岩木山(1624.6m)鳥海torinoumi山(1502m)
種蒔苗代の沼(1455m)
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 ポイント
 函館から東日本フェリーで青森港フェリーターミナルへ着く直前に「ナッチャンワールド(高速船:間もなく運休)」越しに岩木山が見える。
 9合目のリフト「とりのうみかこう」駅からは鳥海山に登山道が付いている。岩木山への登山道は急な上にゴツゴツとした岩なので、慎重に歩く。鳥ノ海火口には種蒔苗代の沼があり、百沢分岐から9分で往復出来る。岩木山は別名津軽富士と呼ばれている。
高速船と岩木山
津軽岩木スカイラインコース

 アクセス
 
「岩木山」の南を走る県道3号線から「津軽岩木スカイライン」に入り、ゲートで普通自動車通行料1,750円を払う。「岩木山」8合目の終点には、リフトの駐車場がある。ここから、リフトが9合目まで延びている。
 国土地理院地図 GPSトラックは「2008.10.14」の地図帖へ Google Map
 10月14日<2006(H20)年 一周2.5km 8合目から登り57分 9合目まで下り26分>
 (9合目から鳥海山の往復は14分、百沢分岐から鳥ノ海沼は往復9分)
 9時始発のリフトに合わせ、8合目の駐車場に着くと、始発は9時30分だと言うので、石垣さんご夫婦と愛棒を残し、私だけが9合目を目指す。食堂と売店がある建物の左右から登山口に行けそうだが、左側から登って行くと紅葉に包まれた「西法寺森:1288m」が目の前に見える。晴れていれば「七里長浜」から「小泊岬」越しに「白神岬」を始めとする北海道が展開しているはずだった。「岩木山」の山頂は直ぐそこに見えていた。駐車場を見ると、展望台に上がって景色を見ている人もいる。
食堂と売店 西法寺森 山頂を見上げる 駐車場と展望台
 8合目登山口からは朝露に濡れた笹の被った道が続く。振り返ると駐車場と「追子森1139m」越しに「弁天崎」が見えていた。後は展望の無い道を登って行くと、「岩木山」と「リフト」の分岐になる。
8合目登山口 登山道の様子 追子森と弁天崎 分岐(左:頂上、右:リフト)
 リフトで上がってくる石垣ご夫妻と愛棒を迎えに「とりのうみかこう」駅に向かう。まだ、リフトが動いていないので、「鳥海山」に上がってみようと、振り向くと「岩木山鳥ノ海噴火口1470m」の看板越しに「岩木山」が見えていた。
 「鳥海山」の最高地点には岩があり、岩から登山道がまだ延びているので、辿ってみたら、棒杭(山頂標識?)と錆び付いた方位盤のある山頂に着いた。
とりのうみかこう駅 岩木山 鳥海山の最高地点 鳥海山の山頂
 南東側には「弘前市」の街地が広がりその奥に「八甲田」山系が見えていた。南側に広がっている山々は「白神山地」の山々で「白地山」「田代岳」、一寸尖った「駒ケ岳」のようだ。
                         ←大
八甲田山系  弘前市街地 白地山     田代岳     駒ケ岳
 西側には「二ツ森」、一番大きく見える「白神岳」、「弁天崎」方向の海岸線が見えていた。再び、リフトの「とりのうみかこう」駅を目指す。
                         ←大
二ツ森   白神岳         弁天崎    鳥海山の最高地点
 途中ピラミダルな「岩木山」を望み、火山灰の裸地となっている登山道を辿り、ハイマツ帯に入る。ハイマツ帯の開けている所からは「鳥ノ海火口」の南西にある火口の中には小さな「種蒔苗代」の沼があり、その傍に、「百沢」から登ってくる登山道が見えていた。
岩木山 鳥海山の稜線 鳥ノ海火口の南東 種蒔苗代の沼
 「鳥ノ海火口」の傍から山頂を見上げ、リフトの「とりのうみ駅」を見ると、登山者がリフトで登って来ていた。駐車場は眼下に見え、駐車場(八合目)から上がって来る分岐を見たら、登山者も見える。
 駅に着いたら、丁度、石垣ご夫妻と愛棒が上がって来て、無事合流する。
鳥ノ海火口から山頂 9合目駅を 駐車場を 分岐
 4人で一旦、分岐のあるコルまで下り、いきなり急登の岩場を登って行く。右側に「鳥ノ海火口」を覗くが、火口の中は空で、地図に載っている沼が無い。春先の融雪水で出現する沼なのだろうか。再び、山頂を見上げるが近そうだが、急登は続きそうだ。岩場の急な登山道を見て、石垣ご夫婦は行ける所まで登ってみると言うので、愛棒に任せて、私だけが山頂を目指すことにする。
岩場の急登 鳥ノ海火口 山頂を見上げる
 一旦平らになると、「大倉岩」の標識が現われ、その傍に「対馬正美君殉難の地」と書かれた標柱が佇んでいた。近寄ってみると、慰霊碑があり弘前工業高校三年の時に遭難(S35.9.4)したと書かれている。その傍に「大館鳳鳴高校の三人の遭難者慰霊碑(S39.1.6)」が立っていた。その上に三体の小さな石仏とそれを見守る親の様に二つの石仏が佇んでいた。親としては堪らなく悲しかったに違いないと思える配置になっている。
