積丹岬自然遊歩道
=シララ姫の小道=
【ルシ岬 積丹岬 サネ岬 島武意(simamui)海岸(屏風岩・タケノコ岩) 出岬 出岬灯台 笠泊海岸 女郎子岩(jorokoiwa) ピリカ岬】
    三角点(留志岬:120.37m 出岬:130.30m 幌武意:138.34m)
コース別 積丹岬 島武意・笠泊 島武意・女郎子岩 幌武意→女郎子岩

 ポイント
 遊歩道の入口は、島武意(大駐車場 冬期閉鎖)、女郎子岩(6台)、幌武意(なし)の三か所ある。島武意から出岬灯台までは舗装道路が延びている。その他は登山道で所々に木段が設置されている。展望デッキは島武意(2か所)、出岬灯台、笠泊海岸、女郎子岩にある。

 アクセス
 国道229号を積丹方面へ向かう。美国を過ぎて婦美から道道野塚婦美913号線へ右折すると、始めに幌武意の入口、次に女郎子岩の入口がある。積丹キャンプ場へ右折し、上って行くと島武意の大駐車場がある。この駐車場の右上に島武意海岸に下るトンネルや「シララ姫の小道」と呼ばれる自然遊歩道の入口、積丹岬への作業道がある。
  国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帳「2017.11.7」へ 周辺地図
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
キャンプ場へ 駐車場の上が散策路 積丹岬入口 遊歩道の案内板
積丹岬コース
 10月15日<2009(H21)年 駐車場〜無線方位そ所往復3.064km 54>
 最初、遊歩道の舗装道路を登って行くと、左に分岐する砂利道がある。入舸町を横目で眺めながら辿って行くと、アンテナ群が見えてくる。
遊歩道を 遊歩道から左へ 入舸町を アンテナ群が見えて
 アンテナのある所は意外と見通しが悪い。NHKのアンテナが一番高そうなので、登って見ると藪に三角点(留志岬:120.37m)があった。そこから、積丹出岬灯台が見える。積丹岳は相変わらず雲がかかっているが、海側は雲が取れて来て黒松内の港や夫婦岩が見える。道の奥には無線方位信号所(ビーコン局)が見える。
三角点 三角点から灯台を 黒松内の港を ビーコン局
 「デファレンシャルGPS局」と「積丹岬無線方位信号所レマークビーコン局」の看板が立っている門から中に入って行くと、残念ながらビーコン局の奥には道が延びていなかった。ルシ岬と積丹岬は見られないが、神威岬が遠望された。
                     ←大
神威岬              ルシ岬・積丹岬方向
 帰りは笹薮が邪魔するが出岬を見ながら、見易い所を探しながら辿る。海は見えないが鋸のような海岸線に連なる岬の中にピリカ岬を見つける。振り向けば、入舸の港が見えていた。
出岬を 出岬 ピリカ岬を 入舸の港
 黒松内の港には夫婦岩が見える。風の無いところは暖かな日溜まりだったので、モンキチョウが最後の飛翔を見せてくれた。遊歩道に戻って、作業道脇の展望デッキから崖越しに、眼下の島武意海岸の屏風岩を覗き、駐車場に下る。
夫婦岩 モンキチョウ 展望デッキから 駐車場に下る
島武意・笠泊コース
 11月7日<2017(H29)年 総往復4.184km 1:23> GPSトラックは山の地図帳「2017.11.7」へ
 島武意には奇麗な多目的トイレが新設されていた。汚いトイレに行けない症候群の方々はこのトイレを使ったら良いと思う。駐車場入口の上にある遊歩道の島武意入口に行くと、解説板があり、自然環境保全協力金のお願いと記されていた。柱にあった協力金を入れる箱は既に無くなっていた。最初に島武意海岸に下ることにしてトンネルに入る。トンネルの基礎部分やコルゲート管状の上部は改修されたようだ。
