穴滝(標高398m) 夏の穴滝へ

 ポイント
 洞窟の中に入り、凍った滝を見る。洞窟までは岩伝いに辿るので、川に嵌らないよう慎重に。
水源池ルート

 アクセス
 小樽の奥沢十字路を山側へ何所までも真っ直ぐ行き、奥沢水源池を目指す。天神浄水場の門の傍に駐車スペースがある。駐車場所は天神・常盤線(奥沢本線作業道)の入口だ。
 国土地理院地図 GPSトラックは山の地図帖「2006.12.16」へ 周辺地図
=風景写真をクリックすると大きなサイズになります=
 12月16日<2006(H18)年 往復スノーシュー+つぼ足11.967km 登り2:27 下り1:55> 
北の山游詩:氷光の滝
 今日はスノーシューの初体験だったので、平らで道の良さそうな所を選んだ。朝から降り続く雪の中を出発する。辺りは、湿った雪で煙っていて、まるで墨絵のような風景の中を進む。天神・常盤線は雪が舞い、木立に積もって真っ白だった。温かくなったら頭から雪の爆弾が落ちるだろうなと思いながら進む。今日は、川に嵌ることを予想して長靴だったので、私の長靴が大きく靴の中で踊ってしまい、足が痛くなること間違いないので、スノーシューを脱ぎつぼ足にする。幸いスキーやつぼ足のトレースがあるので雪が踏み固められているので歩き易い。
 間もなく、白井沢林道が左に下る分岐に着く。分岐には看板が立ち、真新しい「奥沢本線作業道5,500m」の看板も木立に架けられていた。
墨絵のような風景 雪が舞う天神・常盤線 白井沢林道分岐 奥沢本線作業道
 奥沢本線作業道のゲート傍に「穴滝3.4km・遠藤山5.4km・奥沢水源地1.5km」の古びた道標が立っている。「奥沢1号線850m」の真新しい看板が右に立ち、林道が分岐する。更に進むと、「奥沢2号線850m」の真新しい看板が右に立ち、林道が右に分岐する。この辺りに、「雨乞の滝」があるはずなので、耳を澄ませながら進むが滝らしいところは見えず仕舞いだった。送電線を潜ってしまったので、もう通り過ぎたようだ。送電線の左側に「赤岩」を探すが、これも山に隠れて見えず仕舞いだった。また、「奥沢4号線2,076m」の真新しい看板が右に立ち、林道が分岐する。どうやら、「奥沢3号線」は見逃したようだ。
 少し、雪が深くなってきたので、私もスノーシューを履く。勝納川を渡り少し進むと、右に勝納川に下りる道がある。遠藤山や穴滝へ行く道だが、夏には、標識があったのだが、冬はピンクテープが垂れているだけだった。コルゲート管の橋を渡り勝納川左岸の沢筋を辿る。斜面を登ったり、倒木を交したりしながら奥へ進むが、道がだんだん岩の上を歩くようになる。
道標 送電線を潜る 作業道から穴滝へ 勝納川の沢筋を
 愛棒は、川に嵌るのが嫌だということで、私一人で岩の上に道を付けながら進む。一応、愛棒が来ることを前提に道を付けて行く。洞窟が見えてきたが、滝の音は聞こえない。滝の上がようやく見えて来たが、氷の頭だけが見えていた。滝はもう凍ってしまったかなと思いながら洞窟へ入ると、氷のクリスタルに守られて滝が流れ落ちていた。綺麗な滝を愛棒に見ないで帰らせるわけには行かず、愛棒を呼び寄せる。
 愛棒はこんなに綺麗な滝は見たことが無いと喜び、記念写真を写す。暫し、綺麗な滝に見惚れてしまう。滝を見ながら昼食と思ったが、愛棒は閉鎖した場所が嫌いなので、分岐まで戻ることにする。
洞窟 滝の上 穴滝(大×) 穴滝
 洞窟の壁の窪みには、何かを祭ってあるような様子だった。川に雪で橋を付けた所は帰りには融けて流れていたので、また、雪を入れるが雪が少なく川の中に入りながら通り越す。長靴で良かったと思った瞬間だった。沢沿いに下っている途中から青空が現れ思わず見上げると、崖にも氷柱が垂れ下がっていた。
 ようやく、分岐に着いて、勝納川が見える場所に陣取って、清流のせせらぎを聞きながら昼食とする。せせらぎの音に混じって小鳥の囀りも聞こえてくる。鳴き声の方を振り向くと、川面で鳥が一生懸命動いていた。
 食事が済んで、作業道を下るときには、青空が出ていて、今なら滝はもっと綺麗だったのではと思いながら歩く。スキーで無いので足取りが重たく感じられる。堪らず、私がスノーシューを外すと、愛棒もスノーシューを外して歩き出す。
洞窟の壁 崖の氷柱 清流の勝納川 作業道へ
 送電線の下から少し登って、赤岩を覗こうと思っていたが、スノーシューを外してしまったことでその気が失せていた。スキーなら一気に下れるのだが、坪足なので埋まるたびに左右に振られる。それでも、来たときよりも天気が良くなってきたので、天狗山やパラボラアンテナのある毛無山、水源地の対岸の金山を見ながら下る。ようやく、天神の浄水場に着いたときにはほっとした。慣れないこともあり、スノーシューを持ち上げ気味に歩いてしまったので、結構な重労働だった。
天狗山を望む 毛無山を望む 金山を望む 天神浄水場

 =スノーシュー考=
 条件:初めてのスノーシュー、湿り雪
 材質:硬いプラスチック製は雪が付着しやすかった。高下駄状態にもなった。パイプに巻きつけた布状のものは雪の付着が全くなかった。
 アイゼン:クトーの様な金属製のアイゼンは雪がまともに付いて使い物にならなかった(今回は必要が無いが使ってみた)。
 歩行:慣れない性かスノーシュー同士のすれ違いがうまく行かず、当たってばかりいた。当たらないように歩くと自然と蟹股になってしまう。盾状の形よりも8の字形のスノーシューの方が当たらないので歩きやすいさがあるようだ。
 倒木越えで足を上げると、スノーシューが垂れてしまい、始末に負えなかった。
 和製英語:スノーシュまたはスノーシューは、英語ではスノーシューズと複数形のようだ。

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 二人の山行記録
 2006(H18)年12月16日(土) 雪後時々晴れ 5cm程度のラッセル  往復スノーシュー+ツボ足11.967km 登り2:27 下り1:55
 9:14天神浄水場→9:56白井沢林道分岐→10:04奥沢1号分岐→10:51奥沢4号線分岐→11:10穴滝分岐→11:41穴滝11:55→12:14穴滝分岐12:45→12:58奥沢4号線分岐→13:28奥沢2号線分岐→13:44奥沢1号線分岐→13:48白井沢林道分岐→14:21天神浄水場