空沼岳(1251m)

 ポイント
 3つの沼、2つの山小屋があり、変化に富んでいる。札幌近郊で最も人気のある山だ。空沼展望台への踏み跡は、殆ど無くなったようだ。
万計沢コース

 アクセス
 札幌から支笏湖に向かう道路で、常磐を過ぎて真駒内スキー場のカーブを右に行くと、突き当たりに採石場があり、その中を通って、奥まで進む。始めは採石場の中なので、登山口があるとは思えないが、とにかく中へ入る。採石場の中には道標があり、奥へ進みそらぬま橋を渡る。以前は、さらに奥へ進むと駐車場と小屋があったが、今は、林道崩壊で300m手前で行き止まりとなっている。そらぬま橋から380m地点に一番広い駐車場所があり、そこに停めるのが無難だ。
 国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帖「2020.7.17」へ 周辺地図
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
 7月5日<1998(H10) 登り2:56 下り2:27)>
 今日は、娘が札幌ビール園でフリーマーケットだったので、送り迎えしなければならず気分的に焦る。一旦、常磐を過ぎて真駒内スキー場の方へ入ったが、間違いかと引き返し、真駒内カントリーまで行ってしまう。再び、常盤から入り直し採石場の中を横断すると、そらぬま橋の手前に駐車していた。てっきり、林道が悪いのかと思い橋の袂に停めて、林道を歩くと、登山口前の駐車場まで車で来れた。
 登山道は濡れていて滑りやすかった。万計沼と真廉沼で写真を写す。山頂に上がると、ヒマワリの殻が散乱していた。ヒマワリの種を入れたと思われるアルミ容器も放置されマナーの悪さに憤慨する。山頂は、霧で何も見えなかった。
万計沼 真簾沼 山頂
 帰りは、ゴゼンタチバナ、アカモノ、コケモモなどを見ながら下って行く。
 