広い駐車場 遊歩道入口 解説板 島武意トンネル
 トンエルを抜けると展望デッキがあり、島武意海岸を一望できる。
                     ←大
島武意海岸
 ジグを切って下って行くと、丸い石がゴロゴロさている海岸に出る。左手のサネ岬には屏風岩、右手の出岬にはタケノコ岩が広がっている。屏風岩の岩壁にはクンネポール(アイヌ語の黒い洞窟の意)も見られる。
                     ←大
サネ岬 屏風岩                         タケノコ岩 出岬
 番屋跡の石垣に埋め込まれた石のプレート「紀念/齋藤丈雄」は大正6年5月に石工の中村彦一さんが彫ったようです。サネ岬方向を見ると船着き場跡の石垣と崩れかけた石垣が見る。船着き場跡の石垣の周辺には木の棒杭も見られる。船着き場跡の奥にも一角が崩れた石垣があり、登ってみると結構広い範囲で石垣が組まれていた。出岬の方には、尖ったタケノコ岩が見える。
番屋跡 石のプレート 船着き場跡 タケノコ岩
 登り返して行くと、昔の道跡が見えて来る。ジグを切る度に出岬、屏風岩、積丹ブルーの海を見たりしながら登って行く。
昔の道跡 出岬 屏風岩 青い海
 トンネル前の展望デッキにあがり島武意海岸を眺め直す。
島武意海岸 標識 屏風岩 青い海
 火山の様な岩肌を見上げてトンネルに入る。改めて、トンネル入口付近にある案内板を見て舗装道路を登って行く。
火山の様な岩肌 トンネルを 案内板 舗装道路を
 トンネルの上辺りに遊歩道脇の展望デッキがあり島武意海岸を眺められる。
           ←大
遊歩道脇の展望デッキから
 海を眺めていると貨物船と思われる船が沖に浮いていた。引き返して、道標「積丹出岬灯台0.3km/女郎子岩1.9km」に従い灯台を目指す。積丹出岬灯台からは出岬の頭が見える。
沖行く船 道標 積丹出岬灯台 出岬
 笠泊の二つの岬の奥には平らなピリカ岬が見える。灯台の近くで新設された三角点:出岬探す。三角点から展望デッキに出る。ここから舗装が途切れるが、女郎子岩の分岐まで下ることにする。
奥にピリカ岬が 三角点:出岬 出岬の展望デッキ 笠泊へ
 V字の海岸を眺め、ピリカ岬を遠望して木段を下って行くが、愛棒は下るのが嫌になって引き返す。私だけが笠泊の岬に向かって下って行く。朝に通過した分岐に下りて、直ぐに引き返す。
V字の海岸 ピリカ岬が 笠泊の岬 分岐
 沖行く船、女郎子岩遊歩道入口、遊歩道一番の大木、出岬と灯台を眺めながら引き返す。
沖行く船 女郎子岩遊歩道入口 大木 出岬を
 12時のサイレンを聞きながら出岬へと登り返して行くと、入舸が見えて来る。灯台の展望デッキに辿り着いて掠れた案内板を眺め、積丹出岬灯台を振り返り下って行く。舗装道路に転がった柏のドングリを見ると、ミズナラと違い髭が生えているようだ。
入舸を 掠れた案内板 積丹出岬灯台 ドングリ
出岬・笠泊・女郎子岩・島武意コース
 11月23日<2002(H14)年 一周2時間>
 散策路は灯台までは約300mの舗装道路になっている。舗装道路の奥に積丹出岬灯台が見え出す。
レストハウスを後に 分岐の道標 舗装道路を登る 灯台が見えてくる
 積丹出岬灯台の展望デッキからは沖行く船が見える。昔の歌「灯台守」が似合うポイントで、沖に2隻のカーフェリが航行していた。海岸線も見応えがある。
                           ←大
積丹出岬灯台からの景観左右に白いフェリーが2隻
 灯台の広場には大きな「島武意海岸」の看板がある。この看板の前でどの位の人たちが記念写真を写したことだろう。
沖行くフェリー 島武意海岸 ピリカ岬へ 出岬を振り返る
