無意根山(1464m)大蛇ケ原湿原(979m)
コース名 薄別(宝来沢林道) 元山

 ポイント
 元山と薄別から2つの登山道があるが、薄別コースの方が変化に富んでいる。頂上からは羊蹄山を始め360°見渡すことができる。特に、三角点の奥にあるケルンからの見晴らしは良い。無意根尻小屋からテラスへの道は、以前と大きく変わっている。
薄別(宝来沢林道)コース

 アクセス
 札幌から国道230号線を走り、定山渓温泉街から奥定山渓温泉佳松御苑(昔:熊牧場)を過ぎると右手に「薄別」バス停と「無意根山登山口」の看板がある。ここから、宝来沢林道5.6kmが延び、林道には2つのゲートがある。2004(H16)年以前はゲートが解放され宝来小屋まで車で入れた。
 2003(H15)年に死亡事故が発生したため、2004(H16)年7月に、入口の第一ゲートから閉鎖された。2020(R2)になってから第二ゲート(入口から3.6km地点)まで車で入れるようになり、ゲート前に10台位の駐車場もある。
 国土地理院地図  周辺地図
 7月29日 <2006(H18) 単独 往復19.516km 登り3:37 下り2:25> 
 国道沿いに車と停めて出発する。最初のゲート前では、ゲートにくくり付けられた告知書きを立ち読みする。告知書には「平成15年に転落事故3件あり、その内2件が死亡事故なので、林道を閉鎖した」旨のことが書かれていた。ゲートの傍には「無意根山小屋まで5.6km」の道標が設置されていた。開放されたゲートから宝来沢林道を奥へと進むとやはり林道のゲートは閉じられていた。その前には数台の駐車スペースはあるが、国道沿いに置いて正解だと思った。
 ゲートを交し、林道を進むと送電線が現れ、宝来沼が近くにあることを教えてくれる。宝来沼は木々が邪魔し少し見難いので通り過ぎてしまう人もいるかもしれないと思う。幸い、側溝を掘り起こした土が宝来沼の湖畔側に積まれていたので登って見る。宝来沼は静かに佇んでいたが、鴨が1匹泳ぎだし小波が起る。折り返しながら登って行き、小白山が近づくと林道は真っ直ぐ延びて来る。
小屋まで5.6km 林道ゲート 宝来沼 真っ直ぐ延びる
 小川の反対側に小白山らしき山を見かける。いよいよ小屋が近づくと、法面が剥き出しの所を通過する。電光坂らしき所に差し掛かり、振り向くと札幌岳と空沼岳らしきシルエットが望まれた。ようやく宝来小屋が見え出し、その前には、以前、車で来て停めた広い駐車場もあった。駐車場付近のキジ道も健在のようだ。宝来小屋の中で登山届に記帳して、改めて出発する。林道歩きは蚊につきまとわれながら1時間18分費やしていた。
小白山 いよいよ小屋が 札幌岳と空沼岳 宝来小屋(登山口)
 引き続き、蚊につきまとわれ登山道を登る。大蛇ケ原が近づくと名実共に小川を渡り、半切りの丸太の橋を渡る。半切り丸太の橋は結構バランス感覚が必要で、テープの垂れ下がった小枝のお世話になる。橋を渡ると、「無意根尻小屋0.3km/無意根山2.7km」の道標が設置されていた。大蛇(おろち)ケ原へと足を運んで行く。
小川を渡る 半切丸太の橋 道標 大蛇ケ原へ
 大蛇(おろち)ケ原には大きな看板が立ち、チングルマとワタスゲが揺れていた。チングルマは露を含んでキラキラと輝いて見える。大蛇ケ原を通り過ぎると、間もなく北大の「無意根尻小屋」が現れる。
大蛇ケ原 湿原 チングルマ(大×) 無意根尻小屋
 腰から上をコロニアルを張ったログハウスは名前も「HOTEL MUINE」と洒落ていた。中を覗くと住人は留守のようで、誰も居なかったが水道の音がした。一応、 トイレのチエックをするが、結構綺麗に感じた。ホテルを後にしてカラマツソウを見ながら、壁に向かう。
HOTEL MUINE 内部 トイレ カラマツソウ(大×)
 少し平坦なぬかるんだ所を通り過ぎると、壁と呼ばれている所に出て急登が始まる。壁の後半は崖崩れの跡があり、登山道は崩壊して跡形もない。登山者は思い思いのコースで登っているようだ。崖崩れで立木が無くなったので、定山渓天狗岳が見えるようになってしまった。要所要所にロープが張られ登り易くなっているようだが、私は左側から登ってみた。最後に、夏道を探すのに手こずった。
崖崩れの跡 ロープが 定天 左側から
 テラスに着くき、やれやれと思い振り返ると定山渓天狗岳、手稲山、烏帽子岳、神威岳が一列に望まれた。「無意根山1.6km」の標識が出て来て、ホッとする。平らなテラスの道は笹の背が高いので、首を長く伸ばしながら登って行くと、山頂方向が望まれ出す。主稜線への登りでテラスが良く見え出すと、元山からの分岐が近い。
定天・手稲 烏帽子・神威 無意根山1.6km テラスから山頂を テラスを振り返る
 元山の分岐からは山頂方向が良く望まれるが、山頂までは近いようで遠い道程が待っている。山頂方向を仰ぎ見ながら登って行くと展望の無いダケカンバの林になり、ダケカンバのモンスターを見ながら登って行く。主稜線上の道を進むと、ハイマツ帯になり、頂上近くになると、札幌市では珍しいキバナシャクナゲがハイマツの下に細々と生えている。今日は、ケルンや祠のある山頂に立ち寄らず真っ直ぐ三角点の山頂を目指す。山頂が近づきだすと展望が開け、最初に、京極側にダム工事のような大規模な切削跡やその山の上には道路と思われる工事の切削の跡が生生しい。
