道庁赤れんが庁舎

 ポイント
 道民としては、最低限知っておきたい歴史がある。
 Google Map
=写真をクリックすると大きなサイズになります=
 6月20日<2018(H30)年>
北池 正門から
 北池には蓮の花が咲いていた。
 
 12月23日<2015(H27)年>
正門 正門から
 札幌市道路元標が何気なく置かれている正門を通過すると、赤レンガ庁舎が見える。
 
 1月8日<2016(H28)年>
由緒書き 歴史
 正門の中には、赤レンガ庁舎の由緒書きと歴史を解説する看板が立てられている。
 
 3月25日<2008(H20)年>
 春のような陽気に誘われてサイクリングに出かけ、昼に道庁の地下食堂寄った。食事を終えて、地上に戻ると、道庁の庭には人気のスポットでもある「北海道庁赤れんが庁舎」が暖かな日差しを受け北海道旗(七稜星)をはためかしていた。早速、西側から時計回りに見て歩いた。その北側には1つの石板、その左右にそれぞれ1基の石碑を配した人気の無い空間があった。
西側 北西側 北側にある石板と石碑
 その中に入って、碑文を読むと北海道の歴史が垣間見られた。碑文には「マンサード屋根」とあるが、腰折れの屋根は見当らない。見えないところで腰折れになっているのだろうか。「寄棟」はあったなどと、見て楽しみながら歩く。
 =中央の石板=

      史       跡

開 拓 使 札 幌 本 庁
本 庁 舎 お よ び
旧 北 海 道 庁 本 庁 舎

明治6年10月20日  開拓使札幌本庁
              本庁舎完成
明治21年12月14日 旧北海道庁本庁舎完成
昭和42年12月15日 指定
昭和43年9月2日   建設

      
文 部 省  北 海 道
 =右の碑文=
 史跡
開拓使札幌本庁本庁舎跡および
旧北海道庁本庁舎
  昭和四二年一二月一五日指定
 開拓使は、いわゆる蝦夷地経営
のため、明治二年七月(一八六九
年)、政府の機関として民部省内
におかれ、明治五年九月(一八七
二年)には、現在の北海道(明治
二年八月一五日に蝦夷地を北海道
と改称)全体を治めることとなっ
た。
 開拓使はいろいろ移り変わった
が、明治五年九月(一八七二年)
、開拓使札幌本庁舎ができ、現在の
西四丁目通りから西八丁目通りま
でと北一条通りから国鉄函館本線
(北六条通り)までを敷地とし、
明治六年(一八七三年)一〇月二
九日、その本庁舎ができた。
 開拓使札幌本庁舎は、木造
二階建、一階平面約五五〇平方メ
ートルの建物で、屋上八角形展望
層のうえには北辰旗がひるがえっ
ていたが、明治一二年(一八七九
年)一月一七日の火災で焼けた。
 開拓使は、明治一五年(一八八
二年)二月八日に廃止され、三県
一局時代をへて、明治一九年(一
八八六年)一月二六日、北海道庁
が設けられた。
 北海道庁本庁舎は、明治二一年
(一八八八年)一二月一四日にで
きたが、この建物は、れんが造り
半地下一階、地上二階建て、屋上
には直径約七、二七メートルの八
角塔を設け、一階平面約一〇五三
平方メートル、延べ約四八九二平
方メートルだったが、明治二年
(一九〇九年)一月一一日の火災
のため内部と屋根が焼失した。
 しかし、外壁はそのまま残り、
明治四四年(一九一一年)一一月
一五日、もとの姿に近い形で修復
工事を終え、「赤れんが」の名で
親しまれてきたが、昭和四三年(
一九六八年)、北海道百年を記念
してもとの姿に復元された。
 開拓使札幌本庁本庁舎の建物跡
地と旧北海道庁庁舎の建物のあ
るこの場所は、道民とともに、北
海道風雪百年の歴史をになってき
たところである。
 われわれは、この歴史の遺産を
ふまえ、北海道の明るい未来を
築こう。
    昭和四三年九月二日
       文 部 省
       北 海 道
 =左の碑文=

 重要文化財北海道庁旧本庁舎
    昭和四四年三月一二日指定

 この庁舎の建築様式は、アメリ
カ風ネオ・バロック様式といわれ、
設計は、当時の北海道庁土木課が
行なったものである。
 明治一九年(一八八六年)七月
一五日新築の工をおこし、同二一
年(一八八八年)一二月一四日完
成したが、明治四二年(一九〇九
年)一月一一日の火災による大改
修その他数度の修補により、原形
をやや損じていた
 昭和四三年(一九六八年)北海
道百年記念として、この庁舎を保
存することになり、その復元改修
工事が施された。復元にあたっては、
中央八角塔をはじめ、屋根窓、換
気塔、煙突、および両面玄関など
の外形を復し、かつ、正面玄関上
の屋根寄棟をマンサード屋根に、
亜鉛鉄板葺をスレート葺に、屋根
各棟上に金属製棟飾りを復した。
また、建物の内部は防災およ
び構造補強のため一部の改造を施
した。
 この建物は、簡素ながら、その
意匠もすぐれており、明治時代に
おける赤れんがの官庁建築として、
その価値はきわめて高く、かつ、
北海道開拓の歴史的意義をもあわ
せ伝えるものとして貴重な構造で
ある。

  昭和四四年七月一五日
      
 文 部 省
      北 海 道
 北側にはバルコニーのある玄関があり、正面に回ると、逆光になり眩しい。それでも、角度を変えて北海道旗(七稜星)が取り付けられている「八角塔」「煙突」「寄棟」を見上げる。昔は真っ赤な「五稜星」がはためいていたのだろうか。南玄関に回ると北側玄関と瓜二つに見える。
北側玄関 正面玄関 正面の八角塔と煙突 南玄関
 南玄関の上を見上げると「屋根窓」と「換気塔」が青空に突き出ていた。バルコニーと「寄棟」を見上げながら西側に回り込む。西側からは、「屋根窓」「換気塔」「八角塔」「煙突」を見上げる。裏玄関は表玄関と対称ではなかった。
屋根窓と換気塔 バルコニーと寄棟 八角塔と煙突 裏玄関(西側)

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 二人の散歩路記録 (遊びの時間含む)
 2016(H28)年1月8日 2015(H27)年12月23日 2008(H20)年3月25日(火) 晴れ