 灯台を過ぎると、ぬかるんだ道と木で作った階段が交互に現れる。泥んこ道を滑り、木の階段を心地よい音を立てて下る。
綺麗な笠泊海岸 次の展望デッキへ 展望デッキへ下る
 コルになると笠泊展望デッキの櫓があり、その上から海岸を覗く。この展望デッキは女郎子岩への散策路と合流している。この海岸は「笠泊海岸」と言うようだ。看板のところから、海岸へ降りる踏み跡がついている。どうやら、海岸まで下りることが出来るようだ。この海岸の岩は平で海面すれすれのところで顔をだしている。
笠泊展望デッキから 笠泊海岸
 笠泊海岸を後にして、女郎子岩を目指し登って行くと、切り立ったピリカ岬が見えてくる。そこには展望デッキがあり、「シララ姫の伝説」の看板がある。海岸を覗くと、「女郎子岩」と呼ばれているシララ姫が佇んでいる。その岩は和服を着たスタイルの良い美人に見え、しばし、見とれる。
ピリカ岬 シララ姫の展望デッキ シララ姫の伝説 シララ姫(女郎子岩)
 【シララ姫の伝説】
北へ向う弁慶主従は途中大シケに遭いやっとの思いで入舸へたどりついた。傷ついた弁慶は酋長の娘「シララ姫」の看病により傷もいえ、互いに恋い慕う仲なったが弁慶は再び船出しなければならなかった。
涙にぬれ声をからし弁慶の後を追うシララ姫であったが、その思いはかなわず大波にのみこまれてしまった。その直後に現れた岩をだれもがシララ姫の化身としんじた。
だれいうともなく「女郎子岩」と呼ばれるようになり、今も弁慶を恋慕うかのように立っている。
 積丹観光協会
 ここから、更に散策路は島武意へ伸びていたが、雨が強くなってきたので引き返す。階段の上には動物の糞が載っていた。見ると葡萄を食べているようだ。これもイタチ科の仕業なのだろうか。
 途中で、皆さんが登った跡がある所を登ると、綺麗な海岸線が望めた。洗濯板のような海岸に石仏のような岩を見つける。
階段を登り返す 綺麗な海岸 石仏のような岩 野塚市街を望む
 駐車場に帰ってきて、雨が小降りになったので、島武意海岸へ行くことにした。まず、真っ暗なトンネルを宇宙人のようになって抜ける。
 トンネルを抜けると直ぐに展望台がある。ここでも十分綺麗な海岸を見ることができるが、余りにも、海が綺麗なので、海岸まで行く。
島武意海岸へのトンネル トンネルは真っ暗 展望台へ 海岸へ下る
 大きな屏風岩の方の岬はサネ岬、出岬の方の鋭い岩礁はタケノコ岩と言うらしいが、案内板に名前がないのは何とも不思議だった。
                           ←大
島武意海岸のパノラマ(左:サネ岬、中:屏風岩、右タケノコ岩)
 下る斜面は火山のように樹木が全く無い。大正6年5月に中村さんが彫った石のプレートが埋め込まれた石垣のある番屋跡はまだ健在だった。こちらは随分頑丈に作ったようだが、サネ岬方向にある石垣の崩壊は時間の問題と思われた。綺麗な浜辺に泥んこの防寒靴で入って遊ぶが、ちょっと心苦しい。
火山のような海岸 海岸の番屋跡
入口と駐車場
 帰りがけ、このコースの入口に立ち寄る。ここからは女郎子岩へ最短で行ける。島武意海岸へ行かないのなら、このコースも良いかもしれない。6台停めることができる駐車スペースもある。
幌武意港とマッカ岬
 =道中記=
 帰りに幌武意の港とマッカ岬に立ち寄る。ここも釣り人が鈴なりだった。
 浜婦美あたりで、路外逸脱していた乗用車がありJAFが引き上げるところだった。
 また、この辺りに、リフト設備があるのでスキー場かと思ったら、チニカ山荘へ行くためのリフトのようだ。バス停もある。
幌武意→女郎子岩コース
 11月7日<2017(H29)年 縦走3.243km 35分> GPSトラックは山の地図帳「2017.11.7」へ