 7月17日<2020(R2) 往復18.285km 登り3:42 下り2:44 >
 林道のどん尻まで車で入って見ると、2台の車が路駐していた。路駐は嫌なので、車の旋回スペースでUターンしようとしていたら、2台の車が来ていた。何とか交わして元来た道を引き返し、そらぬま橋から380m辺りにある駐車場(6台?)に停める。すれ違った一台も引き返して来て私の傍に停めた。
 準備を整え、林道を歩いて登山口へと向かうと、林道崩壊の手前に、道標「登山口300m」が立っていた。崩壊した林道は岩だらけになり、地肌の岩も見えていた。やがて、小屋が見えて来る。小屋の中で、登山届名簿に記入する。
登山口300m 崩壊した林道 沢沿いの道 小屋
 小屋から真駒内川を渡ることになるが、苔の岩にステップしてしまい水に漬かる。梯子状の橋を渡ると道標と標柱「空沼登山口367m」があった。単純に計算すると、山頂までは884m登ることになる。万計沢川右岸沿いを辿るとナラノやハリキリの大木が見られる。
登山口 ナラノ大木 ハリギリ
 ネームプレートの付いたダケカンバやクイズの木も見られた。看板の裏にあるはずの答えは、錆びて地べたに横たわっていた。木に括りつけられた道標「→空沼岳」も見られた。
ダケカンバ 問いかける木 答え →空沼岳
 小さな沢を渡ると、小沼(湿地)が現れる。次に、道標「万計山荘2.7km」が現れ、奥へと進んで行くと、再び、小川を渡る。
渡渉 小沼 万計山荘2.7km 渡渉
 連続して小川を渡ると、道標「万計荘まで2.3km」道標「万計荘まで1.9km」が現れる。倒木を交わしながら登って行くと、笹薮からガサガサと音がする。よく見るとシカだった。
渡渉 万計荘まで2.3km 万計荘まで1.9km シカ
 沢沿いになると、丸木を並べた道が続く。この次に、万計沢川に架かる梯子状の橋を渡る。倒木を交わし、足元ばかり気にしていると、突然木に頭を数回打ち付ける。硬膜下血腫にならないかと心配になる。道標「万計荘まで0.5km」道標「青沼すぐそこ/万計荘まで0.3km」立て続けに現れる。青沼は下山時に見ようとパスする。
丸木の道 万計沢川の橋を 万計山荘0.5km 万計山荘0.3km
 滝が現れ、沢沿いの道を登りきると万計沼に到着する。万計沢川を渡って、修復再開した空沼小屋(旧秩父宮ヒュッテ)を見に行く。
沢沿いの道 万計沼 空沼小屋
 万計沼は空沼小屋の畔から見るのが一番奇麗に思う。
                     ←大
万計沼
 沼の畔には筏も復活していた。沖には、湖畔に沿ってロープが張られている所を見ると、ロープから出るなと言うことか。乗ってみよと思ったが、船着き場が不安定なので止めた。空沼小屋を一周して、万計山荘に向かう。
空沼小屋 万計山荘
 万計沼を眺めて、山頂へと向かう。
                     ←大
万計沼
 沼の畔には道標「←登山口」と看板「真簾沼1.6km/龍神地蔵1.7km/札幌岳分岐3.2km/空沼岳3.5km」立っている。道端のゴゼンタチバナを眺めながら、ササ刈りしたてと思われる登山道を登って行く。真簾沼が近づくと、棒杭だけがあり、そこから沼へと入って行くと、足元にハイオトギリやイトキンポウゲが咲いていた。
道標 ゴゼンタチバナ ハイオトギリ イトキンポウゲ
 海岸の様な岩場を歩いて沼辺に向かい、暫し、沼を眺める。
                     ←大
真簾沼
 沼から龍神地蔵を拝んで、急な山道を登って行く途中で、二人の若い男性に追い越される。コブを登り切り、コルへと下って行く。最後の登りで尾根に上がると、札幌岳への縦走路の分岐がある。縦走路は、藪が濃くなってきていた。主稜線を登って行くと、羊蹄山が見えて来る。山頂に辿り着くと、先ほど追い越していった二人の若い男性が憩っていた。
龍神地蔵 札幌岳分岐 羊蹄山 山頂
 山頂から南西方向は辛うじて雲の切れ目で、漁岳、羊蹄山、小喜茂別岳、喜茂別岳、狭薄山と見えた。山頂から展望が無いので、空沼を見ようと、岩稜の南側に行き、藪漕ぎをする。12年前に来た時よりも踏み跡が不明瞭で、藪も濃くなっているようだった。それでも我慢して藪漕ぎをするが、30分位経過しても空沼展望台に着かない。GPSを見るとまだ6割位しか着ていないので、諦めて引き返す。
 引き返す途中で、踏み跡を見失い、強烈な藪漕ぎに加えハイマツに行く手を阻まれる。気が付けば、リングワンダリングをしてしまっていた。気を取り直して、右側に僅かに見える山並みを確認しながら、山頂へと引き返す。帰りは、ササが逆目なので半端ない抵抗にあう。ようやく、山頂の南端に出られた。帰りは行きの二倍かかった。
 山頂の南端では女性が昼食中だったようで、私の姿を見て驚いていた。何処へ行って来たのかと聞かれて、空沼を見に行って来たが、展望台まで到達出来ずに引き返したと告げる。山頂では、女性陣が憩っていたので、北の山頂にも行かず。入口付近に座り、愛棒に電話をする。愛棒は、もう下りて来たのかと驚くが、まだ山頂だと告げると、なお驚く。山頂で電話が繋がって良かった。
                     ←大
漁岳                        羊蹄 小喜茂別 喜茂別 狭薄山
 山頂に咲いていたフレップを写して下山を開始する。藪漕ぎで体力を消耗してしまい思うように足が進まない。途中で、先ほどの女性に追い抜かれる。真簾沼に着き、昼食をしながら暫し休む。
 少し体力が回復したので、道端にアカモノの咲く登山道を下って行く。万計沼では、ベンチに座り休憩する。万計沼から流れ出る所を振り返り、下って行く。見上げるとツルアジサイが咲いていた。
フレップ アカモノ 万計沼からの流れ ツルアジサイ
 登りで青沼を見ていなかったので、立ち寄る。
           ←大
青沼
 家に帰って、脛や腕を見たら、たんだらけだった。
 8月19日<1996(H8) 登り3:15 下り2:30)>
 登山口があるとは思えない殺伐とした採石場の奥に入って行くと、橋があり半信半疑で渡って行く。林道のどん尻に駐車場があり登山口に着いたことがわかる。鉄製の橋を渡り登山が始まる。単調な道を登って行くと、万計沼に辿り着く。万計山荘の前に広がる沼の辺で一休みする。万計沼では大学時代友達と来て筏に乗ったが、その筏は既に無かった。
 次に真廉沼に向かい、沼の辺で記念写真を写す。次に、コブを越えて、札幌岳の分岐に上がり、山頂を目指す。早速、何十年か振りの山頂に立ち記念写真を写す。
 山頂からは、札幌岳、羊蹄山、尻別岳、狭薄山、恵庭岳、支笏湖、樽前山、藻岩山、砥石山などが360°見渡せたが、あっと言う間に霧に包まれてしまう。昼食中、シマリスが人懐っこく傍まで来て食べ物をねだる。愛棒は例によって、キャーキャーと大声を上げるが、手渡しでご飯やソーセージの欠片を渡していた。
万計沼 真簾沼 山頂
 空沼の見える展望台へは足を伸ばすことは無かった。
 帰りは、ホツツジ、ヤシオツツジ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、ヤマハハコ等を見ながら下って行く。
 万計沼を過ぎると青沼があり立ち寄って見る。
 10月31日<1999(H11) 登り3:14 下り2:40)>
 今日は天気予報があまり良い天気だはなかったので、定山渓の小天狗岳に行こうと思っていたが、朝になって余りに天気が良いので、空沼岳へ登ることにした。採石場奥のそらぬま橋を渡り林道を進むが大きな水溜まりがあったり道が悪いので、橋の袂に停めることにして引き返す。登山口に辿り着くと1パーティが記帳していた。準備を終え、出発するときに1台の車が到着する。橋を渡って登山を開始するが、道は泥んこで大変だった。万計沼に辿り着いて記念写真を写す。真廉沼を横目で見ながら山頂へと急ぐ。道に霜が目立ちだし、札幌岳の分岐手前では凍っていて滑りやすかった。
万計沼 山頂
 頂上手前で、ようやくハイマツが出てくる。山頂に辿り着くと1パーティが憩っていた。風があり寒いので、ハイマツの陰に隠れ昼食とする。
 頂上からは、狭薄山が近くに、恵庭岳、支笏湖、尻別岳、羊蹄山、藻岩山などが見えた。空沼小屋の赤い屋根も眼下に見えていた。後続者の3人はバラバラに登ってきていた。
 帰りは、泥んこ道ばかり気になる。途中で3人に追い抜かされる。

