神居尻山kamuisiriyama(946.7m)

 ポイント
 道民の森なので立派な施設がある。登山コースはA・B・Cの3コースあり、組み合わせることで縦走気分が味わえる(ピンネシリまでの縦走路は閉鎖中)
 Aコースからの登りは距離が長いので時間がかかるが、丸太の階段が少ないので登りは楽だ。山頂には三等三角点:三番川奥、Cコース上には四等三角点:開拓台がある。
案内板
コース別 A⇒A A⇒B A⇒C B⇒A B⇒B B⇒C C⇒A C⇒B C⇒C
時期 5/16 5/21 5/24 5/25 6/2 6/21 7/8 7/16 8/2 8/8 8/12 9/7

 アクセス
 札幌から当別町のふくろう街道(道道28号線)を走り、青山ダムを左手にやり過し、トンネルを出たら右に立派な看板がある。総合案内所を正面に見て、右に曲がるとAコースの駐車場があり、その奥にB・Cコースの記念の森駐車場とそれぞれの登山口がある。1999年以前はセンターハウス前だけだった。案内図にはPマークはないがCコースにも駐車場がある(道は荒れ気味)。
 国土地理院地図   Google Map
A⇒Bコース
 8月2日<2013(H25)年 一周9.793km 登り2:47 下り1:56>
=写真をクリックすると大きなサイズになります=
 Aコース入口で、愛棒が登山届をポストに投函する間、空を見上げていたら、ワシが旋回していた。届出を済まして、丸太の階段を登って行く。今日は、蒸し暑く、先が思いやられると思いながら登って行くと、緑のコース(散策路)の分岐にさしかかる。散策路は信号の様に緑、赤、黄色の3コースあるようだが、機会があれば辿って見たいと思って、10年以上が過ぎてしまっていた。黄色いスズメバチなのかアブなのか分からないが、登山口から1匹まつわり付いて来ていた。
Aコース入口 丸太の階段を 緑のコース分岐
 最悪を考えて黄色い虫は、スズメバチだと思って先を急ぐが、暑さでバテてしまう。一息入れようと、防虫網を被り、水分補給をする。道端に咲く花も、ゆっくり撮せないが、ハート型の葉が可愛いイケマは何とか撮す。彫刻の森の分岐にさしかかり、ここから上は、赤のコースと共用部分になるようだ。山頂まで4.9kmの距離標識が出てくる。黄色い虫がうるさいので引き返すか迷ったが、気を取り直して登って行く。だんだん、登山道は荒れ気味になってくる。散策路にしては、荒れすぎではないだろうかと思いながら登って行く。
イケマ 道標 山頂まで4.9km 荒れ気味に
 フイトンチッドの看板が地べたに落ちている休憩所に到着するが、黄色い虫がうるさくて、休憩するどころではなかった。案内図を見ると、山頂はまだまだ遠く、先が思いやられた。ようやく、十字路に辿り着き、赤のコースから離れ、イワガラミの咲く登山道へと進路を変える。
フイトンチッド 案内図 十字路に イワガラミ
 山頂まで3.7km山頂まで3.2kmの道標を通り過ぎながら、登って行くと休憩所があり、靴紐を締め直す。新しい登山靴だったので、まだ馴染んでいないようだった。黄色い虫に追われて、先を急ぐが、展望が開け暑寒別岳が望まれる。黄色い虫がうるさくて、数も多くなって来たので、殺虫剤を散布しようと思っら、底を付いてしまっていた。仕方がなく、笹を束ね、頭に挿頭しながら登って行く。山頂まで2.7kmの距離標識を過ぎても、依然、数匹が纏わり付いてくる。まるで、どっかの国の警備艇のようだと、連想してしまう。
山頂まで3.7km 山頂まで3.2km 暑寒別岳 山頂まで2.7km
 山頂まで2.1kmの距離標識を過ぎると、ピンネシリ展望台に辿り着く。傍に、解説板もあるが、撮していると、愛棒は先に進んでいた。愛棒は、笹をかざしているので、杖が片方しか使えないので、苦しそうだった。
山頂まで2.1km ピンネシリ 解説板 休憩所
 横から山頂を見るので、随分遠くに感じてしまう。山頂まで1.●kmの距離標識が出て来るが、まだまだ遠くに感じる。引き続き、荒れ気味の登山道を登って行くが、黄色い虫の数が増して来て、スズメバチだったらと思うと、恐怖すら感じるようになる。
山頂を 登山道 山頂まで1.●km 登山道
 夏草の茂った登山道を休まず登って行く割には、ペースが上がらずバテてしまう。ダケカンバ休憩所に着いても、依然として、黄色い虫は纏わりついていた。解説板を見る暇もなく、細尾根を登って行く。尾根に風が通って来るようになり、暑さと黄色い虫から開放され、ほっとする。
夏草の茂った コブに向かって ダケカンバ休憩所 ダケカンバの解説
 道端にはゴゼンタチバナが赤い実を付けていた。登って来た方向を振り返ると、結構、コブを越えて来たことが実感できた。山頂は、未だ遠い存在だった。ようやく、ピンネシリの分岐になると、後は、主稜線を辿るだけだった。
ゴゼンタチバナ 登って来た方向 山頂 ピンネシリ分岐
 、ピンネシリへの道は、すっかり草が生茂り、立派な廃道となってしまっていた。道端にはノリウツギの花が咲きかけだった。黄色い虫の数が少なくなったが、依然として、頭の上を飛び交っていた。森林限界の看板も、素通りして先を急ぐ。
廃道 ノリウツギ 避難小屋が 森林限界
 山頂に着いても、黄色い虫がうるさそうなので、避難小屋の中で休もうと、避難小屋を目指す。ようやく、避難小屋に辿り着いて、扉を開けると、カビ臭くてとても居られたものでは無かった。扉を閉めていると、黄色い虫が1匹中に入って行った。これで、1匹少なくなったと喜ぶ。暫く、体に付いたカビの臭が取れず気分が悪くなる。それでも、道端のタチギボウシやタカネナデシコの花を横目で見ながら山頂を目指して登って行く。
避難小屋 タチギボウシ タカネナデシコ 山頂を
 手前のコブを越えて、山頂に辿り着き、日差しを受けて焼けた方位盤の上に腰掛ける。何時の間にか、黄色い虫は、何処かへ行ってしまっていた。その代わり、トンボやキアゲハ、カラスアゲハが飛び交っていた。
手前のコブ 山頂へ 山頂 キアゲハ
 ようやく、休憩出来てほっとしながら、ピンネシリと隈根尻山を目の前にして、麦芽風味の炭酸飲料を飲む。
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 ピンネシリ   隈根尻山
 平野部や青山ダムが見えるが、遠望は利かない。
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平野部                 青山ダム
 眼下に町営牧野が広がり、その後ろに屏風に様に広がる別狩岳、小さな中山、丸山、雲のかかった暑寒別岳、その下に察来岳が見えていた。
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別狩 町営牧野        中山      丸山   暑寒別 察来
 暑寒別岳、察来岳、南暑寒岳と見回すと小さいが形の良い富士形山も見えていた。新十津川も一望された。
                     ←大
暑寒別 察来 南暑寒 富士形山 新十津川  手前のコブ
 下山をしようと、足元を見ると、焼ける様な方位盤の石垣に黄色い虫がへばりついていた。良く見ると、複眼の大きなアブだった。スズメバチに良く似ていたので、扱いに困っていたが、アブなら叩き潰してもなんともないので、ほっとする。
 まだ、昼食には早いので、記念写真を撮して下山を開始する。アブにまとわりつかれないように、リュックサックに笹を刺して下って行く。道端にはヤマハハコ、クルマユリが咲いていた。
アブ 記念写真を ヤマハハコ クルマユリ
 BC分岐のあるコブへと下って行くと、ハイオトギリがまだ咲いていた。イチイの大木を交わして登り返して行くと、BCコース分岐の標識が見えて来る。アブに構わず、BCコース分岐で座り込み一息入れる。BCコース分岐からは風の通る痩せ尾根なので、アブも少なかった。
BC分岐へ ハイオトギリ BCコース分岐 Bコースへ
 展望の良い尾根をひたすら下って行くと、芸術的な枯れ木もあり、最後に720mのコブに辿り着く。
展望の良い尾根 枯れ木 720mのコブ 山頂まで1.2km
 「Bコース/神居尻山へ/1.6km/登山口へ/1.0km/現在地標高650m」の距離標識があり、後1kmに元気をもらうが、これを過ぎてからは鎖場の連続する急傾斜で、思った以上に時間がかかる。ようやく、Bコース入口に下りるが、最後に、舗装道路を下ることになる。道民の森も、赤字財政の影響なのか、整備が行き届いていない印象だった。
 Aコース入口の駐車場に着いて、ダニチエックしないまま、車に乗り込み、昼食にする。
登山口へ1.0km 鎖場が Bコース入口 舗装道路を

