積丹岳(1255.4m)

 ポイント
 日本海をバックに登るので振り返れば、沖を行き交うフェリーや大型船、豊浜の蝋燭岩が見える。山頂からは夏より増して大展望が広がっている。
婦美ルート

 アクセス
 国道229号線を走り、積丹町の婦美町にある小川橋を渡って直ぐに、登山口の看板があり左折する。この舗装道路は農免道路で、ヘリコプタースキーの標識もある。冬は年によって違うようだが国道から500m位奥まで除雪されていた。
 国土地理院地図  GPSトラックは「2006.4.15」の地図帖へ 周辺地図
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 4月15日 <2006(H18)年 往復スキー16.785km 登り:4:38 下り:1:42>
 夏なら車で走っている農免道路を今日はスキーで辿る。道路の延長線上に滝ノ沢(三角点名:970.7m)と思われる白い頂が、右には積丹岳の山頂が少し見える。浄水場の建物に近づくに従い、積丹岳の真っ白な山頂が見えるようになる。浄水場の建物が近くなると、夏には草木が茂って見えなかった池も良く見えてくる。浄水場からはカラマツ林の林道を辿る。カラマツの影が枕木に見え、トレースがレールのようにも見える。夏には見ることの無かった標識2が木に食べられていた。
農免道路を 浄水場 積丹岳 標識2
 林道は、一度、大きくヘアピンカーブを描きながら上がって行く。雪の上にはカラマツの折れた枝が散乱しているので、避けながら登る。次のカーブにはポロエフイ小屋が雪に埋もれていた。高床式の休憩所も屋根の上まで雪に埋もれ、背が低く見える。休憩所からも歩き易い林道を辿るが、林の中に「積丹岳ツアーコース/7/積丹スキー連盟」の標識が現れる。
カラマツ林の林道を ポロエフイ小屋 休憩所 標識7
 夏道にこだわらず、自分のイメージで、尾根らしき高みを探しながら登って行く。と言うのも、広い尾根なので思い思いに付けれれたとレースが多すぎるからだ。今度は標識8が現れるところを見ると、冬のルートには違いないと思う。
 629mの地点から振り返ると青い日本海が望まれる。登るに連れて、青い海が広がり、豊浜の蝋燭岩も遠望されるようになる。次の689m地点からは偽ピークの奥に山頂が望まれる。
標識8 振り向くと海が(629m) 蝋燭岩を遠望 山頂を望む
 700m地点からは山頂が望まれるが、山頂直下の壁は偽ピークに隠れ気味だ。800m地点からは完全に隠れてしまう。800m地点からはトラバース気味に、やや谷側に進路を取り近道をする。沢に落ちる傾斜は見た目よりもきつく、それに加えで北側斜面なのでカリカリの所もあり滑落しないように緊張しながら通過する。やはり、遠くても尾根を辿れば良かったと反省する。右手には白と黒の縞模様が美しい積丹岬が望まれる。振り返れば、美国町の大森山が望まれる。
山頂を望む(700) 山頂が隠れ(800) 積丹岬を望む 大森山を望む
 主稜線に向かって、北側の斜面を登って行く。振り向けば海岸線に牧場が白い雪原に見える。北尾根越しに積丹岬が見え、北尾根のコブが山頂のように感じてしまう。
主稜線 婦美の牧場 積丹岬 北尾根のコブ
 主稜線に上がる手前で、滝ノ沢からと思われる4人組みが登っていて、あっという間に偽ピークに消えた。ようやく主稜線にあがると、後続者が後にいることを知る。偽ピークとは知りつつも、雪原では一つの目標なので、真っ直ぐに登って行く。偽ピーク(1020m)には山頂標識の様に見える木がありピークの雰囲気を醸し出している。偽ピーク越しに山頂が段々顔を出してくるが、近づくに従い圧倒されるような全容を現す。山頂直下には壁の様に見える斜面があり、先ほどの4人組みが張り付いて見えた。始め直登して、右に一回ジグを切って登ってしまった。この様子を見ていたら、後続者に抜かれてしまう。
主稜線に上がる(1040) 偽ピーク(1120) 山頂が顔を出す 山頂の全容が
