山口