二人の山行記録もくじへ    次空沼岳沼巡りへ    アソビホロケール山へ

 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2020(R2)年7月17日 晴れ 単独 往復18.285km 登り3:42 下り2:44
 6:37駐車場所→6:41登山道入口0.3km→6:46小屋→6:49橋:登山口→7:18小沼→7:20万計山荘2.7km→7:32万計山荘2.3km→7:42万計山荘1.9km→8:13橋:万計山荘0.8km→8:26万計山荘0.5km→8:26万計山荘0.3km:青沼→8:37万計沼8:469:32真簾沼9:39→→9:41龍神地蔵→10:07空沼岳0.7km→10:26分岐→10:34空沼岳山頂(空沼展望台へ彷徨:引き返し地点10:35到着12:04)12:12→12:20分岐→12:34空沼岳0.7km→13:00真簾沼(昼食)13:2213:55万計沼13:5714:04青沼14:05→14:09万計山荘0.5km→14:18橋:万計山荘0.8km→14:37万計山荘1.9km→14:43万計山荘2.3km→14:51万計山荘2.7km→14:52小沼→14:56万計山荘3.2km←15:12登山道入口:橋→15:17登山道入口0.3km→15:21駐車場所
 1999(H11)年10月31日(日) 晴れ後曇り 登り3:14 下り2:40
 8:45登山口→9:30万計沼→11:10真簾沼→11:51T分岐→11:59頂上12:33→12:40T分岐→13:19真簾沼→14:56万計沼→15:13登山口
 1998年(H10)7月5日(日) 曇り 登り2:56 下り2:27
 橋→15登山口→1:27万計沼→22真簾沼→40T分岐→6頂上→7T分岐→33真簾沼→36万計沼→1:01登山口→10橋
 1996(H8)年8月19日(月) 晴れ後霧 登り3:15 下り2:30
 登山口→1:20万計沼→40真簾沼→40T分岐→20頂上