 幌武意入口には駐車スペースが無いので、駐車場のある女郎子岩の入口で愛棒に待ってもらうことにする。入口には積丹(しゃこたん)岬自然遊歩道/入舸(いりか)-幌武意(ほろむい)/4.7km・・・1時間30分」と「岬に咲く四季の花々」の看板が設置されていた。入舸川に架かる橋を渡り遊歩道に入ると、沢沿いにも入舸川の支流になる小川が流れ板の橋が架かっていた。沢の中には鹿の甲高い鳴き声の響いいていた。遊歩道は小川沿いに延びているので、湿った道なのでスニーカーでは難儀しそうだ。
幌武意入口 四季の花々 入舸川 板の橋
 小川の渕には水面に霜花のような奇麗な模様が現れる。沢沿いの道は落ち葉が敷き詰められ、鹿の足跡が突き刺さっていた。尾根に上がると乾いた道になる。
水面の霜花のような模様 沢沿いを 尾根道に
 不振り向くと幌武意のマッカ岬が見える。遊歩道は地図ではなだらかな尾根道に見えるが、実際歩いてみると海岸線が切れ落ちたアップダウンのある道に感じる。ピリカ岬と積丹出岬灯台も見え出す。ピリカ岬手前のコルから振り向くと、枯木立越しにマッカ岬が見えていた。
マッカ岬 切り立った海岸線 積丹出岬灯台 マッカ岬
 笹原の平らな道を辿って行くと、何時の間にかピリカ岬の三角点を通り越してしまい、冬木立越しに女郎子岩が見え出す。岩に最接近している所なので、やや真正面から目鼻立ちを見ることが出来る。女郎子岩展望デッキは岩を斜め横から見る所に設置されていた。その傍に、道標「笠泊海岸0.6km10分/幌武意1.5km30分」がある。
女郎子岩に最接近 展望デッキ 道標
 展望デッキに上がって、改めて斜め横から女郎子岩とピリカ岬を眺める。展望デッキを下りて以前よりも掠れてしまった解説板を眺める。海岸線から離れて笹原に延びる遊歩道を辿って行くと、笠泊海岸が見えて来る。
女郎子岩とピリカ岬 女郎子岩 解説板 笠泊海岸
 笠泊海岸は半円の海岸線で両端が切り立った無名の岬に囲まれている。分岐に下りて行くと、ベンチや道標「女郎子岩0.6km10分/入舸・島武意海岸1.2km20分」「遊歩道入口0.7km12分」が設置されていた。分岐から沢沿いの遊歩道を下って行く。小川に架かる板の橋を渡ったり、飛び石の渡渉があったりしながら下って行く。
無名の岬 分岐 道標 渡渉
 入口に近づくと、木道になり最後はカラマt林になる。入口近くで笠泊に行くと思われる釣り人に出会う。入口には看板「積丹岬自然遊歩道/入口/(女郎子岩方面)」があり6台駐車できる駐車場もある。ここで愛棒と合流し島武意入口を目指す。
木道 カラマツ林 入口 駐車場
 

二人の山行記録もくじ1へ  次神威岬へ  アソビホロケール山へ

 二人の山行記録(遊びの時間を含む)
 2017(H29)年11月7日(土) 晴れ曇り
 幌武意・女郎岩コース 縦走3.243km 35

 9:36幌武意入口→10:13女郎子岩展望デッキ→10:22分岐→10:31女郎子岩入口駐車場
 島武意・笠泊コース 往復4.184km 1:23
 10:42島武意駐車場→トンネル→10:54島武意海岸11:00→トンネル→11:17ゲート→11:30灯台11:34→10:50女郎子岩分岐→12:08灯台→12:15島武意駐車場
 2009(H21)年10月15日(木) 晴れたり曇ったり 積丹岬コース 往復3.064km 54
 11:22駐車場→11:50ビーコン局11:52→12:16駐車場
 2002(H14)年11月23日(土) 曇り 一周48
 11:47駐車場→11:57灯台→12:15展望デッキ→12:20分岐→12:31女郎子岩12:35→12:42分岐→12:50展望デッキ→13:04灯台→13:16トンネル入口→13:27島武意海岸13:3313:45駐車場