元山分岐 山頂方向を仰ぐ ダケカンバのモンスター 道路とダム工事?
 三角点の山頂に着くと、城壁を伴った中岳と雲がかかってはいるが羊蹄山が望まれた。山頂の西側にはハイマツの中に退避場所があるので、大沼が見るかと行ってみたがだめだった。以前、林道歩きが無い時には頂上はかなりの人で込み合っていて、臼別から1時間20分で登ってきたという人もいた。今日は、まだ朝が早いので誰も居ない。一人で、羊蹄山、余市岳、定山渓天狗岳、手稲山、烏帽子岳、神威岳を見ながらカップヌードルとココアのささやかな朝食をとる。
三角点と中岳 羊蹄山 余市岳 定天と手稲山
 朝食を終えると、雲が押し寄せて来て何も見えなくなった。私は頂上よりも、ケルンの側がなぜか好きで、食事を終えたら行こうと思っていたが今回は止めた。ケルンに来た登山者は必ず、中岳方向に延びる小径がどうなっているのか、一回はのぞきに行くところだ(この踏み跡をHYMLのガンさんがコルまで復元したようだ)。愛棒に電話をして下山を告げる。ケルンの東側のお花畑も見たかったが、山頂のハイオトギリに蜂が止まっているのを見て下山を開始する。主稜線からは沼が見えていた。祠の広場には、お花畑がありシナノキンバイソウなどが咲いていた。
蜂とハイオトギリ(大×) お花畑 シナノキンバイソウ(大×)
 ケルンの広場には、シナノキンバイソウなどが咲く雪崩斜面にも花が咲いていた。壁の崩落跡を通過するときには、登ってきた時と反対側を辿ってみるがどちらも大差がなく、道が固定されるのは暫くかかりそうだった。
チシマフウロ(大×) 雪崩斜面の花畑 お花畑 崖崩れ跡
 無意根尻小屋が見え出し、湿原に戻ってきたら白い花が咲いていた。後は、蚊に追われて一目散に下る。登山口には車が2台駐車していた。途中で若者のグループ(男2人、女1人)に後どのくらいで頂上かと聞かれる。後2時間30分はかかると言うと驚いていたが、軽装で飲み水の持たずで驚きだった。何処まで行けたかと心配になる。ゲートに着くと車で溢れていた。薄別の入口に着いて終わる。
無意根尻小屋が イワイチョウ?(大×) 登山口 薄別
 8月20日 <2000(H18)  登り1:59 下り1:36>           北の山遊詩:青空の滴の花
 林道にはゲートがあるが終日開いているので、登山口まで行けるようになった。道は良く間違えるような所はないが、あまりに山奥に入るので少々気になる。入口の標識には「無意根山小屋まで5.6km」とあった。
 ようやく登山口に着き、無意根山小屋で登山届を出そうと思ったが、登山届簿にはもう書くところが無かった。駐車場は登山口の奥にももう一つあるようだが、確認はしていない。小屋の所でさっそくオニヤンマのお出迎えを受ける。大蛇ケ原にはすでにワタスゲはなく、ギボウシも終わりかけでした。代わりにエノコログサ状のナガボノシロワレモコウが咲いていた。
 登山道の両脇にはリンドウの青い花が 最初から最後まで咲いていた。大蛇が原を過ぎて直ぐに、登山口から40分位で無意根尻小屋に着く。これを過ぎると壁と呼ばれている所があり、1か所注意して登らないと危険な所があった。ここを過ぎると50分位で元山からの道と合流する。この間で定山渓天狗山、烏帽子岳、神威岳が見えた。
 頂上近くになると、札幌市では珍しい、キバナシャクナゲがハイマツの下に細々と生えている。頂上はかなりの人で込み合っていた。臼別から1時間20分で登ってきたという人もいた。
 私は頂上よりも、ケルンの側がなぜか好きで、右に中岳、羊蹄山をと思っていたら、羊蹄山は雲の中だった。ケルンから中岳方向に踏み跡があるが、白水沢川からの沢登り用の踏み跡になる。ここから、山メール仲間のADACHIさんグループが上がって来たのかと、感心する。中岳方向の小径はすぐに踏み跡になり、踏みつけられたはい松が白い木肌を見せていた。この先はどうなっているのか、興味はあったが、やはり行く気なはなれなかった。小径の両脇にはキバナシャクナゲやフレップ等が見られた。来る人来る人この小径がどうなっているのか、一回はのぞきに行く。 この踏み跡も、りっぱな登山道となる日は近いかなと思った。愛棒もしきりに中岳へ行けるようになるかもしれないと、中岳を気にする。例の変な虫「キタベニボタル」?がまだいた。
大蛇ケ原(大×) ワレモコウ(大×) 山頂(大×) ケルンと中岳
 10月9日 <2020(R2) 単独 往復13.768km 登り3:11 下り2:06> 
  第二ゲートから林道を登って行くと、道路の崩落個所が次から次と現れる。
第二ゲート 崩落1 崩落2 崩落3
 第一ゲートから歩いた時には、こんなに崩落していたか記憶にないが、崖の所の崩落は無かったような気がする。崖の崩落を過ぎると、間もなく宝来小屋に到着する。今日一番乗りの登山者として登山届に記入して出発する。登山道には、紅葉の景色に包まれた大木だった朽木があった。大きな倒木が現れると、木道になる。
