16 風車


手稲峰に登ったときのことです。宮の沢の風車がゆっくり回っている特別老人ホームから登ったのですが、窓から我々の行動を見守ってくれている人がいたような気がしています。お騒がせいたしました。


風車
それは風の流れで
時の流れを刻むもの
その時の刻み方は
風によって異なる

風が 優しければ
雲の流れも 優しくし
揺れる木の鼓動も 爽やかに
太陽の光も 柔らかく降り注ぐ
川面を流れる 光と音を添え
流れに映る 小魚の姿を見せる
そんな 時の流れを刻む

時に流されるもの
それは 人生の風車
時の流れは 綺麗に感じたい
楽しく 感じたいと願えども
無情に 時の流れを刻むもの

夜が来て
星降る静寂の夜空に
星座が回り
時の流れを感じない
そんな中でも
時の流れは止まらない

何時の時も
人の好意は刻まれる


2002年2月10日 手稲峰にて


 安立氏からこんなお便りが届きました。「ところで最近、川縁でじーーーっと川面やら水の中の魚やら、流れる藻やらを見ている時間が少ないと感じませんか?私だけかな〜。もう三十年は見ていない」と言う内容です。私もボーットしているのが好きなんですが、人生の風は・・・


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