大倉岩 殉難の地の標柱 遭難者慰霊碑 石仏群
 再び、ゴツゴツした岩場を避難小屋「鳳鳴ヒュッテ」に向かって辿って行く。ヒュッテの壁には「若きらの いのちを呑みし 岩木嶺は 夕映えの天に さりげなく聳つ 鎌田純一」と書かれたプレートが埋まっている。さらに、読んで行くと四人の岩木山岳会員が遭難(S61.1.2)された追悼の詩と分る。「鳳鳴ヒュッテ」の由来が書かれたプレートも埋まっている。ぼんやりと上を見ると鐘が吊られていた。雪崩斜面の奥には「八甲田山系」の山影も望める。眼下には遭難の現場となった小さな「種蒔苗代」の沼が見えていた。気を引き締めて「おみ坂」を登り、山頂を目指すことにする。
ヒュッテとおみ坂 雪崩斜面 種蒔苗代の沼 山頂を
 再び、「御倉岩」に差しかかると平らになり、「夢のカプセル一六二五埋蔵地」の標柱が立っていた。一息入れながら振り向けば海岸線に「弁天崎」、眼下に「御倉岩」やリフトの駅、「鳥海山」が見えていた。
タイムカプセルの標柱 弁天崎 御倉岩を 鳥海山を
 山頂が近くなれば稜線越しに「七里長浜」が見え出す。海を挟んで北海道があるはずだが霞んでいる。山頂には三角形の中に鐘を吊るした山頂標識が見えて来た。傍には、三角点もある。最高地点と思われる岩に上がって山頂方向を見ると、「弁天崎」を伴った海岸線が見えていた。
七里長浜 山頂 三角点 弁天崎
 山頂には避難小屋や「岩木山神社」があり、その奥に「七里長浜」「五所川原」市街地が展開していた。「青森市」は見えるようで見えなかった。
           ←大
七里長浜  避難小屋 五所川原市街地  岩木山神社
 「岩木山神社」の鳥居の奥には「弘前」市街地が広がり、その皿に奥に「八甲田山系」が展開していた。少し離れて「白地山」も見えていた。
           ←大
岩木山神社         八甲田山系   弘前市街地   白地山
 山頂の南側には「白神山地」の山々が展開し、「田代岳」「駒ケ岳」が他の山々から僅かに頭を出していた。
                     ←大
白地山     弘前市街地         田代岳        駒ケ岳
 「白神山地」の山々は西側にも広がりを見せ、「二ツ森」「白神岳」と続き、山頂は大勢の登山者で賑わいを見せていた。
                     ←大
駒ケ岳          二ツ森      白神岳      
 北側は「弁天崎」から「七里長浜」に至る海岸線が眼下にあった。晴れていれば、津軽海峡を挟んで「北海道」の「白神岬」も見えるはずだった。
                     ←大
弁天崎                  七里長浜        避難小屋
 石垣ご夫妻と愛棒が頂上に上がって来ないので、「御倉石」方向を見ると、岩に座っているのを発見する。腕を○にしたり、×にしたりすると×が帰って来たので下山を開始する。
                     ←大
鳥海山            御倉石 リフト駅舎  駐車場
 下って行くと「おみ坂」を下っている石垣ご夫妻と愛棒と無事合流する。避難小屋「鳳鳴ヒュッテ」を目指し下山していると、石垣さんが岩に躓き岩場で一回転していまう。幸い、脛に掠り傷で済んでホッとする。途中、「おみ坂」を登る家族連れがいて、赤ん坊を背負子でおんぶしていた。「種蒔苗代」の沼が見え出したので、私が一人で「百沢」の分岐から下りて見る。
おみ坂 ヒュッテと大倉岩 赤ん坊を背負って 種蒔苗代の沼
 「種蒔苗代」の沼の辺に1本の標柱が立ち、「昔神様が稲の種を蒔いて苗代として使ったという言い伝えよりこの名がある」と由緒が書かれていた。引返す途中で振り返ると、女性が一人で「百沢」から登って来ていた。
                     ←大
種蒔苗代の沼
 休憩所の前で合流して、全員リフトで下ることにする。リフトは往復800円だったが、片道の場合は500円だった。暫し、楽な下りのリフトに揺られながら、津軽の秋風に吹かれる。
 駐車場に着き、見晴台が気になって登ってみたら、円い見晴台があった。
休憩所 リフト山頂駅 楽なリフト 見晴台

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 二人の山行記録(遊びの時間含む)
 2008(H20)年10月14日(火) 晴れたり曇ったり 一周2.5km 8合目から登り57分 9合目まで下り26分
 9:03八合目駐車場→9:26分岐→9:29リフト9合目駅→9:37鳥海山→9:43リフト9合目駅→9:48分岐→9:56大倉石→10:07夢のカプセル→10:14頂上10:21→10:39大倉石→10:42鳥ノ海(沼)→10:45大倉石→10:51分岐→10:56リフト9合目駅→リフトで下る→11:08駐車場