 抜いていった男性は山頂直下のハイマツのところでツェルトを張り、休んでしまう。われわれは、男性の仕草を横目で見ながら山頂直下に辿り着く。山頂は真っ白な小山状態で斜度が分からず、取りあえず真っ直ぐ登ってみる。先ほどの4人組みのトレース通りに行こうとするが、われわれには少しきつ目なので、ジグを切り直し登って行く。すると、4人組みが壁を綺麗なシュプールを描きながら滑り降りて来た。後で分かったがシンガリはHYML仲間のSさんだった。Sさん曰く、4人の年齢は67、65(女性)、62、48歳とのこと、素晴らしい滑りで、感心しながら見ていた。
山頂直下に 壁のような斜面から 積丹岬を望む 振り返ると大森山が
 山頂の雪庇を見ながら登って行き、回り込んで反対から見ると夏に見た崖そのものだった。目の前には余別岳が、その奥にはポンネアンチシ山が望まれる。山頂の反対側からは、余別岳から縦走して来た3人組みがアイゼンを付けてシートラ(schi-tragen)姿で登って来た。スキーの三角が格好良いので見惚れていると、山頂標識に3人でタッチした。これも中々絵になるので、カメラを取り出し、写すが少し遅れた。
山頂の雪庇 雪庇を回り込んで 余別岳とポンネ 山頂標識のタッチ
 我々も、真似して山頂標識にタッチして写真を撮していたら、その中の1人がカメラのシャッターを押してくれるという。ありがたく、久々に2人で山頂標識にタッチしながら写真に収まる。後で分かったことだが、HYML仲間の小樽在住のJさんとAさんだった。山頂からは、余別岳の北尾根の右に神威岬、目の前のP1121m越しに宙に浮いているようなフェリー、海に突き出た大森山を見ながら昼食とする。食事をしながら、カリカリ斜面はどうしようと考える。
山頂 余別岳の北尾根 フェリー 大森山
 食事を終え、改めて山々を見回すと泥の木山、両古美山、無沢、ポンネアンチシ山、余別岳が屏風の様に広がっていた。このお釜で滑りを楽しむというから信じられない気持ちになる。その奥に、ニセコの山々がうっすらと見えるが、羊蹄山までは見えなかった。
                     ←大
山頂        泥の木山        両古美山 無沢   ポンネアンチシ山 余別岳
 余別岳と北尾根の割れ目に余別の丸山(572m)が覗き、北尾根の右には神威岬が突き出ていた。
                     ←大
ポンネアンチシ山 余別岳                  丸山  余別岳の北尾根
 最後に余別の丸山(572m)を撮していると、4人組みがP1121mから上がって来た。良く見るとP1121mの下に見える北尾根にも複数の人影が見える。来る前に山頂を明渡そうと、早々に下山の準備をする。山頂の北側はガリガリなので、横滑りをしながら回り込むようにして下るが、斜面は波を打っていて滑りにくい。
 ようやく、東側の斜面に着くと、また、2人組みが登って来た。2人組みをやり過して、誰にも迷惑のかからなくなった斜面を滑り降りる。カリカリな部分と黄砂で滑らない部分と交互に入り混じっているので、前後に振られる。怪我をしないようボーゲンの大回転で下る。
丸山(572m)? P1121m 山頂直下の大回転 カリカリ斜面
 偽ピークから900m地点までは真っ直ぐ滑り下りるが、足が疲れて何度も止まる。途中でまだ登ってくる登山者がいて驚く。800m地点では後続者に抜かれる。林の中を抜けると休憩所に辿り着く。
 農免道路の最後の僅かな登りでは、先行者のスケーティングの跡があり、真似するが疲れて歩く。水源池に立ち寄り、最終除雪地点に辿り着く。
偽ピークから滑り下り 林の中を 水源池 最終除雪地点
 

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 二人の山行記録(遊びの時間を含む)
 2006(H18)年4月15日(土) 晴れ 往復スキー16.785km 登り:4:38 下り:1:42
 6:51駐車場所→6:59浄水場→7:54ポロエフイ小屋→8:05休憩所→8:53(629)→9:10(685)→10:10(900)→10:32主稜線→10:50ニセピーク→11:29山頂12:11→12:25ニセピーク→12:36主稜線終り→13:27休憩所→13:46浄水場→13:53駐車場所