崩落4 宝来小屋 朽木 木道の始まり
 この木道、風雲たけし城みたいなところもあり、安心できない。沢沿いの道を登ったり、小さな沢の板の橋を渡って行く。
木道 沢沿いの道 板の橋 板の橋
 いよいよ、小川に架かるなっき橋(以前無かった)を渡ると、湿原の始まりになる。再び、小川に架かるすみれ橋(以前半切り丸太)を渡ると大蛇ケ原湿原が広がって来る。
なっき橋 湿原の始まり すみれ橋 大蛇ケ原湿原
 看板の傍には「無意根尻小屋0.5km/宝来小屋1.5km」の道標が設置されていた。大蛇ケ原湿原沿いの木道を辿って行くと、無意根尻小屋が姿を現す。小屋の傍には「元山分岐2.0km/大蛇ケ原0.5km」の道標が設置されていた。
道標 木道 無意根尻小屋 道標
 小屋を過ぎると、以前は真っすぐの道だったが、今は直角に曲って板の橋を渡り、梯子に取り付く。こんな道だったかと振り返ると無意根尻小屋が見えてはいたが、小屋の見え方に何か違和感がある。何なのか分からないまま登って行くと道は南下しだし、沢地形になり足元が泥んこになる。板も敷いている所もあるが、足の置き場に苦労する。こんなに泥んこの道があったかと半信半疑で辿って行くと、梯子が現れテラスへと登って行くようだ。
板の橋 梯子 無意根尻小屋 梯子
 尾根に取り付くと、定山渓天狗岳や手稲山が見えて来る。傾斜が緩むと、山頂方向が見えて来る。この辺りから見覚えのある景色が広がってくる。旧道はこの辺りからテラスに登って来たようだったが、痕跡は無い。再び、傾斜が増し、霜の跡も見られるようになる。右側から元山コースが合流して来る。分岐には「元山コース登山口(豊羽鉱山)/山頂方向/定山渓・薄別コース・宝来沢林道・北大尻小屋方向」の看板が立っていた。古い道標には「山頂約1.2km」の文字が読み散れる。
定山渓天狗岳 手稲山 山頂を 元山分岐
 横から山頂方向を眺めながら、主稜線へと登って行く。主稜線に上がると、ハイマツを主体としたトンネルの中を辿って行く。下ばかり見ているとゴツンと頭をぶつける。山頂手前のケルンには「1974年3月25日/美しくも厳しい春雪の無意根山で散った/多田隆君 木村廷文君/のために/北海道大学エレガントスキー部/1976年10月」のレリーフが嵌め込まれている。ケルンからはテラスが眼下に広がっている。
山頂を ハイマツのトンネル ケルン テラス
 「無意根山/最高点・1,464m」の看板があり、最高地点つまり山頂だと気が付く。山頂には祠もある。最高地点の山頂から札幌岳、狭薄山、空沼岳、漁岳、頭だけの恵庭岳が見渡せた。最高地点の山頂には「三角点/250m→」の道標がある。奥へと歩いて行くと三角点の山頂に到着する。
山頂 札幌 狭薄 空沼 漁 ケルンへの道標 三角点の山頂
 三角点には「無意根山/三角点/1460.2m」の標識があり、山頂よりも山頂らしい。羊蹄山や双葉ダムも見える。「元山分岐/約1.2km」の道標もある。
 三角点から更に奥のケルンに行く。ケルンには「夢・・愛・・・ そして語らい 水谷 寛 先生 1913.8.23〜1994.6.23 ここに眠る 1996.10.12 北大山スキー部 山とスキーの会」のレリーフが嵌められていた。もう一つのレリーフ「昭和三十三年五月十七日 北大山岳スキー部員 倉稔君の霊こヽに安らかに眠る 北大山岳スキー部員一同」は確認しなかった。
三角点 羊蹄山 双葉ダム ケルン
 ケルンからの景色は良く、真正面に羊蹄山、左に中岳、右にニセコ連峰、本倶登山と連なっている。中岳方向には、沢屋さんの踏み跡が下っていた。
                     ←大
中岳          羊蹄山       ニセコ連峰   本倶登山
 東側を見ると、砥石山、藤野三山、札幌岳、狭薄山、空沼岳、漁岳、ホロホロ山、徳舜瞥岳と連なって見えた。
                     ←大
砥石山  藤野三山  札幌  狭薄 空沼 漁岳     ホロホロ・徳舜瞥
 北側を振り返ると、山頂の左に余市岳、右に定山渓天狗岳、手稲山、烏帽子岳、神威岳と連なって見えた。ここで、携帯の電波を探したら、三本立った。早速、愛棒に電話をす るが、会話中に切れてしまう。
                     ←大
余市岳       定天   手稲山  烏帽子 神威
 ケルンから引き返し、下山を開始する。ダケカンバのモンスターを振り向き主稜線を外れると、若い男性が登って来た。テラスへ下る道は、霜が解けた後なので、滑りやすかった。テラスから急な登山道を下って行くと男性1名、ご夫婦?1組とすれ違う。テラスの下の泥んこ道では若い女性のご一行に出会う。無意根尻小屋は紅葉に包まれて奇麗だった。以前は、こんな角度で山小屋を見ることは無かった。
 帰りに、大蛇ケ原湿原に寄る。湿原の中に小川が流れ、真っ赤に紅葉したチングルマ、ワタスゲの残骸があるだけだった。木道を引き返していると、繋ぎトンボが木道の板の上に下りて来た。
ダケカンバのモンスター 無意根尻小屋 木道 トンボ
 
