三段山(1748m)+武子の歌碑散策

 ポイント
 三段山は十勝連峰の展望台的存在だ。九条武子の歌碑へは、散策気分で花と大展望が得られる(増水しているときは富良野川を渡るとき難儀するかもしれない)。
白銀荘コース 北の山游詩:シラタマの白い道

 アクセス(カーナビ入力:0167-45-3251、白銀荘)
 有名な吹上げ温泉にある白金荘を目指す。
 国土地理院地図 周辺地図
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
 9月16日<2002(H15)年 登り2:00 下り1:30 九条武子の歌碑散策は+1時間>
 白銀荘の山側には立派なキャンプ場があり、その入口に登山届のポストがある。登山口へはキャンプ場の法面に設けられた階段を上る。十勝岳登山口と書かれた看板の下にもう1枚看板があり九条武子の歌碑と書かれた横に三段山と記され矢印が付けられている。
 看板に向かって左へ行くと十勝岳(武子の歌碑)右へ行くと三段山だ。始に、武子の歌碑を見に行くことにした。道端にはシラタマが白い実を付けていた。
登山届出ポスト 白金荘とキャンプ場 標識(大×) シラタマノキ(大×)
 白いシラタマのアクセント代わりに青いリンドウが咲いていた。まもなく、避難小屋と噴火の碑が出てきた。少し下って、岩のごろごろしたところを登ると、十勝連峰が目に飛び込んできた。富良野平野はまだ朝霞みが残っていた。岩場にはホースが伸びていて、前十勝岳の頂上にまで伸びているのだが、何か測定でもしているのだろうか。
 次に、小さな谷地を過ぎると、小川(富良野川)が流れその対岸は岩場になっていた。川を渡り、溶岩の上を歩く。
エゾオヤマリンドウ(大×) 朝霧が平野を覆う 岩場を登るホースが? 富良野川を渡る
 やや小高いところを登りきろうとしたところに武子の歌碑があった。歌碑は道の真ん中に鎮座していた。
 それを過ぎると、ゴツゴツとした黒い溶岩の岩山がある。ここが一番高いところで、望岳台が見下ろせる。十勝岳の登山道も直ぐ傍に見え、登山者が登ってくるのが見えていた。十勝岳の裾野にはオプタテシケ山も望める。
九条武子歌碑 溶岩の山に到着 望岳台を望む オプタテシケ山を
 十勝岳は相変わらず白い噴煙を上げ、十勝岳の右には前十勝岳、三段山、富良野岳が見えている。結構贅沢な景色だった。富良野川からは大砲岩と三段山が良く見え、その間の急な傾斜になっているコルの関係も把握できた。踵を返して、三段山の登山口へと引き返す。再び、富良野川を渡り避難小屋の前を通過する。
十勝岳を望む 富良野岳を 富良野川から三段山 再び避難小屋へ
 噴火の碑も通過すると、三段山の登山口に着く。登山口には小さな道標があり、道は広く笹刈りされていた。登山口からは前十勝岳も望める。この登山道はナマコ尾根の笹薮の中を行くので単調だった。
噴火の碑 三段山の登山口(大×) 前十勝岳を望む 林道の状況
 最初の急登には足穴が付いていた。次の急登は鎖場でロープが付いていた。ハイマツが現れると、急に景色が良くなり、十勝岳の裾野越しに化雲岳、前十勝岳を左手に十勝岳を正面に見ながら登って行く。ここで4歳の子供を連れた家族を追い越す。この家族の雰囲気に異国を感じた。ようやく、シラタマやクロマメの白と黒の木の実が見られるようになる。ナナカマドも色付き初めていた。これからは、刻々と変わる前十勝岳と一緒に登って行く。
最初の急登:足穴 鎖場(大×) 化雲岳を望む 十勝岳を望む
 左手に深い谷を見ながら登って行くと、目の前に平らな山頂が見えて来る。前十勝岳も間近になり十勝岳も望めるようになる。
谷を見ながら尾根を登る 山頂を 前十勝岳 十勝岳
 右隅に見えていた大砲岩が、段々と大砲らしく見えてくる。ロシアバルチック艦隊の旗艦スワロフが装備していた大口径の大砲のようだ。上ホロカメットク山も見えて来る。景色は良いのだが、中々頂上に着かない。谷がようやく見えるようになると、大砲岩と三段山の急峻なコルが見えてくる。三段山の頂上はもう直ぐだと思って登って行くと、いきなり頂上に踊り出た。
 頂上には帰り支度をしているご一行さんがいた。どうやら、ヒマラヤに行った美唄山岳会のメンバーがいるらしかった。
大砲岩 上ホロカメットク山 頂上を仰ぎ見る 頂上(大×)
 頂上で、十勝岳の真っ白な噴煙を見ながらおにぎりを食べていると、相棒がポツリととぼけたことを言う。雲が湧いていると。見ようによっては湧いてくるようにも見えないことは無いと思う。
                     ←大
前十勝岳     十勝岳          大砲岩
                     ←大
大砲岩         上ホロカメットク山   八ツ手岩    三峰山
                     ←大
化物岩    富良野岳         上富良野       白金ダム
 大砲岩から1人降りてきて、われわれの目の前に座った。この男性座ったきり一言も言葉を発しなかった。われわれも目の前にいる男性に一言も物が言えなかった。
 間もなく、4歳の子供のご一行さんが到着して、枯れたハイマツに丸く座って食事をしだした。何故かほっとした。
十勝岳温泉方向 山頂の風景 夫婦岩と安政火口 大砲岩と紅葉
 十勝岳から上ホロカメットクの稜線はおおげさなようだが、登山者で埋まっていた。大砲岩のOP尾根からも次から次と下りてくる。私も大砲岩の方へ降りてみた。結構広いところもあるが、大砲岩に近づくにしたがい、尾根が細くなってきた。振り向くと頂上が小山のように見えた。八ツ手岩も大きく、白い噴煙と夫婦岩も近くに見えた。相棒が心配そうに見ているので頂上へ帰る。
大砲岩へのOP尾根 裏から頂上を見る 十勝岳 上ホロと上富良野岳
紅葉を見ながら下る クロマメの実(大×)
 帰りは紅葉を見ながら下る。クロマメの木も実を付けていた。途中、3パーティとすれ違う。皆さん出足が遅いようだ。

 =温泉考=
 白銀荘は大混雑だったので湯元白金温泉ホテルへ下がる。入浴料は1人800円、シャンプ、ボディシャンプ付き、露天風呂あり。

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 二人の山行記録(遊びの時間を含む) 
 2002(H14)年9月16日(月) 晴れ 
 8:23登山口→8:51九条武子碑→9:01溶岩最高地点→9:30登山口11:29頂上12:1613:40登山口