 =ダニ考=
 帰って来て、お風呂に入っていた愛棒が、血相を変えて出てきた。良く見ると、胸元にダニがぶら下がっていた。お風呂で茹で上がっていたダニは、苦し紛れに食らいついたのか深くは刺さっていなかった。慎重に、毛抜きで口を挟み引き抜き、抗生物質の軟膏を塗り、ポイズンリムーバで血を吸い出す。再び、軟膏を塗る。神居尻山では、ダニは初めてだった。
コース別 A⇒A A⇒B A⇒C B⇒A B⇒B B⇒C C⇒A C⇒B C⇒C

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 二人の山行記録(遊びの時間を含む)
 2013(H25)年8月2日(金)
 晴れ 一周9.793km 登りAコース2:47 下りBコース1:56(含む舗装道路歩き13分)
 8:00Aコース入口駐車場→8:05センターハウス分岐→8:25彫刻の森分岐→8:35(4.9km)→8:38休憩所→8:51十字路→8:55(3.7km)→9:04(3.2km)→9:22休憩所→9:24(2.7km)→9:55(●km)→10:04ダケカンバ休憩所→10:29森林限界→10:33避難小屋→10:47山頂11:06→11:31BC分岐→11:43(1.2km)→11:53P720m→11:57(1.6km)→12:49Bコース登山口13:02Aコース入口駐車場