                     ←大
大蛇ケ原湿原
 
                     ←大
大蛇ケ原湿原
 
                     ←大
大蛇ケ原湿原
 帰りの林道で、上って来る車と出っくわす。第一ゲート近くだったので、バックしていただく。すれ違う場所が少ない林道なので、気を 使う。
コース名 薄別(宝来沢林道) 元山

二人の山行記録もくじへ   次元山コースへ   アソビホロケール山へ

 二人の山行記録 (遊びの時間含む)
 2020(R2)年7月29日(土) 晴れ 単独 往復13.768km 登り3:11 下り2:06
 6:36第二ゲート→7:04宝来小屋(登山口)→7:38板の橋→7:45なっき橋→7:49すみれ橋→7:50大蛇ケ原→8:00無意根尻小屋→8:02木の梯子→8:09道標:頂上→8:23木の梯子→8:27テラスの尾根へ→8:56テラス→9:15元山分岐→9:46手前のケルン→9:47山頂→9:57三角点→10:00奥のケルン→10:09三角点→10:15山頂→10:31元山分岐→10:44テラス→1110道標:頂上→11:16無意根尻小屋→11:23大蛇ケ原11:29→12:00宝来小屋(登山口)→12:21第二ゲート
 2006(H18)年7月29日(土) 晴れ曇り 単独 往復19.516km 登り3:37 下り2:25
 5:13薄別→5:16林道ゲート→5:34宝来沼→6:31宝来小屋(登山口)→7:06大蛇ケ原→7:15無意根尻小屋→7:55テラス→8:17元山分岐→8:50山頂9:21→元山分岐→テラス→10:13無意根尻小屋→大蛇ケ原→10:52宝来小屋(登山口)→11:30宝来沼→11:44林道ゲート→11:46薄別
 2000(H12)年8月20日(日) 晴れ曇り 登り1:59 下り1:36
 7:46登山口→8:27無意根尻小屋→9:15元山分岐→9:45山頂10:30→10:55元山分岐→11:33無意根尻小屋→12:06登山口